2026-06-16 コメント投稿する ▼
立民・古賀議員の「自衛隊員は経済的に厳しい層」発言に批判殺到 玉木代表「家族への侮辱」と断罪
立憲民主党の古賀千景参院議員が、参議院決算委員会での質疑において、自衛隊員とその家族に対する不適切な発言を行ったとして、与野党各方面から厳しい批判が巻き起こっています。
発端となった発言の不適切さ
問題の発言は、2026年6月15日に行われた参院決算委員会での一幕でした。防衛省が防衛白書の内容を子供向けに分かりやすくまとめた冊子「まるわかり! 日本の防衛」を一部小学校に配布していることに関連して、古賀議員は質問を行いました。その中で、古賀議員は「私も教えた子が自衛隊にいっぱいいる。いっぱい苦しんでいる」と前置きした上で、「自衛隊に行く子供たちは、経済的に厳しい子供たちが行く。豊かな子供たちは自衛官にならない」と発言しました。
発言後、すぐに「失礼しました。訂正します」と述べ、続けて「でも、生活の厳しい子供たちが生きている。安定した職だと…そこは分かってほしい、苦しんでいる所で」と発言を補足しようとしましたが、その言葉尻を捉えられ、多くの議員や関係者から強い反発を招くこととなりました。この発言は、自衛隊員となる若者の動機を一面的に捉え、経済的な困窮と結びつけるものであり、国民の多くが誇りを持って服務している自衛官の尊厳を傷つけるものでした。
与野党・関係者から相次ぐ非難
古賀議員の発言に対し、国民民主党の玉木雄一郎代表は翌16日の定例記者会見で、「全国26万の自衛隊のみなさん、防衛省の職員のみなさん、そして家族に対する侮辱だ。あってはならない発言」と厳しく非難しました。玉木代表はさらに、「そういう自衛隊観、国防観が、野党の側の正しい安全保障政策を進める妨げになっている」と指摘し、「自衛隊をたたけばイコール平和主義なんだみたいな古臭い安全保障観、国防観から野党も抜けるべきだ。きわめて残念で悲しい発言だと断ぜざるを得ない」と、古賀議員だけでなく、一部野党全体が持つ安全保障に対する認識にも苦言を呈しました。
陸上自衛隊出身で自民党の衆議院議員である鹿嶋祐介氏は、同日夜に自身のX(旧ツイッター)アカウントで、「かつて新隊員教育の中隊長を務めた者として、(古賀氏の)発言は看過できない」と投稿しました。鹿嶋氏は、この発言が「自衛官を志す若者、現職隊員、そして御家族の誇りを深く傷つけるものだ」と述べ、経験者としての強い憤りを示しました。
日本保守党の北村晴男参院議員は、古賀議員が教員や日教組の役員を務めた経歴に触れ、「日教組のレベルはこの程度。教育者を名乗る資格無し。このレベルの教師が日本の教育をリードして来たことは、戦後日本・最大の誤りだ」と、極めて強い言葉で批判しました。
元自衛官で「ヒゲの隊長」として知られる自民党の佐藤正久元参院議員も、Xで「(古賀氏の発言について)全否定するつもりはないが、レッテル貼りは看過できない」と指摘しました。佐藤氏は、自身も経済的な理由で進学を諦めた経験があることを明かしつつも、「すべてがそのような動機であるはずがなく、『貧乏だから自衛隊へ行く』という偏った見方は、誇りを持って勤務している隊員を侮辱するものであり、決して容認できない」との見解を示しました。
日本維新の会の音喜多駿元参院議員は、国会答弁の動画を引用し、「(古賀氏が発言を)最後に撤回はしているが、国会の場でこんな偏見と差別に満ちた発言をする議員がいることに驚くとともに大きな失望を禁じ得ない」と投稿し、古賀氏の発言が議員としての資質を疑わせるものであったと失望感を表明しました。
この問題は政界に留まらず、ミュージシャンの世良公則氏もXで「著しく偏った問題発言だ」と厳しく批判するなど、各界から非難の声が上がっています。防衛省の小泉進次郎大臣も答弁に立ち、「自衛官の子供たちへの配慮に欠ける発言だったのではないか」と古賀議員の発言をたしなめ、「偏見に満ちた見方」だと指摘しました。
古賀議員の経歴と発言の背景
古賀議員は、政界入りする前は福岡県内の小中学校で教鞭をとり、日本教職員組合(日教組)の特別中央執行委員なども務めた経験を持っています。参議院では「災害対策及び東日本大震災復興特別委員会」にも所属しており、国民生活や安全に関わる委員会で活動しています。
今回の発言は、経済的に困難な状況にある若者が、安定した職業として自衛隊を選択するケースがあるという実情の一端に触れたものと推察されます。古賀議員自身も、過去に経済的な理由で大学進学を断念した経験があると述べており、そうした背景を持つ人々への理解を求めようとしたのかもしれません。しかし、その表現方法があまりにも一方的であり、自衛隊員という職業そのものや、その職務に誇りを持って従事している隊員、そしてその家族の心情に対する配慮を著しく欠いていました。
発言が浮き彫りにする問題
古賀議員の発言は、自衛隊員という職業に対する根強い偏見や、職業差別につながりかねない危険性を浮き彫りにしました。国会議員という公的な立場にある者が、このような発言を行うことの重さは計り知れません。また、国民民主党の玉木代表が指摘したように、一部の野党が持つ「自衛隊たたき=平和主義」といった旧態依然とした安全保障観が、建設的な議論を妨げている現状も示唆しています。
安全保障環境が厳しさを増す中で、自衛隊の重要性はますます高まっています。そのような時期に、国会議員が自衛隊員を侮辱するかのような発言をすることは、隊員の士気を低下させるだけでなく、国民の自衛隊に対する信頼をも損ないかねません。古賀議員の発言は、国会議員としての資質、そして職業に対する敬意という、極めて基本的な問題について、改めて社会全体で考えるきっかけを与えたと言えるでしょう。
まとめ
- 立憲民主党の古賀千景議員が参院決算委員会で「自衛隊に行く子供は経済的に厳しい」と発言し、後に撤回・訂正した。
- 国民民主党の玉木代表、自民党の鹿嶋・佐藤両議員、日本保守党の北村議員、日本維新の会の音喜多元議員、小泉防衛相など、与野党や関係者から「侮辱」「職業差別」などの批判が相次いだ。
- 古賀議員は教員・日教組出身であり、発言の背景には経済的困窮層の若者が自衛隊を選ぶ実情に触れたかった意図があったと見られるが、表現が不適切で隊員の誇りを傷つけた。
- この問題は、自衛隊員への偏見や一部野党の安全保障観、国会議員の資質について、社会的な議論を呼んでいる。
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