2026-05-22 コメント投稿する ▼
麻生太郎氏、新設『国力研究会』で影響力拡大? 来秋総裁選への戦略か
2026年5月21日、高市早苗首相(党総裁)を支える議員連盟「国力研究会」が正式に発足しました。 今回の国力研究会発足は、高市政権への協力という表向きの顔に加え、麻生氏自身の政治的影響力を維持・拡大し、将来の政局を見据えた布石であると見るのが自然でしょう。 国力研究会には、茂木氏や小泉氏をはじめとする「ポスト高市」候補と目される議員が多数参加しています。
政権支える新組織と麻生氏の存在感
国力研究会は、高市政権が重要課題と位置づける皇室典範改正や憲法改正といった、国の根幹に関わる政策について、党内からの支持を固める狙いで設立されました。首相が重視するこれらの政策課題について、具体的な議論を深め、党内の支持基盤を強化するための組織として位置づけられています。
しかし、その設立の中心に麻生副総裁がいたことが、この組織の性格を大きく変えています。麻生氏は、党内最大派閥である「志公会」(麻生派)を率いる重鎮であり、長年にわたり党の要職を歴任してきた実力者です。今回の国力研究会発足は、高市政権への協力という表向きの顔に加え、麻生氏自身の政治的影響力を維持・拡大し、将来の政局を見据えた布石であると見るのが自然でしょう。
異例の参加者数、「党中党」の様相
発足記念となる第1回勉強会には、なんと347人もの国会議員が参加しました。これは、自民党国会議員の約3分の1に相当する数字であり、異例の規模と言えます。
さらに注目すべきは、参加者の顔ぶれです。昨年の総裁選で高市首相と激しい戦いを繰り広げた小泉進次郎氏をはじめ、茂木敏充外務大臣、小林鷹之政調会長といった、党内の有力者や将来の総裁候補と目される議員も、発起人に名を連ねています。
麻生氏が「派閥やグループを超えた、幅広い人材の結集」を重視した結果だと説明されていますが、その規模と影響力の大きさから、党内からは「まるで党中党(党の中に独立した派閥のような組織がある)」との声が上がるのも無理はありません。これは、麻生氏の持つ広範な人脈と、議員を引きつける求心力の強さを物語っています。
「高市色」を薄める戦略?
国力研究会の事務局長を務める山田宏参院議員(麻生派)は、麻生氏から「高市色はなるべく表に濃く出さないように」との助言があったことを明かしました。この発言は、極めて示唆に富んでいます。
研究会の活動が、単に高市政権の政策を支持するだけでなく、その運営方法やメッセージ発信において、特定の政治色に偏りすぎないよう配慮することで、より多くの議員、特に中道的な立場や他派閥の議員をも取り込もうとする麻生氏の計算が見て取れます。これは、組織の拡大と麻生氏自身の政治的影響力の増大を両立させるための、巧みな戦略と言えるでしょう。
来秋の総裁選、麻生氏の腹算用
2026年秋には内閣改造や党役員人事が控えており、政局は流動的です。こうした時期に国力研究会の最高顧問という要職に就いたことは、麻生副総裁の党内での発言力をさらに強めることは間違いありません。
そして、最大の焦点となるのは、2027年秋に予定されている次期党総裁選挙です。高市首相が再選を目指すのか、それとも新たな候補者が出てくるのか。国力研究会には、茂木氏や小泉氏をはじめとする「ポスト高市」候補と目される議員が多数参加しています。麻生氏がこれらの有力議員をも取り込むことで、高市首相の無投票再選への道筋をつけつつ、将来的な党内の力学において自らの影響力を最大化しようとしているとの見方が有力です。
一方で、国力研究会発足の報道があった同日、石破茂元幹事長は超党派の議員連盟で独自に活動していました。党内には様々な思惑が交錯しており、麻生氏の動きがそれらの力学にどう作用していくのか、注目されます。
まとめ
- 自民党内に高市政権の重要政策を支える議員連盟「国力研究会」が発足した。
- 麻生太郎副総裁が最高顧問に就任し、約350人の国会議員が参加する異例の規模となった。
- 参加者の顔ぶれも多様で、「党中党」とも評される状況に、麻生氏の影響力拡大と見られている。
- 「高市色」を抑える助言など、麻生氏の周到な戦略がうかがえる。
- 来秋の党総裁選も見据え、麻生氏が党内での影響力をさらに高める動きと指摘されている。