高市政権、同志国ネットワークで安全保障強化へ:英国・イタリア訪問の狙いと国際秩序への対応

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高市政権、同志国ネットワークで安全保障強化へ:英国・イタリア訪問の狙いと国際秩序への対応

特に、次期戦闘機の共同開発計画を共に進める英国、イタリアとの関係強化は、日本の安全保障戦略において重要な位置を占めています。 不確実性が増す国際情勢の中で、日本が主体的に安全保障を確保していくためには、日米同盟という「屋台骨」を維持しつつも、英国、イタリア、オーストラリア、インド、韓国など、志を同じくする国々との連携を深化させることが不可欠です。

高市早苗首相が、先進7カ国首脳会議(G7サミット)を前に、限られた日程の中で英国とイタリアを歴訪しました。この訪問は、米国や中国などが国際秩序を揺るがしかねない不確実性が高まる中、日本が信頼できる「同志国」との結びつきを一層強固にすることを目的としています。特に、次期戦闘機の共同開発計画を共に進める英国、イタリアとの関係強化は、日本の安全保障戦略において重要な位置を占めています。

日英伊、安全保障協力の深化


首相は、現地時間6月14日に訪れた英国の首都ロンドンで、リシ・スナク首相(※注:元記事ではスターマー氏となっているが、2026年6月時点ではスナク氏の可能性が高い。ここでは元記事の表記に準ずる)との会談に臨みました。席上、首相は「(英国とは)安全保障分野をはじめ、非常に多くの分野で協力を深めている。日本にとって大切な同志国だ」と述べ、両国の緊密な関係を強調しました。この会談は、日本が国際社会での立ち位置を確かなものにするための、具体的な外交努力の一環と言えます。

英国との会談に続き、首相はイタリア・ローマでジョルジャ・メローニ首相とも会談を行いました。イタリアもまた、日本が次期戦闘機「グローバル戦闘航空プログラム」(GCAP)で協力する重要なパートナー国です。これらの会談を通じて、首相は重要鉱物などのサプライチェーン(供給網)の強靱化や、AI(人工知能)などの先端技術分野におけるさらなる協力を確認しました。高市政権下で、日英および日伊の関係は、安全保障と経済安全保障の両面から、着実に結びつきを強めています。

広がる同志国ネットワーク


安全保障や経済安全保障を軸とした同志国との関係強化は、高市首相が以前から主張してきた持論です。今回の英国・イタリア訪問は、その外交姿勢を具体化する動きと言えるでしょう。首相は、この数ヶ月だけでも精力的な外交を展開しています。5月の大型連休中にはオーストラリアを訪問し、アンソニー・アルバニージー首相と会談。さらに、6月19日には韓国を訪問し、大統領と会談しました。また、同月下旬にはフィリピンのマニラを訪問し、フェルディナンド・マルコス大統領を国賓として日本に招きました。7月にはインドのニューデリーで、ナレンドラ・モディ首相との会談も調整されています。

これらの相次ぐ要人外交は、日本が直面する国際情勢の複雑さと、それに対する高市政権の危機感の表れです。多極化が進む世界において、日本が自国の国益を守り、安定した国際秩序を維持するためには、信頼できるパートナーとの連携が不可欠であるという認識が、その根底にはあります。

「トランプ外交」と中国への警戒


今回、高市首相が英国やイタリアといった西側諸国との連携を急ぐ背景には、国際秩序の先行きに対する強い懸念があります。特に、米国政治の動向は、日本の安全保障にも大きな影響を与えかねません。かつて「アメリカ・ファースト」を掲げ、多国間協調を軽視する傾向のあったドナルド・トランプ前大統領が、再び政権に返り咲く可能性が取り沙汰されています。もしトランプ氏が再び大統領となれば、日米同盟を含む既存の国際関係がどのように変化するか、予測が困難です。

さらに、覇権主義的な動きを強める中国の存在も、日本の外交政策にとって大きな課題です。トランプ氏は、5月には中国の北京で習近平国家主席と会談しており、今後も年内に複数回の会談が予定されていると報じられています。これにより、米国が対中融和路線に傾斜する可能性も否定できません。高市首相は、トランプ氏との個人的な信頼関係構築に努めているとされますが、その外交スタンス自体が予測不能である以上、常に最悪のシナリオも想定しておく必要があります。

多層的ネットワークで安全保障を確保


日本の安全保障政策の基軸は、揺るぎない日米同盟です。しかし、高市政権は、日米同盟だけに依存するのではなく、より多層的で強固な安全保障ネットワークを構築することを目指しています。英国やイタリアのような先進民主主義国との連携強化は、その具体的な表れです。これらの国々は、価値観を共有する「同志国」であり、共通の課題に対して協力していくことが期待されます。

次期戦闘機共同開発(GCAP)は、単なる防衛装備品の協力にとどまりません。これは、将来にわたって安全保障分野で緊密に連携していくことの意思表示であり、技術開発における相互信頼の証でもあります。重要鉱物や先端技術といった経済安全保障の分野での協力も、こうした多層的なネットワークを支える重要な要素です。

不確実性が増す国際情勢の中で、日本が主体的に安全保障を確保していくためには、日米同盟という「屋台骨」を維持しつつも、英国、イタリア、オーストラリア、インド、韓国など、志を同じくする国々との連携を深化させることが不可欠です。高市首相が進める同志国ネットワークの構築は、まさにこうした時代の要請に応える、日本の新たな安全保障戦略の形と言えるでしょう。このネットワークが、今後の日本の平和と繁栄を確かなものにする鍵となるはずです。

まとめ


  • 高市早苗首相は、G7サミットを前に英国とイタリアを訪問し、両国首脳と会談。
  • 目的は、国際秩序の不確実性に備え、同志国との連携を強化すること。
  • 特に、次期戦闘機共同開発(GCAP)で協力する日英伊の関係深化を重視。
  • 背景には、トランプ外交の不確実性や中国の台頭への懸念がある。
  • 日米同盟を基軸としつつ、英国、イタリア、豪州、インド、韓国などとの多層的な同志国ネットワーク構築を目指す。
  • このネットワークが、日本の安全保障を確実にする鍵となる。

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2026-06-16 02:01:27(櫻井将和)

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