2026-03-03 コメント投稿する ▼
公約高市政権が国家情報局設立へ、警察主導で省庁情報を一元化
国家情報局は既存の内閣情報調査室を格上げする形で創設し、外務省、防衛省、警察庁、公安調査庁などの情報部門が持つ情報を集約します。 国家情報局の創設は、日本の安全保障体制を大きく変える歴史的な改革になります。
高市政権が国家情報局設立へ
警察主導で省庁の情報を一元化、2026年通常国会に法案提出
高市早苗首相が推進する「国家情報局」設立法案が2026年1月召集の通常国会に提出される見通しです。政府は2026年度中にインテリジェンス機能を強化する国家情報局を創設し、内閣官房に置いている内閣情報調査室を改組します。各省庁が集めた情報を首相官邸へ一元的に集約する司令塔の役割を担う組織となり、日本の安全保障体制を大きく変える歴史的な改革になると期待されています。
内閣情報調査室を格上げ
法案の主な柱は、内閣官房にある内閣情報調査室の国家情報局への格上げ、国家情報局長の新設、高市首相らが参加する国家情報会議の創設となる見込みです。
国家情報局は既存の内閣情報調査室を格上げする形で創設し、外務省、防衛省、警察庁、公安調査庁などの情報部門が持つ情報を集約します。外交・安全保障政策の司令塔である国家安全保障局と同格とし、各省庁に情報提供を指示する権限を持たせる方針です。
現在の内閣情報官の後継ポストとなる国家情報局長が情報局を率います。従前の内閣情報会議は高市首相や関係閣僚が加わる国家情報会議に改め、情報局が事務局を担います。政府は同会議の設置を含めた法案を近く取りまとめる方針です。
自民党と日本維新の会の連立合意書は、2026年通常国会での情報局創設などを明記しました。2027年度末までの対外情報庁や情報要員養成機関の創設、スパイ防止関連法の速やかな成立も盛り込んでいます。
警察主導で構築される見通し
国家情報局設立にあたって、各省庁が縄張り争いをしているという報道も散見されますが、専門家の間では警察主導で構築されるべきだという意見が有力です。現在の内閣情報調査室の人事も警察主導となっています。
警察が主導すべき最大の理由は、国内情報の扱いにおいて圧倒的な実働能力を持っている点にあります。国家情報局が扱うべき情報の多くは、外国勢力の政治工作、サイバー攻撃、テロの兆候、経済安全保障上の脅威など、国内の人物や団体、企業、インフラに直接関わります。つまり、情報を集めるだけではなく、必要に応じて捜査し、監視し、場合によっては強制力を伴う措置を取らなければなりません。
たとえば、外国企業を装った投資ファンドが日本の大学研究者に接触し、最先端技術を流出させようとするケースを想定した場合、資金の流れを追い、関係者の通信記録を分析し、必要に応じて事情聴取を行う必要があります。これを実行できるのは警察だけです。外務省には捜査権限がなく、防衛省は国内の民間研究者を監視する立場にありません。公安調査庁は情報収集はできても、強制捜査ができません。
「国家情報局の創設は日本の安全保障の転換点だ」
「警察の実働能力が不可欠だと思う」
「外国勢力の政治工作に対処できる体制が必要」
「省庁の縦割りを超えた情報共有を期待する」
「市民監視の強化につながらないか懸念もある」
外務省主導の限界
外務省は外交交渉を担う組織である以上、外国政府との関係維持が最優先になります。たとえば、ある国の外交官が日本国内でスパイ活動を行っている疑いがあったとしても、外務省はその国との関係悪化を恐れて強く出られない可能性があります。外交的配慮が必要な組織に、国内の政治工作やスパイ活動への対処を任せるのは難しいです。
さらに、将来的に対外諜報活動を行う機関を創設する場合、外務省には違法になり得るギリギリの活動を担わせるわけにはいきません。あくまでも外務省は国の外交の顔であり、泥臭い情報の世界に全面的に関わることは望ましくありません。米国で国務省とCIAが別組織になっている理由でもあります。
防衛省による国内監視の懸念
防衛省・自衛隊は軍事情報の収集に優れていますが、国内情報の扱いには慎重であるべきです。軍事組織が国内の市民社会を監視することへの懸念は根強く、文民統制の観点からも制約が大きいです。
たとえば、米国のNSAが国内通信を監視していた問題が発覚した際、強い批判が起きました。日本で同じことが起きれば、社会的な反発は避けられないでしょう。また、将来的な対外情報活動の観点から考えても、防衛省は駐在武官を通じた軍人としての情報収集を行う立場上、外務省と同様の観点から一定の距離があることが望ましいです。
公安調査庁の構造的限界
公安調査庁は、戦後の制約の中で捜査権限を持たない情報機関として設計されたため、強制力を伴う行動ができません。たとえば、オウム真理教の動向を追っていた時期、公安調査庁は情報を集めることはできても、強制捜査は警察に頼らざるを得ませんでした。
国家情報局が実効性を持つためには、捜査権限と全国的な組織網が不可欠であり、公安調査庁を中核に据えるのは現実的ではありません。また、公安調査庁は関与を否定しているものの、中国が公安調査庁との接触を理由に同国内で逮捕事案に踏み切った事例もあり、過去の実績ベースで国家情報局の中核を担うには時期尚早と言えます。
サイバー攻撃への対応能力
サイバー攻撃の分野でも警察の役割は大きいです。2025年上半期の警察庁サイバー警察局の報告によると、全国で116件のランサムウェア被害が報告されており、同局が捜査と被害拡大防止にあたりました。攻撃元は海外の犯罪組織と見られたものの、国家情報局がサイバー情報を扱うなら、こうした現場の実働部隊と密接に連携できる警察が中心になるのは自然です。
具体的な対処能力と経験を持つ組織が対応することで、インシデント発生時に適切な判断を行うことができます。
外国勢力による政治工作への対処
外国勢力による政治工作の問題も深刻です。海外では、政治家への資金提供や、シンクタンク・大学への寄付を通じた影響力獲得が問題になっています。特定国の関係者が政治家に資金提供していた事例や、外国政府系団体が学術界に資金を提供し、研究テーマに影響を与えようとした事例が報じられています。
こうした問題に対処するには、資金の流れを追跡し、関係者の接触状況を把握し、必要に応じて強制捜査を行う能力が不可欠です。金融庁との連携も警察には一日の長があります。
情報の断片化という弱点を克服
警察主導の国家情報局が実現すれば、国内情報の一元化が進み、情報の断片化という日本の長年の弱点を克服できます。たとえば、都道府県警察が持つ情報を国家レベルで統合し、サイバー攻撃への即応体制を強化し、外国勢力の政治工作に対する捜査と分析を連携させることで、情報から対処までの流れが格段にスムーズになります。
制度設計としては、国家情報局が担うものとして国内情報、対外情報、サイバー情報の三本柱を設置し、独自の情報を交えた分析と調整に特化します。省庁間の情報独占を禁止し、国家情報局が最終的な分析を担うことで、情報の断片化を防ぎます。
国会による監視機能を強化し、民主的統制を確保することも重要です。国家情報局の局長は能力本位で選ばれるべきですが、現状では情報の取り扱いや情報活動に知悉した警察庁出身者を充てるのが妥当であろうとの見方があります。
市民監視強まる懸念も
一方で、政府が情報活動を活発化すれば市民に対する監視や取り締まりの強化につながる恐れがあり、言論や表現の自由に影響する懸念もあります。野党や市民団体からは、国家情報局の創設が市民監視の強化につながるとの批判の声も上がっています。
国家情報局の創設は、日本の安全保障体制を大きく変える歴史的な改革になります。その成否は、どの省庁が主導権を握るかにかかっています。国内情報の蓄積と実働能力、外国勢力の政治工作への対抗、組織文化の適合性、そして外務省・公安調査庁・防衛省の構造的限界を総合すれば、国家情報局は警察主導で構築されるべきだという意見が専門家の間では有力です。
外務省、公安調査庁、防衛省は重要な協力者ですが、主導権を持つべきではないとの指摘があります。国家の安全を守るためには、国内情報と実働能力を兼ね備えた警察を中心に据え、真に統合された情報機関を構築することが不可欠であるとの見方が強まっています。
この投稿は高市早苗の公約「インテリジェンス(情報収集、分析)の司令塔としての内閣情報局の設置」に関連する活動情報です。この公約は67点の得点で、公約偏差値63.1、達成率は100%と評価されています。