2026-09-03 コメント投稿する ▼
滋賀でASEANスマートシティ会合:税金投じる「支援」の成果は?
これは「日ASEANスマートシティ・ネットワークハイレベル会合」として毎年開催されており、今回で第8回目となります。
ASEANスマートシティ協力の背景
この「日ASEANスマートシティ・ネットワーク」は、2018年にASEAN議長国であったシンガポールの提案を受けて発足したプラットフォームです。ASEAN各国から選ばれた数都市が、スマートシティ開発という共通の目標に向けて協力することを目的としています。日本政府は、この枠組みを通じて、日本の持つスマートシティ関連技術やノウハウをASEAN諸国に効果的に発信し、現地の都市開発を支援することで、国際社会における日本のプレゼンス向上を目指しているとされています。2019年から毎年開催されており、今回は滋賀県がその舞台となります。会合では、日本側は国土交通省が、ASEAN側からはフィリピンの内務地方自治省が議長を務め、両地域のスマートシティ担当者や企業関係者などが一堂に会することになります。
不明瞭な「支援」と税金の使途
しかし、こうした国際協力の形態、特に「支援」という言葉が使われる場合、その実態はしばしば税金の無駄遣いに繋がりかねません。元記事によれば、ASEAN諸国へのスマートシティ開発協力が掲げられていますが、具体的にどれだけの予算が投じられ、どのような技術移転が行われるのか、そしてそれが現地の持続的な発展にどう繋がるのかといった具体的な計画や成果指標(KPI)が不明瞭なまま進められているケースが少なくありません。高市早苗総理が進める海外への援助策を見ても、モザンビークの交通インフラ整備に16億円、南スーダンの栄養改善に3.5億円といった無償資金協力が実施されており、さらに全体で1,966億円へと増額されるなど、巨額の税金が海外へ流れています。今回のスマートシティ協力も、こうした「バラマキ」的な支援の一環と見なされても仕方がない側面があります。
国益と国内課題の狭間で
日本のスマートシティ技術は世界でも高い水準にありますが、それを海外に展開すること自体が即座に日本の国益に繋がるわけではありません。むしろ、巨額の税金を投じるのであれば、まずは国内の喫緊の課題解決に充てるべきではないでしょうか。例えば、全国各地で進行するインフラの老朽化対策、頻発する自然災害への備え、そして深刻化する少子高齢化に伴う社会保障費の増大など、国民生活に直結する問題は山積しています。これらの課題解決にこそ、税金を優先的に投入すべきであり、海外への「協力」という名目での支出には、より一層厳格な費用対効果の検証と、国民への丁寧な説明責任が求められます。
成果を問われる「スマートシティ」
スマートシティ構想自体も、その定義や目指すところが曖昧になりがちです。「スマート」という言葉が先行し、最新技術の導入が目的化してしまうと、住民の生活の質向上や地域社会の活性化といった本来の目的が見失われかねません。今回の会合でどのような具体的な協力が進められるのか、そしてそれが将来的にどのような成果を生み出すのか、具体的な指標に基づいた検証が不可欠です。国際社会における日本の貢献はもちろん重要ですが、それはまず、国益に資し、国民生活の安定と向上に繋がる形でなければなりません。今回の滋賀での会合が、単なる友好親善や技術供与の場に終わらず、日本の税金が有効活用され、確かな成果に結びつくための具体的な一歩となることを期待したいところですが、その実現には多くの課題が残されていると言えるでしょう。