2026-08-31 コメント投稿する ▼
古川幹事長代理、高市首相の消費税減税に「負担お願い」と反対
自民党の古川禎久幹事長代理は、高市早苗首相が進める飲食料品への消費税減税について、「いい政策ではない」と改めて反対の姿勢を明確にしました。 国民生活に直結する税制変更が、党内での十分な議論を経ずに進められている現状に警鐘を鳴らし、「危機対応のためには国民に一定の負担をお願いすることが政治の責任だ」と強調しました。 古川氏は、消費税減税を巡る党内の議論の進め方にも、強い懸念を表明しました。
消費税減税への疑問
古川氏は30日放送のBSテレ東「NIKKEI 日曜サロン」で、高市首相肝いりの消費税減税に疑問を呈しました。その理由として、まず「減税の恩恵がより高所得者の方に手厚くいってしまう」点を挙げました。彼は、低所得者層への支援としては給付金などの直接的な措置の方が優れているとの見解を示しました。
次に、消費税が社会保障経費の安定財源であることを指摘しました。「社会保障財源を物価高対策に転用することは反対だ」と述べ、その上で「2年後に簡単に戻せないかもしれない。そうなると社会保障の財政基盤を大きく揺るがす」と、将来的なリスクに言及しました。
さらに、古川氏が最も強調したのは、「ロングエマージェンシー」、すなわち「長い非常事態」という言葉で表される現代の危機的状況です。彼は、「今の時代は危機が連鎖・長期化する」とし、国民の生命と暮らしを守るためには、予期せぬ事態に備える「危機対応力」の強化が不可欠であると主張しました。「危機対応力は財政余力そのものだ」とし、「財政余力を確かなものにするためには、国民に一定の負担をお願いしなければならない。負担をお願いするのは政治の責任、政治の仕事だ」と語ったのです。これは、目先の国民の負担感を和らげるための減税策ではなく、将来の危機に備えるための財源確保こそが、政治の本来の役割であるという考えを示唆しています。
党内議論の進め方への懸念
古川氏は、消費税減税を巡る党内の議論の進め方にも、強い懸念を表明しました。自民党の伝統的な「侃々諤々(かんかんがくがく)の議論を経て、まとまったら一致結束する」というプロセスが踏まれず、「党内の議論を封じる形でまとめてしまった」と批判しました。秋の臨時国会で関連法案が提出されたとしても、「それでもまとまったから党議拘束をかけてやる、という話になるのか」と、異論を封殺するような進め方に疑問を投げかけました。
さらに、片山さつき財務相が、減税による年間約4.3兆円の税収減を補う財源について「12月第2週ごろ」を示すとしている点にも触れ、「財源は白紙委任のまま議論してこれで決めてしまえという話になるのか」と苦言を呈しました。これは、「財政民主主義」という観点からみても、かなり問題が多いと指摘しました。「政府が放漫財政で勝手なことをしないように、国民の代表である国会がそれをチェックする」のが財政民主主義であると説明し、国民生活に直結する大事な法案を、十分な財源説明もなく、「悲願だから決める」といった進め方には断固として反対する姿勢を示しました。
定数削減案への異論
消費税減税問題だけでなく、古川氏は自民党と日本維新の会が連立合意に盛り込んだ衆院議員定数の1割削減案にも、「自民と維新の内輪の事情だ。選挙制度は民主主義をどうするかという話だ」と異論を唱えました。これは、党の方針に安易に同調せず、自らの考えを発信していくという古川氏の姿勢の表れと言えるでしょう。
安倍晋三元首相に批判的だった石破茂元首相の派閥で幹部を務め、その後、茂木敏充外相が率いる派閥にも所属した古川氏。岸田文雄政権下では法務大臣も務めましたが、今回の発言は、高市政権が進める政策に対し、党内から一定の距離を置く動きとして注目されます。9月中旬にも予定される内閣改造と党役員人事において、古川氏がどのような処遇を受けるのか、また、その発言が今後の政局にどう影響していくのか、予断を許さない状況です。
まとめ
- 古川禎久幹事長代理が高市首相の消費税減税に反対。
- 減税が高所得者に恩恵をもたらす懸念を示す。
- 財政民主主義の観点からも議論の進め方に疑問を呈する。
- 定数削減案にも異論を唱え、党内での自らの考えを発信。
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