2026-09-28 コメント投稿する ▼
新沖縄知事・古謝氏が特定空港・港湾指定に協力表明
沖縄県知事として9月30日に就任した古謝玄太氏(42)は、安全保障環境の厳しさを指摘し、有事の際に自衛隊などが利用する「特定利用空港・港湾」の指定に協力する意向を示しました。 古謝氏は「交渉ができる県政」を目指し、防災や地域振興の観点からも空港・港湾の機能拡張が重要であると強調しています。
安全保障環境の認識と抑止力の必要性
古謝氏は、近年の東アジア情勢の緊迫化を踏まえ、沖縄が地理的に果たす役割の重要性を訴えています。「沖縄を取り巻く安全保障環境が厳しくなっており、そこに対しての抑止力は必要だ」との認識を示した古謝氏の言葉には、地域の平和と安定を維持するためには現実的な安全保障政策が不可欠であるという考えがうかがえます。これは、前県政が基地問題に対して政府と対立する姿勢を鮮明にしていたのとは異なり、安全保障政策における政府との連携を重視する、より現実的なアプローチと言えるでしょう。
特定利用空港・港湾指定への協力方針
政府は、有事における自衛隊や海上保安庁などの活動拠点として、沖縄県内の空港や港湾を「特定利用空港・港湾」に指定し、整備を進める方針を掲げてきました。しかし、前県政下では基地負担のさらなる増加を懸念する声があり、指定が進まなかった経緯があります。
古謝氏は、沖縄にとって空港と港が「物も人も運べない死活問題」であると指摘し、その機能拡張の重要性を強調しました。「有事だけでなく平時でも、防災の観点から機能拡張は非常に重要」と述べ、前県政が難色を示していた政府の方針に対し、協力的な姿勢を鮮明にしました。
現在、政府が候補に挙げた12カ所のうち、指定できたのは国が管理する那覇空港と、石垣市が管理する石垣港、宮古島市が管理する平良港のわずか3カ所にとどまっています。古謝氏は、今後、国と緊密に連絡調整を取りながら、指定に向けた手続きを前進させる方針を明らかにしました。
基地負担軽減と交渉への姿勢
米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設問題についても、古謝氏は言及しました。同氏は、普天間飛行場の返還期日の明確化を求めるとともに、基地負担の軽減や地域振興策について、政府と県が真剣に話し合う場となる「沖縄政策協議会」の開催を政府に求める考えを示しています。
これは、基地問題に関して一方的に政府の方針を受け入れるのではなく、県としての意見を主張し、対等な立場で「交渉」を進めたいという古謝氏の強い意志の表れと受け止められます。「交渉ができる県政」という言葉には、こうした対話と協調を重視する姿勢が込められているのではないでしょうか。県民の理解と協力を得ながら、現実的な解決策を模索していくことが期待されます。
地域課題解決への新たな視点
古謝氏は、県民生活にも大きな影響を与える地域課題についても独自の視点を示しました。那覇市と名護市を結ぶ「沖縄鉄軌道構想」については、慢性的な交通渋滞による年間約1400億円とも試算される経済的損失を問題視しています。
この課題に対し、鉄軌道の地下区間建設という難題に新たなアプローチを提案しました。有事の際には、地下空間を「緊急一時避難施設」として活用したり、シェルターとしての機能を持たせたりすることで、防災・減災の観点からの価値を高めるというのです。
これにより、単なる交通インフラ整備に留まらず、「防災と強靭化、公共交通」という新たな意味合いを地下区間に付与することで、採算性の課題を克服できるのではないかとの見通しを示しました。これは、従来の行政の枠にとらわれず、複合的な視点から課題解決を図ろうとする古謝氏の意欲的な姿勢の表れと言えそうです。
まとめ
- 古謝玄太氏は沖縄県知事就任にあたり、安全保障環境の厳しさを指摘し、特定利用空港・港湾の指定に協力する意向を示しました。
- これは前県政の方針からの転換であり、防災や地域振興の観点からも機能拡張の重要性を強調しました。
- 普天間飛行場の返還期日明確化や「沖縄政策協議会」開催を政府に求め、「交渉ができる県政」を目指す姿勢を示しました。
- 沖縄鉄軌道構想においては、防災機能やシェルター機能の付加による地下化の可能性を提案しました。
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