2026-09-17 コメント投稿する ▼
兵庫県地価、住宅・商業地とも上昇継続。再開発進む都市部で顕著な伸び
兵庫県で発表された基準地価は、住宅地が4年連続、商業地が5年連続で上昇しています。 特に神戸市や阪神間の都市部では、主要駅周辺の再開発が進むことへの期待感から、地価の上昇が顕著となっています。 調査を担当した不動産鑑定士の梶川智保氏は、この傾向について「阪神間を中心に、生活利便性の高い都市部では地価の上昇が続いている」と分析しています。
地価上昇を支える兵庫県の不動産市場
兵庫県は2026年9月15日、県内全域における7月1日時点の基準地価を発表しました。その結果、全用途の平均変動率は住宅地が前年比1.4%上昇(4年連続のプラス)、商業地が同3.2%上昇(5年連続のプラス)となり、地価の上昇基調が続いていることが明らかになりました。今回の調査は、住宅地476地点、商業地172地点、工業地33地点、その他11地点の計692地点を対象として実施されています。地域別に見ると、神戸市(3.3%上昇)、阪神南(3.5%上昇)、阪神北(2.3%上昇)、東播磨(2.5%上昇)といった都市部やその周辺地域で、特に顕著な上昇が見られました。
都市部中心の上昇、その要因は?
住宅地の上昇は、特に神戸市内で目立ちます。平坦な土地が広がり、駅へのアクセスが良いなど、生活利便性の高い地域を中心に需要が高まっていることがうかがえます。こうした地域では、住民の快適な暮らしを支えるインフラや商業施設が集積しており、安定した人気を保っているようです。
一方、商業地の上昇率はさらに高く、平均3.2%に達しました。神戸・三宮地区では、コロナ禍を経てもなお外国人観光客を含め多くの人々で賑わっており、その活況ぶりが地価にも反映されています。さらに、駅前を中心とした都市機能の再整備や新たな商業施設の開発への期待感も、地価上昇を後押ししていると考えられます。
県内最高価格となった地点にも、こうした都市部の特徴が表れています。住宅地で最も高額だったのは、交通網が発達し生活利便施設が集積する芦屋市大原町17の7で、1平方メートルあたり80万5000円でした。商業地では、神戸市中央区の三宮センター街にあたる同町1の7の5が、1平方メートルあたり845万円という高値をつけています。この地点は、多くの商業施設が集まるエリアの中心に位置し、常に高い需要が見込まれる場所です。
再開発が牽引する地価上昇のメカニズム
商業地の変動率上位には、芦屋市と西宮市から複数の地点がランクインしました。特に、JR西宮駅や芦屋駅周辺の再整備が進んでいる地域では、7%を超える高い上昇率を記録しています。これらの地域では、老朽化した駅施設の更新や周辺エリアの都市開発計画が具体化しており、将来的な地域価値の向上への期待感が、不動産市場に強く作用しているようです。
調査を担当した不動産鑑定士の梶川智保氏は、この傾向について「阪神間を中心に、生活利便性の高い都市部では地価の上昇が続いている」と分析しています。しかし、その一方で「最近は金利上昇や物価高の問題があり、それほど伸びが大きくなっていない」とも指摘しており、経済全体のマクロな動向が地価の上昇ペースに影響を与えている可能性も示唆されました。外需の回復によるインバウンド需要の増加は、特に商業地の活性化に寄与していると考えられますが、国内経済の先行き不透明感は、不動産投資に対する慎重な見方も生んでいます。
地方部との格差、今後の見通し
今回の基準地価調査では、都市部の上昇が目立つ一方で、県内の地域間格差も浮き彫りとなりました。住宅地において、北播磨(-0.3%)、中播磨(-0.4%)、西播磨(-0.9%)、但馬(-1.4%)、丹波(-0.7%)といった地域では、前年比で地価が下落しています。これは、人口減少や高齢化が進む地方部において、不動産需要が相対的に低下している状況を反映していると考えられます。
阪神間都市部での再開発による地価上昇は、経済的な活力を生み出す一方で、都市部と地方部との経済格差をさらに広げる可能性もはらんでいます。今後の兵庫県における不動産市場は、こうした地域ごとの特性を踏まえつつ、国内外の経済情勢、そして政府の成長戦略や地域振興策など、様々な要因によって左右されることになるでしょう。特に、金利動向や物価上昇の行方は、住宅ローン金利や建築コストに影響を与え、不動産購入者の意思決定にも大きく関わってきます。
しかし、神戸市や阪神間都市部における都市開発プロジェクトは、今後も継続的に進められる見込みです。これらのプロジェクトが成功裏に進み、地域経済のさらなる活性化につながれば、地価の上昇トレンドも維持される可能性が高いと言えます。保守的な視点からは、民間活力の活用や規制緩和を通じて、こうした開発プロジェクトを後押しし、地域経済の持続的な成長を促す政策が重要になってくるのではないでしょうか。
まとめ
- 兵庫県の基準地価は、住宅地・商業地ともに上昇が続いている。
- 特に神戸市や阪神間都市部で上昇が顕著で、住宅地は4年連続、商業地は5年連続の上昇。
- 主要駅周辺の再開発への期待感が、地価を押し上げる大きな要因となっている。
- 金利上昇や物価高の影響により、上昇幅は限定的になる可能性も指摘されている。
- 一方で、北播磨、中播磨、西播磨、但馬、丹波などの地域では住宅地の地価下落が見られ、地域間格差が拡大している。
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