兵庫県、外来種「クビアカツヤカミキリ」対策イベントを開始

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兵庫県、外来種「クビアカツヤカミキリ」対策イベントを開始

兵庫県は、サクラやウメなどの樹木を枯死させる特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」への対策として、市民参加を促すユニークなイベントを2026年10月から開始すると発表しました。 この取り組みでは、カミキリの幼虫が樹木内部で活動する際に排出される「フラス」を発見し通報した件数を競い、上位入賞者には最大1万円分のデジタル商品券が贈呈されます。

兵庫県は、サクラやウメなどの樹木を枯死させる特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」への対策として、市民参加を促すユニークなイベントを2026年10月から開始すると発表しました。この取り組みでは、カミキリの幼虫が樹木内部で活動する際に排出される「フラス」を発見し通報した件数を競い、上位入賞者には最大1万円分のデジタル商品券が贈呈されます。これは、被害拡大を防ぐための早期発見・早期駆除を目指す、官民連携の新たな試みと言えるでしょう。

外来種「クビアカツヤカミキリ」の脅威


クビアカツヤカミキリは、その名の通り、光沢のある赤褐色の体を持つカミキリムシの一種です。本来はアジア南東部などに生息していますが、近年、日本国内でも分布を広げており、特に サクラ、ウメ、モモ、カキなどのバラ科の樹木に深刻な被害 を与えています。

このカミキリの厄介な点は、幼虫が樹木の内部に侵入し、師管や木部を食い荒らすことです。これにより樹液の流れが阻害され、栄養や水分が行き渡らなくなります。結果として、樹勢が衰え、ひどい場合には 樹木が枯死してしまう のです。一度被害に遭った樹木は回復が難しく、景観や果樹栽培にも大きな影響を及ぼします。

さらに、繁殖力が非常に強いことも問題視されています。一匹のメスが1000個以上の卵を産むとも言われており、その生命力は驚異的です。こうした特性から、クビアカツヤカミキリは日本の生態系や農業にとって、無視できない脅威となっているのです。

市民参加型「フラス通報イベント」とは


こうした状況を受け、兵庫県はクビアカツヤカミキリの防除対策として、市民からの情報提供を積極的に募るイベントを企画しました。イベントの正式名称は「クビアカツヤカミキリ フラス発見・通報チャレンジ」と呼ばれています。

実施期間は2026年10月1日から2027年2月12日までです。参加を希望する者は、まず2026年12月25日までに専用の登録フォームから申し込みを行う必要があります。イベント期間中に、参加者がクビアカツヤカミキリの幼虫が樹木内部で活動しているサインである「フラス」(木くずと糞が混ざったもの)を発見した場合、その場所の写真と住所を県が設けた「目撃情報通報フォーム」に投稿します。

県自然鳥獣共生課の職員が投稿内容を確認し、「確定した通報」としてカウントします。この確定通報の件数を競い、上位入賞者には デジタル商品券が贈呈 されます。具体的には、通報件数1位から5位までの上位5名には1万円分、6位から10位までの5名には5000円分、そして11位から20位までの10名には2000円分の商品券がそれぞれプレゼントされる予定です。

県内の被害状況と既存対策


クビアカツヤカミキリによる被害は、残念ながら兵庫県内でも拡大しています。2026年9月現在、県内13の市町でこの外来種の確認が報告されています。被害が確認された地域では、自治体や関係機関が連携し、成虫が樹木から脱出するのを防ぐために幹にネットを巻くといった防除対策が進められてきました。

しかし、被害が確認されていない場所や、まだ発見されていない隠れた生息地も存在する可能性があります。幼虫は樹木の内部で活動するため、発見が遅れがちです。そのため、成虫の活動が活発になる前、つまり幼虫が木くずなどを排出する時期に、フラスという形で早期に兆候を捉えることが、効果的な防除には不可欠なのです。

斎藤知事の期待と協力要請


このイベントについて、斎藤元彦知事は16日の記者会見で、市民への協力を呼びかけました。知事は、今年8月上旬に神戸市兵庫区で中学生がフラスを発見した事例に触れ、「普段遊ぶときや学校の活動を通じて、発見に協力していただきたい」と述べ、 身近な自然への関心 が、外来種対策の第一歩となることへの期待を滲ませました。

子供たちが遊びや学びの中で自然に目を向けるきっかけとなり、それが地域全体の防除活動に繋がることを、県は期待しているのでしょう。商品券というインセンティブは、こうした市民の「発見」への動機付けとして、一定の効果を発揮する可能性があります。

「発見」が鍵となる防除戦略


クビアカツヤカミキリ対策において、市民からの通報は極めて重要な役割を担います。専門家や行政だけではカバーしきれない広範囲を、地域住民の協力によって監視網を広げることができるからです。特に、フラスという形での発見は、幼虫が樹木内部に生息している確実な証拠となります。

このイベントは、単にフラスの通報件数を競うだけでなく、 地域住民一人ひとりが環境問題に関心を持ち、行動するきっかけ を提供するものと言えます。子供から大人まで、日々の生活の中で「何かおかしい」「これは何だろう?」という疑問を持つことが、早期発見に繋がるのです。賞品である商品券は、そうした発見活動への「感謝の一歩」として位置づけられるでしょう。

今後の展望


兵庫県が進めるこのユニークな「フラス通報イベント」が成功すれば、同様の課題を抱える他の自治体にとっても、参考となるモデルケースとなるかもしれません。特定外来生物による被害は、全国各地で共通の課題となっています。

市民の環境意識の向上、そして主体的な参加を促すこのような取り組みは、 持続可能な生態系保全 のために不可欠な要素です。自然との共生、そして外来種という脅威に対する社会全体の意識を高める上で、このイベントがどのような成果を上げるのか、注目していく必要があります。

まとめ


  • 兵庫県は、樹木を枯死させる特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」対策として、市民参加型の通報イベントを10月に開始。
  • イベントは、カミキリ幼虫のサイン「フラス」の発見・通報件数を競う形式。
  • 上位20名には最大1万円分のデジタル商品券を贈呈し、早期発見・駆除を促す。
  • 県内13市町で確認されており、既存対策に加え市民の協力が不可欠。
  • 斎藤知事は、子供たちの普段の活動を通じた発見への協力を呼びかけている。
  • この取り組みは、外来種対策における市民参加の重要性を示すモデルケースとなる可能性を秘めている。

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2026-09-17 07:01:43(櫻井将和)

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