2026-03-23 コメント投稿する ▼
立花孝志被告の破産手続き開始で民事裁判が中断 丸尾牧県議への330万円賠償は棚上げに
政治団体「NHKから国民を守る党」(NHK党)の立花孝志被告について、2026年3月11日に東京地方裁判所が破産手続開始決定を下したことにより、2024年の兵庫県知事選をめぐる民事訴訟の審理が「中断」することが決まりました。
立花被告をめぐっては、民事・刑事双方の裁判が並行して進んでいます。今回の破産手続開始により民事訴訟は止まりますが、刑事裁判への影響はありません。
兵庫県知事選でのデマ街頭演説が認定、330万円支払い命令
2024年11月の兵庫県知事選で斎藤元彦知事の応援のために立候補した立花被告は、選挙期間中の街頭演説において、兵庫県議会の丸尾牧県議に関する発言を行いました。神戸地裁尼崎支部は2026年1月、この発言が名誉毀損にあたると認め、立花被告に330万円の賠償金支払いを命じる判決を下しました。
判決では「虚偽内容であることを知りつつあえて街頭演説を行ったものと認められる」とした上で、「デマを用いてでも世論を誘導する意図で行ったものと評さざるを得ない」と厳しく認定しています。立花被告はこの判決を不服として控訴していましたが、今回の破産手続開始決定を受け、大阪高裁から2026年3月19日に丸尾県議の代理人弁護士へ「破産法第44条1項に基づいて上記控訴事件が中断した」との連絡がありました。
「デマで名誉を傷つけた挙げ句に自己破産で逃げるのか。330万円払えないなんて信じられない」
また、同じ知事選での発言をめぐり兵庫県議会の奥谷謙一県議からも名誉毀損で提訴されており、こちらの訴訟も審理がストップする可能性があります。代理人の石森雄一郎弁護士は「破産手続きが終了するまで、1年以上審理がストップする可能性がある」と述べています。
負債は約12億4400万円、配当できる財源はゼロ
立花被告は2025年12月に個人の私的整理を開始したことを公表していました。当初の見込みは個人負債5億円以上でしたが、その後の債権届出が進むにつれ、債権者数は個人240人、総額は約12億4400万円にまで膨らみました。
「5億が12億になるとは。一体何にそんなに使ったんだろう」
立花被告個人の資産は約1500万円とされていますが、確定申告に伴う所得税の納税が必要となるため、現時点で債権者に配当できる財源はゼロです。申立てからわずか7日後の2026年3月11日に破産手続開始決定が下り、破産管財人には板橋喜彦弁護士が選任されました。当初「お金を返すつもり」「逃げるつもりはない」と述べていた立花被告が数カ月で自己破産に転じたことに、債権者から強い不信感が上がっています。
一方、政治団体としてのNHK党は破産の対象に含まれておらず、私的整理で対応する方針です。党の債権者は160人・総額約2億3000万円で、現預金約2300万円を基に、10万円以下の少額債権者には満額、10万円から100万円の債権者には10パーセントプラス10万円という和解提案を行うとしています。
「党は破産させず個人だけ破産するって、うまく分けたな。これで選挙にも出られるわけでしょ」
刑事裁判は継続、竹内元県議への名誉毀損で起訴中
立花被告は2025年11月に逮捕・起訴されており、現在も勾留が続いています。2025年1月に死去した竹内英明元県議に対する名誉毀損の罪に問われている刑事裁判については、今回の破産手続開始決定による影響はなく、審理は継続されます。
専門家によれば、破産手続で債務が免責となる場合でも「悪意で加えた不法行為」に基づく損害賠償は非免責債権となる可能性があり、330万円の賠償についても裁判所の判断次第では免責されない余地があります。また、刑事裁判で有罪判決が確定した場合の罰金も免責の対象外とされています。
「免責されないケースがあるなら、それをきっちり認定してほしい。逃げ得だけは許せない」
今回の一連の事態は、SNSやネット動画を駆使した政治活動の過熱と、それに伴う無秩序な資金調達の末路を示す出来事といえます。名誉を傷つけられた被害者への賠償が棚上げにされ、民事審理が1年以上中断されうる現状は、被害者保護の観点からも制度的な課題を浮き彫りにしています。
まとめ
- NHK党・立花孝志被告について2026年3月11日、東京地裁が破産手続開始決定を下し、破産法44条1項に基づき民事控訴審が「中断」となった。
- 神戸地裁尼崎支部は2026年1月、丸尾牧兵庫県議への名誉毀損を認め330万円の支払いを命令。立花被告は控訴していたが審理は1年以上ストップする可能性がある。
- 個人の負債は当初の見込みを大幅に超え約12億4400万円。債権者240人への配当原資は現時点でゼロ。
- NHK党は破産対象外で私的整理を継続。個人と党を分けた対応に批判が集まっている。
- 竹内英明元県議(2025年1月死去)への名誉毀損で起訴中の刑事裁判は、破産手続の影響を受けず継続される。
- 「悪意の不法行為」に基づく損害賠償は非免責債権となる可能性があり、330万円の賠償が完全に免除されるかは今後の裁判所の判断次第。