2026-07-16 コメント投稿する ▼
れいわ・奥田ふみよ議員が原発避難計画を痛烈批判 「屋内退避は被曝を防げない」国の無責任な原子力政策に迫る
2026年7月16日の参議院環境委員会で、れいわ新選組(れいわ)の奥田ふみよ議員が原子力災害発生時の避難計画と賠償責任について政府を激しく追及しました。奥田議員は原発から5キロから30キロ圏内の住民に求められている「屋内退避」について、被曝を完全に防ぐことができないことを原子力規制委員会の山中伸介委員長に認めさせた上で、換気扇を閉めてラップをかけるだけというマニュアルの実効性の乏しさを指弾しました。また、原発事故で住民や従業員に健康被害が生じた場合の賠償責任が実質的に国ではなく事業者にあることを問題視し、「近隣住民を虫けらのように捨てておく」と国の原子力防災政策を厳しく非難しました。玄海原発の30キロ圏内に自身も住む奥田議員の訴えは、いまも再稼働が進む日本の原子力政策の根幹を問うものとなっています。
屋内退避は被曝を「防ぐ」ものではなく「減らす」もの 規制委員長が認めた現実
現行の原子力災害対策指針では、原発から概ね5キロ圏内(PAZ)の住民は放射性物質が放出される前の段階で予防的に避難を開始し、5キロから30キロ圏内(UPZ)の住民は「屋内退避」を行うと定められています。
奥田議員は、島根原発では46万人以上、柏崎刈羽原発では40万人以上、東海第二原発では90万人以上、玄海原発では25万人以上が避難計画の対象となる実態を示し、これほどの人数が一斉に動けば渋滞や避難先の混乱は避けられないことを福島第一原発事故の経験が証明していると指摘しました。
屋内退避について「被曝を完全に防げるか」と直接質問された山中伸介原子力規制委員会委員長は、「被曝を完全に防ぐことを目的としたものではございません」とはっきり答弁しました。「合理的に達成可能な範囲で被曝線量をできる限り低くするための防護措置」という表現に対し、奥田議員は「生きている人間に対して合理的だの非合理的だのと簡単に連呼することは、血の通った人間の発言とは思えない」と反論しました。
屋内退避で被曝は防げませんって、正直に言えばいいじゃないですか。30キロ圏内に住んでいる人はそれを知らずにいるんですよ
換気扇を閉めてラップをかければ安心? 世界最悪の事故を経験した国の防災マニュアルとは思えない
佐賀県の資料や内閣府のパンフレットに記載されている屋内退避時の行動指針として示されているのは「換気扇を閉める」「食品にふたやラップをする」といった内容です。奥田議員はこれを「軽いスナック菓子のようなマニュアル」と批判し、石原宏高環境大臣(原子力防災担当)に「これらの対応をすれば家の中にいる住民は被曝しないで済むのか」と質しました。
また、能登半島地震の事例を引き合いに、3日間の屋内退避期間中に支援物資が必ず届く保証はないと指摘しました。能登半島地震では、地震や津波が複合的に発生すれば家屋倒壊やライフラインの停止により、そもそも家にとどまれない現実が明らかになっており、新潟県知事も屋内退避を前提とした現行の枠組みを見直すよう国に求めています。
さらに、原子力災害対策指針が屋内退避中もコンビニエンスストアやガソリンスタンドなどの民間事業者に営業継続を求めている点についても、国が責任を負わずに従業員に被曝リスクを押しつけるものだと批判しました。
コンビニの店員さんに原発事故中も営業しろって、その人たちの健康は誰が守るんですか? 国は何も補償しないということですよね
「国に賠償責任はない」と正面から言えない政府 矛盾をつかれた答弁
住民や従業員に健康被害が生じた場合の賠償責任について、石原環境大臣は「一義的には事業者が負う」と答弁しました。さらに「国に賠償の法的責任はあるか」と問われた際も、内閣府の松下整政策統括官が「基本的には原子力事業者が損害の賠償責任を負う」と繰り返し、国の賠償責任を正面から否定しませんでした。
奥田議員はこれを「国に賠償責任はありませんとはっきり言えばいいじゃないですか」と一刀両断しました。なんちゃら法で個別に判断するという説明は国民や子どもたちには理解されないとして、国が責任を負わないイメージを避けるための答弁に過ぎないと断じました。
原子力損害の賠償に関する法律(原賠法)は、事故に際して事業者が無限の賠償責任を負うと定めており、国の賠償責任を直接規定していません。福島第一原発事故では東京電力が賠償を行いましたが、事実上政府が国費で支援する構造となっており、事業者だけに責任を負わせる仕組みの実効性には当初から疑問が呈されてきました。
30キロ圏内で何かあっても国は知らんぷり。それが今の法律の本音でしょ。そんな仕組みで再稼働を認めるなんておかしい
福島の緊急事態宣言は15年経っても解除されていない 最悪の事態を想定しない計画の危うさ
奥田議員はさらに、2011年3月の福島第一原発事故から15年が経過した2026年現在においても、緊急事態宣言が解除されていないという事実を示しました。避難計画は楽観的なシナリオではなく、最悪の事態を前提として作られるべきであるという訴えです。
原子力規制委員会内部でも、屋内退避の長期化による心身の健康リスクや物資の枯渇、支援物資が届けられないリスクについて問題が提起されており、有識者や自治体関係者を含む検討チームが議論を重ねてきた経緯があります。
奥田議員は「国民の命や財産を守る立場の政府が責任を取らなくていいという法律に、特に原発に関しては徹している。これが事実です」と断言し、傍聴席や動画視聴者に向けて「しっかり目撃してください」と呼びかけました。原子力政策において国民の安全よりも事業者保護を優先してきた国の姿勢を白日のもとにさらした今回の質疑は、再稼働が続く日本の原発政策への正面からの異議申し立てとなりました。
原発の近くに住む自分たちの命のことを、国の人間がこんな答弁しかできないとは。怒りを通り越して情けない
まとめ
- 2026年7月16日の参議院環境委員会で、れいわ新選組の奥田ふみよ議員が原発の避難計画と賠償責任について政府を激しく追及した
- 山中伸介原子力規制委員会委員長は「屋内退避は被曝を完全に防ぐことを目的としたものではない」と明言し、5キロから30キロ圏内の住民が一定の被曝を前提にとどまることを事実上認めた
- 内閣府のパンフレット等に示された「換気扇を閉める」「食品にラップをかける」などの屋内退避指針は、過酷事故を経験した国の防災計画として実効性に疑問が残る
- 能登半島地震の経験から、地震・津波の複合災害時には屋内退避の前提が崩れることが示されており、新潟県知事など現行指針の見直しを求める声は自治体からも上がっている
- 原発事故時の賠償責任は一義的に事業者が負う仕組みで、国の賠償責任は現行法上は明確ではない
- 福島第一原発の緊急事態宣言は2026年現在も解除されておらず、最悪の事態を前提とした避難計画の抜本的な見直しが求められる
この投稿の奥田芙美代の活動は、1点・活動偏差値43と評価されています。下記GOOD・BADボタンからあなたも評価してください。