杉並区長選、保守分裂の様相?共産系現職と自民推薦新人の「代理戦争」

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杉並区長選、保守分裂の様相?共産系現職と自民推薦新人の「代理戦争」

現職の岸本聡子氏(51)は、前回選挙で共産党などの推薦を受けて当選しましたが、今回は「共産色」を封印し、無党派層の支持拡大を狙っています。 対する自民党推薦の新人・大和田伸氏(45)は、組織力を武器に岸本区政への批判票を取り込もうとしています。 前回は共産党などの推薦を受けましたが、今回は特定の政党の推薦を得ず、無所属候補として選挙戦を展開しています。

東京都杉並区長選挙が告示され、現職と新人3名による激しい選挙戦が始まりました。現職の岸本聡子氏(51)は、前回選挙で共産党などの推薦を受けて当選しましたが、今回は「共産色」を封印し、無党派層の支持拡大を狙っています。対する自民党推薦の新人・大和田伸氏(45)は、組織力を武器に岸本区政への批判票を取り込もうとしています。両陣営はまるで「代理戦争」の様相を呈しています。さらに、返り咲きを目指す元職の田中良氏(65)や、独自の経済政策を掲げる新人・増田義彦氏(68)も支持拡大に奔走しており、4人が火花を散らす構図となっています。

「共産色」封印の現職、無党派層取り込みへ苦心


告示日、JR阿佐ケ谷駅前は熱気に包まれました。同日告示された区議補選に共産党候補が立ったことを受け、同党の山添拓政策委員長が応援演説に駆けつけました。山添氏は、区長選についても触れ、「岸本聡子さんをもう一度区長に」と力強く訴えました。しかし、その約1時間後に同じ場所でマイクを握った現職の岸本氏は、対照的に政党色を完全に封印していました。前回は共産党などの推薦を受けましたが、今回は特定の政党の推薦を得ず、無所属候補として選挙戦を展開しています。

再選には無党派層の支持が不可欠と見ている岸本氏は、街頭演説で「さまざまな参画のチャンネルを作ってきた」と、自身の看板政策である「対話の区政」の実績を強調しました。「当たり前の民主主義の手続きをしっかりと杉並区でこれからもつくっていきたい」と熱弁を振るい、聴衆から拍手を集めました。しかし、岸本氏を自主支援する共産党都委員会が、その距離感の近さをアピールしているため、「共産色」の完全な封印は容易ではないようです。陣営幹部の一人は、「なるべく表立っての応援は避けてほしいとお願いしている」と、その綱渡りぶりを明かしました。

自民推薦新人の組織戦、現区政への批判票狙う


一方、27年ぶりに杉並区長選で自民党の推薦を得て立候補した大和田伸氏は、党の組織力をフル回転させ、票の掘り起こしに全力を挙げています。岸本氏の演説から約1時間後に行われた大和田氏の第一声には、自民党の門寛子衆院議員や朝日健太郎参院議員らが駆けつけ、地方議員らと共に結束をアピールしました。大和田氏は、現職の岸本氏について「区民に寄り添う政治ができていない」と厳しく批判しました。「今の杉並区政でもない、前の杉並区政でもない、新しい杉並区政をつくっていく」と、決意を新たに訴えました。しかし、自民党関係者からは「岸本区政には目立った失点がないのは否定できない」「区長選の関心が低いのも気がかりだ」といった声も聞かれ、油断できない状況にあるようです。現職区政の安定感と、自民党の組織力、そして岸本氏の「共産色」を巡る複雑な状況が、この選挙戦の行方を左右しそうです。

返り咲き狙う元区長、実績アピールで巻き返し図る


共産党が自主支援する現職と、自民党系の新人が事実上の「代理戦争」を繰り広げる中、虎視眈々と区政奪還を狙っているのが、3期12年の区長経験を持つ元職の田中良氏です。自身を「完全無所属」と位置づけ、区長時代の実績を強調するとともに、現職・岸本区政への批判票の掘り起こしに力を入れています。告示日の21日夕、JR荻窪駅近くの商店街を練り歩いた田中氏は、住民らに向けて「岸本区政であらゆる分野の数字が後退している。こんな区政は立て直さなければならない」と、区政の課題とされる待機児童の増加などを念頭に、強い危機感を訴えました。3期12年の豊富な経験と知名度を武器に、有権者への浸透を図る考えです。田中氏の出馬は、現職区政への不満を持つ層や、過去の区政運営に一定の評価を与える層からの支持を集める可能性を秘めており、選挙戦の展開に変化をもたらすかもしれません。

異色の新人候補、独自の経済政策で「台風の目」に


4人が競り合う今回の区長選で、「台風の目」として注目されているのが、国際ビジネスコンサルタントの増田義彦氏です。民間企業の経営に携わった経験を持つ増田氏は、他の候補者とは一線を画す、「街の緑化推進を通じた区の財政基盤の強化」と「稼ぐ力の向上」を公約に掲げています。21日午後、JR高円寺駅周辺での街頭演説では、「今必要なのは稼ぐ力をつけることだ。

稼ぐ力をつけなければ、暮らしを支える行政サービスは続けられなくなってしまう」と、経済政策の重要性を訴えました。産経新聞の取材に対し、増田氏は「各候補者が税収の使い道を訴える中で、『稼ぐ力』をつけることをアピールすることで独自色を出せる」と語っており、既存の政治とは異なる視点からのアプローチで支持層の開拓を目指しています。その独自性ゆえに、増田氏がどの層の支持をどれだけ取り込めるかは未知数ですが、他陣営からは「(増田氏が)どのような層に食い込むか見通せない」と警戒する声が上がっています。

まとめ


  • 杉並区長選挙が告示され、現職と新人4名が激しい選挙戦を展開中。
  • 現職の岸本聡子氏は「共産色」を封印し無党派層の支持を狙う。
  • 自民推薦の大和田伸氏は組織力を活かし、岸本氏への批判票を狙う。
  • 返り咲きを目指す田中良氏や、独自の経済政策を掲げる増田義彦氏も注目されている。

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2026-06-24 10:33:07(櫻井将和)

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