2026-06-20 コメント投稿する ▼
香川県プロジェクションマッピング情報非公開 審査会が取り消し答申 8700万円事業の選定過程なぜ見えない
香川県立アリーナ(あなぶきアリーナ香川)で2025年3月に実施されたプロジェクションマッピング事業をめぐり、「行政文書ではない」として非公開決定を下した香川県に対し、外部有識者でつくる情報公開審査会が2026年6月15日付で取り消しを求める答申を行いました。副知事が委員長を務める任意団体を実施主体とし、県費のみで賄われた実行委員会の文書を「行政文書の対象外」とした判断が情報公開条例の趣旨に反すると問題視されています。8700万円の初回事業に続き2025年度は3億2000万円の予算が組まれ、累計4億円を超える公金が投じられた事業の選定過程が依然不透明な状況にあり、住民の監視機能が問われています。
8700万円のプロジェクションマッピング 問われ続ける選定の透明性
2025年3月13日から15日の3日間、香川県高松市のあなぶきアリーナ香川(香川県立アリーナ)で大規模なプロジェクションマッピングが実施されました。夜型観光を推進しようと、アリーナ北側屋根に香川の伝統工芸品や瀬戸内海の生き物をモチーフにした映像が音楽とともに投影され、3万3000人を超える来場者を集めました。
この事業に投じられた費用は8700万円で、高松港からの観賞クルーズも含めた3日間のイベントとして実施されました。香川県観光振興課は「予想の3倍以上の来場者があり、高い経済波及効果が確認できた」と評価し、実行委員会が公表した推計では2.2億円から2.6億円の経済波及効果があったとしています。
8700万円って、地元の学校や病院への予算と比べたら途方もない額。それで業者の選び方すら公開しないって、どういうことですか
ところが、事業の選定過程や審査結果は県民にまったく公開されていません。香川県議の植田真紀氏は2025年3月、事業者の公募における提案内容や審査結果が分かる文書を県に情報公開請求しました。県は後日「行政文書ではない」として非公開決定を通知し、透明性への問いに正面から向き合いませんでした。
「任意団体の文書」として非公開 審査会が「実質的には県の事業」と指摘
県が非公開の根拠としたのは、事業の実施主体が任意団体だという点です。副知事を委員長とする「県立アリーナを活用した観光コンテンツづくり事業実行委員会」が実施主体であり、「任意団体の事務局として作成した文書は行政文書に当たらない」と県は説明しました。
副知事が委員長を務める組織が任意団体だから非公開って、どう考えても県民をごまかしていますよね。こんなことが通るなら何でもありだ
これを不服として植田県議は2025年6月に審査を請求し、外部の有識者でつくる情報公開審査会に諮問されました。香川県の情報公開条例では、県の機関が管理する文書が「行政文書」として公開請求の対象となります。任意団体が作成した文書は対象外とも解釈できますが、その団体が実態として県の事業を担い、財源も県費のみの場合、条例の対象外とすることが趣旨に反するかどうかが今回の核心でした。
審査会は約1年にわたる審査を経て、2026年6月15日付の答申で実行委員会が県からの負担金のみを収入源としていることを重視し、「実質的には、県の事業執行の一方法たる存在」と指摘しました。「行政文書ではない」とした県の判断は「情報公開条例が定める目的や運用などに反することになりかねない」として、非公開決定の取り消しを求めています。
任意団体の文書だから非公開って、公金を使った事業の抜け穴ではないですか。こういう手口が続く限り、行政への信頼は取り戻せない
黒塗り文書が物語る公金支出の不透明さ
審査会の答申が出る前から、事業の不透明さは各方面で問題視されていました。実行委員会が任意で公開に応じた文書のほとんどは黒塗りになっており、採用事業者の企画提案書や採択の理由、副知事以外の委員の氏名、不採択となった事業者名など、事業の妥当性検証に欠かせない情報が読み取れない状態でした。
実行委員会側は、今回の任意公開は香川県の情報公開条例に基づくものではなく、条例を準用したうえで自主的に対応したものだと説明しています。しかし公開された内容は著しく限られており、事業の透明性が確保されたとは言えない状況です。
黒塗りだらけの文書を見せられても何も分からない。税金でやっている事業なのに、なぜ県民が中身を確認できないんですか
公共政策を研究する専門家は「公金が投入される以上、情報は最大限オープンにすべきだ。事業者への一定の配慮は必要としても、県民が検証できない現状は好ましくない」と指摘しています。県観光振興課は今回の答申について「真摯に受け止め、適切に対応する」とコメントするにとどまっており、具体的な方針はまだ示されていません。
累計4億円超の予算 住民監視が機能しない構造を問う
初回の8700万円事業に続き、香川県は2025年度の夜型観光推進費用として当初予算ベースで3億2000万円を計上しました。2025年10月のハロウィン、2025年12月のクリスマスマーケット、2026年2月のバレンタインに合わせた複数回の事業が実施されており、累計では4億円を大きく超える公金が同一スキームのもとで投じられてきました。
情報公開は民主主義の基盤です。公金が何に使われたかを有権者が検証できる仕組みは、健全な行政を維持するために欠かせません。形式的な団体の名称を理由に情報公開を拒む姿勢は、この大切な仕組みを形骸化させる恐れがあります。
続けること自体は否定しないけど、誰がどう選んで税金を使っているのか分からないまま毎回繰り返すのはおかしい。せめて選定基準は公開してほしい
今回の情報公開審査会の答申は、任意団体スキームを使った情報公開の回避に正面から「ノー」を突きつけたものです。県は答申を重く受け止め、過去の非公開決定の取り消しとともに、今後の事業運営で透明性を高める具体的な対応を求められています。
まとめ
- 2025年3月、あなぶきアリーナ香川で8700万円のプロジェクションマッピング事業を実施。3日間で3万3000人が来場
- 香川県議の植田真紀氏が同年3月、事業者選定に関わる文書を情報公開請求したが、県は「行政文書ではない」として非公開
- 実施主体は副知事を委員長とする任意団体「県立アリーナを活用した観光コンテンツづくり事業実行委員会」
- 植田県議は2025年6月に審査請求。外部有識者の情報公開審査会に諮問された
- 2026年6月15日付の答申で審査会は「実質的には県の事業」として非公開決定の取り消しを求めた
- 実行委員会が任意公開した文書はほとんどが黒塗りで、事業の検証が不可能な状態
- 2025年度の夜型観光推進費用は3億2000万円で、累計の公金支出は4億円を大きく超える
- 県観光振興課は「真摯に受け止め、適切に対応する」とコメントするにとどまる
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