2026-09-04 コメント投稿する ▼
生活保護医療:音喜多氏、紹介状義務化とワンコイン負担を提言
音喜多駿氏は、生活保護受給者の医療扶助費抑制策として、かかりつけ医以外への受診に紹介状を必須とする厚生労働省の検討方針に賛成の意を示しました。 音喜多氏は、巨額に膨らむ生活保護の医療扶助費について、その適正化のため、かかりつけ医以外への受診に紹介状を必須とすること、さらに外来1回あたり500円程度のワンコイン負担を導入することを提言しました。
生活保護医療費、年間1兆円超の膨張
生活保護制度における医療扶助費は、年々増加傾向にあり、2026年度当初予算では約1兆8,341億円に達する見込みです。これは生活保護費全体の約半分を占める巨額な予算であり、制度の持続可能性を脅かす要因の一つとなっています。
これまでも、頻回受診や重複投薬を防ぐための対策は講じられてきましたが、医療扶助費の伸びは止まらず、構造的な問題への対応が喫緊の課題となっています。
「紹介状必須化」は現行制度の明確化
音喜多氏は、厚生労働省が検討している「かかりつけ医以外は紹介必須」という方針について、その方向性に賛成の立場を表明しました。
その理由として、医療扶助はもともと、生活保護法に基づき指定された医療機関でのみ利用可能であり、今回の検討は「新たな制限ではなく、現行制度の運用をより明確にするもの」であると指摘します。
受給者にとっては窓口での自己負担がないため、症状が軽微でも複数の医療機関を受診するという行動は、ある意味で「誰にとっても合理的な選択」となり得ます。音喜多氏は、これを個々の受給者の問題とするのではなく、そうした行動を招く「仕組み」そのものに課題があると主張しています。
「ワンコイン負担」が促す医療の主体性
音喜多氏がさらに提言するのは、外来受診1回あたり500円、月額上限1,500円程度という「ワンコイン負担」の導入です。
この負担額が受給者の受診を抑制するのではないか、との懸念に対して、音喜多氏は「手元のお金が減らない設計」が重要だと強調します。具体的には、自己負担分と同額を生活扶助に上乗せするなどの措置を講じることで、実質的な負担増を回避しつつ、医療を「無償の資源」から「自分で選択する資源」へと意識を変える効果を狙うとしています。
これは、医療機関の受診回数や受診先を、より主体的に、かつ必要性を考えて選択することを促す狙いがあります。
例外規定と医療機関側の改革も不可欠
一方で、制度の公平性を確保するためには、例外規定の整備が不可欠であることも強調されました。
透析治療や精神疾患の継続的な通院、指定難病の患者、妊産婦、子ども、あるいは緊急性の高い救急搬送など、これらのケースについては自己負担の対象から外すことが当然だと指摘します。
また、受給者側にのみ負担を求めるのではなく、「患者側だけでなく、医療提供側へのメスも入れるべき」だと訴えています。医療機関による不正請求や、不必要な多剤投与、長期にわたる社会的入院といった問題が、頻回受診の背景にある可能性も否定できません。音喜多氏は、患者と医療提供側の双方に改革のメスを入れることで、制度全体の公平性が図られると主張しています。
まとめ
音喜多氏は、巨額に膨らむ生活保護の医療扶助費について、その適正化のため、かかりつけ医以外への受診に紹介状を必須とすること、さらに外来1回あたり500円程度のワンコイン負担を導入することを提言しました。受給者の生活への影響を最小限にするための配慮(生活扶助への上乗せ、例外規定の整備)を前提としつつ、医療の主体的な選択を促すとともに、医療機関側の不正請求や不適切な診療への対策も同時に進めるべきだと訴えています。