2026-06-25 コメント投稿する ▼
山添拓議員が自衛隊の住民どう喝を批判 防衛省設置法が参院委員会で可決、沖縄増強と宇宙軍事化に反対
2026年6月25日、陸上自衛隊第15旅団の師団格上げや航空自衛隊の「航空宇宙自衛隊」改編を盛り込んだ防衛省設置法等一部改定案が、参院外交防衛委員会で賛成多数により可決されました。日本共産党の山添拓議員は反対討論で、宮古島での自衛隊幹部による住民へのどう喝事件を取り上げ、「沖縄の心への無理解がすぎる」と厳しく批判しました。法案は翌26日の参院本会議で成立しましたが、沖縄の自衛隊増強と宇宙の軍事利用拡大がもたらす地域への影響について、住民の懸念は深まるばかりです。憲法9条との整合性が問われるなか、軍事優先ではなく住民生活を守る政策こそ求められています。
防衛省設置法が参院委可決、共産・社民は反対を表明
2026年6月25日、参議院外交防衛委員会において、防衛省設置法等の一部改定案が賛成多数で可決されました。翌26日の参院本会議でも可決され、同法は成立しています。日本共産党(共産党)と社会民主党(社民党)は反対しました。
この法案は、沖縄県那覇市に司令部を置く陸上自衛隊第15旅団を「師団」へ格上げし、航空自衛隊を「航空宇宙自衛隊」に改編することが柱です。第15旅団の師団化にともない、隊員数は現在の約2300人から約3900人に増え、普通科連隊を1個増やすほか、県内初の16式機動戦闘車(MCV)が配備されます。宮古警備隊や八重山警備隊も新師団に編入される計画です。
航空宇宙自衛隊への改編では、空将(しょう)を指揮官とする「宇宙作戦集団」が新たに編成されます。人工衛星の運用を通じた宇宙の監視体制を強化するもので、1954年の自衛隊発足以来、初めての名称変更となります。また、防衛副大臣を1人から2人に増やす体制強化も盛り込まれました。
山添拓議員「憲法9条を踏みにじる」と反対討論
共産党の山添拓議員は反対討論で、今回の法改定について、2022年に閣議決定された安保3文書にもとづき、沖縄の自衛隊を増強するものだと指摘しました。さらに空自の改編は、敵の指揮や通信を妨げる能力を強化し、宇宙の軍事利用を拡大するものだと批判しています。
山添氏は「憲法9条を踏みにじり、米国の軍事戦略に付き従って地域の緊張と対立を激化させ、戦争の危険を高めるものだ」と述べ、法案への反対を明確にしました。沖縄では戦後80年を超えてなお米軍基地の過重な負担が続いており、そこへさらに自衛隊の増強を重ねることは、住民の安全や暮らしを守る方向とは逆行するという指摘です。
「宮古島で自衛隊の隊長が住民を怒鳴りつけたのに防衛相は住民を非難するって、どっちが間違ってるのか考えてほしい」
「弾薬庫は造らないと約束しておいて民家のすぐそばに設置するなんて、自衛隊への信頼が崩れるよ」
「航空宇宙自衛隊って名前変えたところで、結局は軍拡でしょ。税金の使い方おかしくない?」
「沖縄ばかりに基地も自衛隊も押し付けて、本土の人たちはどう思ってるんだろう」
「山添さんが国会で沖縄の住民の声を代弁してくれたの本当にありがたい。もっと報道してほしい」
宮古島でのどう喝事件、住民が国と元隊長を提訴
山添氏は採決に先立つ質疑で、宮古島市で起きた自衛隊幹部による住民へのどう喝事件も取り上げました。2025年8月6日、陸自宮古島駐屯地の徒歩防災訓練中、当時の宮古警備隊長だった比嘉隼人1等陸佐が、伊良部島の公共駐車場で休憩中の隊員らに拡声器で語りかけていた市民団体「ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会」の清水早子共同代表に対し、事実に反する駐車場使用許可の必要を持ち出して怒鳴りつけたとされています。
清水氏らは2026年3月13日、国と比嘉氏を相手に国家賠償請求訴訟を那覇地方裁判所平良支部に提起しました。山添氏がこの訴訟について見解を求めると、小泉進次郎防衛相は「継続中の訴訟に関することで答えを差し控える」と述べるにとどまりました。
山添氏はさらに、当時の中谷元防衛相(なかたにげん・ぼうえいしょう)が住民側を「過度な抗議活動」と非難したことにも言及しました。比嘉氏本人が「威圧的と受け止められたなら本意ではなく申し訳ない」と限定的ながら反省を述べているにもかかわらず、防衛相が住民を非難するのは不当だと批判しています。
約束を破った弾薬庫設置、「沖縄の心への無理解」
山添氏は、宮古島駐屯地開設にあたって防衛省が「弾薬庫は建設しない」と住民に約束しておきながら、後に民家からわずか約130メートルの隣接地に弾薬庫を設置した経緯も指摘しました。訓練についても「施設内で行い、外で行う場合は事前に住民へ周知する」との約束がありましたが、現在は周知のないまま公道で訓練が行われているとされています。
山添氏は「抗議活動は平和を希求する強い願いからだ」と述べ、沖縄戦が県民に語り継がれている「沖縄の心」への無理解がすぎると強く批判しました。沖縄では長年にわたり、米軍基地と自衛隊基地の両方の負担が住民にのしかかっています。住民との約束を守らず、抗議の声を上げれば威圧する姿勢は、文民統制(軍が政治のもとで動くこと)の観点からも深刻な問題です。
憲法9条のもと、軍事力の増強ではなく外交による緊張緩和こそが本来の道です。国民が選挙で示してきた「減税」や「暮らし優先」の民意に応えるのではなく、防衛費の拡大に突き進む政府の姿勢には、立ち止まって考え直すべき点が多いと言わざるを得ません。
まとめ
・2026年6月25日、防衛省設置法等一部改定案が参院外交防衛委員会で可決され、翌26日に参院本会議で成立した
・陸自第15旅団の師団格上げで沖縄の自衛隊員は約2300人から約3900人に増員、県内初の機動戦闘車も配備される
・航空自衛隊は1954年の発足以来初めて「航空宇宙自衛隊」に名称を変更し、宇宙作戦集団を新編する
・山添拓議員(共産党)は「憲法9条を踏みにじる」として反対討論を行い、宮古島での住民どう喝事件を追及した
・2025年8月の宮古島でのどう喝について住民が国家賠償請求訴訟を提起したが、小泉進次郎防衛相は回答を避けた
・防衛省は宮古島で弾薬庫を造らないとの約束を破り、民家近くに設置しており、住民の信頼が揺らいでいる