三村財務官「介入はコメント不要」 米国債売却額と円安差益の開示を国民に

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三村財務官「介入はコメント不要」 米国債売却額と円安差益の開示を国民に

財務省の三村淳財務官は2026年5月7日、大型連休中の政府・日銀による為替介入の有無について「特にコメントする必要はない」と述べる一方、「介入の回数を制約するルールはない」と発言しました。2026年4月30日には規模5〜6兆円とみられる円買い・ドル売り介入が実施され、円は1ドル160円台後半から155円台まで急騰しました。介入の原資として外貨準備から米国債が売却された可能性が高い中、何兆円の米国債を売り、円安による差益がどれほどあるかを国民に開示すべきとの声が高まっています。

1ドル160円台突破で介入 片山財務相も「断固たる措置」と警告


財務省の三村淳財務官は2026年5月7日、記者団の取材に応じ、大型連休中の政府・日本銀行(日銀)による為替介入の有無について「特にコメントする必要はない」と明言しました。その上で「引き続き警戒感を持って市場を注視する」と強調し、「介入の回数を制約するルールはない」とも述べました。追加介入への強い意志を示した形です。

2026年4月30日夕方、円相場は1ドル160円台後半と約1年9カ月ぶりの安値圏に突入しました。中東情勢の悪化と原油価格急騰を背景とした「有事のドル買い」が加速したことが主因です。これを受け、政府・日銀は円買い・ドル売りの為替介入に踏み切り、5時間程度で5円以上の円高が進み、一時1ドル155円台半ばまで急騰しました。介入規模は5〜6兆円と推計されています。

介入前には片山さつき財務相が「外出のときもお休みのときもスマホを離さずに、ということだけ申し上げる」と異例の警告を発し、三村財務官も「いよいよ断固たる措置をとる時が近づいている。これは最後の退避勧告だ」と強い言葉で市場をけん制していました。

「1ドル160円台に突入した時、本当に生活が壊れると感じた。介入してくれたのはよかったが、効果がいつまで続くか不安だ」
「三村財務官が介入にコメントしないのはわかるけど、いくら使ったかは正直に教えてほしい」

介入の原資は外貨準備の米国債か 明かされない売却の実態


円買い・ドル売り介入では、政府が外貨準備として積み上げてきたドル資産を売って円を確保します。2026年3月末時点の日本の外貨準備残高は約1兆3,747億米ドル(USD)(約200兆円超・2026年5月時点換算)に達しており、その約8割が外貨証券で占められ、その大半が米国債とみられています。

外貨預金であれば即時に介入原資として活用できますが、米国債を原資とする場合はまず市場で売却して現金化する必要があります。米国債の売却は米国債の利回り上昇につながるため、米国政府との事前調整が不可欠でハードルが高いとされてきました。しかし2022年9〜10月の9兆円超の大規模介入の際、外貨準備の証券残高が大幅に減少した一方で預金残高はほぼ変わらず、米国債を売却して介入原資に充てたと強く推測されています。今回も同様の手法が用いられた可能性は否定できません。

外貨準備の8割が米国債で、それを売って介入しているかもしれないのに、一切説明がないのはおかしいと思う

「コメント不要」では済まない 円安差益と外為特会の透明性を問う


問題の本質は、国民への説明責任です。日本政府が保有する米国債の多くは、2019年以前の円が1ドル100〜115円台だった時期に積み上げられたものです。現在の1ドル155〜160円の水準で売却すれば、為替差だけで30〜40%以上の含み益が実現益として確定します。仮に1兆円相当の米国債を1ドル110円時代に取得していた場合、1ドル155円で売却すれば約1.4兆円に相当し、差益だけで約4,000億円超にのぼる計算です。

これらの売却益は外国為替資金特別会計(外為特会)に計上され、最終的には国の一般会計へ繰り入れられます。つまり、円安という国民生活を直撃している現象が、政府の資産増加に活用されているという側面があります。何兆円の米国債を売り、どれだけの円安差益を実現し、それが国家財政にどう反映されたかを開示しないことは、財政の透明性という観点から重大な問題です。

三村財務官が「コメントする必要はない」と言う判断には、市場への影響を避けるという合理性もあります。しかし、介入終了後の事後開示において、売却した米国債の規模・取得原価・実現損益の詳細を明らかにすることは、民主主義国家における政府の最低限の責務です。国民は円安の恩恵を受けられないまま物価高に苦しんでいる一方、政府だけが円安差益を静かに実現しているとすれば、それは国民への背信行為といっても過言ではありません。

「円安で食料品も光熱費も上がり続けているのに、政府が介入で米国債を売って差益を得ているなら、その分は国民に還元してほしい」
「外為特会の内容がもっと分かりやすく公開されれば、国民が政策の正当性を判断できる。今の不透明さはおかしい」

まとめ


  • 三村淳財務官は2026年5月7日、「介入についてコメントする必要はない」「介入の回数を制約するルールはない」と発言。追加介入への意志を示した。
  • 2026年4月30日に規模5〜6兆円とみられる円買い介入が実施され、ドル円は160円台後半から155円台に急騰。片山さつき財務相も事前に強い警告発言を行った。
  • 介入の背景はイラン情勢と原油高騰による「有事のドル買い」で、日米の金利差(約2.75%)も円安の根本的な要因。
  • 外貨準備の約8割は米国債とみられ、2022年の介入では米国債売却による介入が強く推測されている。今回も同様の可能性がある。
  • 日本が保有する米国債は円が100〜115円台の時代に積み上げた資産が多く、155〜160円で売却すれば大幅な円安差益が生じる。
  • 何兆円の米国債を売却し、円安差益がどれほど生じたかを国民に開示することが財政透明性の観点から必須。外為特会の詳細な収支公表を求める声が高まっている。

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2026-05-07 10:15:25(植村)

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