航空機燃料税据え置きへ・国交省、2027年度の引き上げ見送りを要望

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航空機燃料税据え置きへ・国交省、2027年度の引き上げ見送りを要望

国土交通省は2026年8月26日、航空会社が国内線で使う燃料の量に応じて納める航空機燃料税について、2027年度に予定されていた引き上げを見送り、当面の間据え置く方針を固めました。中東情勢の悪化による燃料価格の高騰を受け、航空会社への税制支援を継続する必要があると判断したもので、同年度の税制改正要望に盛り込む予定です。燃料価格は2026年2月の中東情勢急変でわずか1か月で約2.5倍に跳ね上がり、日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)が国内線への燃油サーチャージ導入を検討するなど、その影響は航空運賃を通じて国民生活にも及んでいます。今回の措置は物価高に苦しむ国民の負担軽減に一定の効果が期待される一方、5年以上続く軽減措置の出口戦略をどう描くかが問われています。

2027年度の引き上げ計画を撤回、1万5000円での据え置きを要望


国土交通省は2026年8月26日、航空機燃料税の2027年度分について、1キロリットル当たり1万5000円のまま据え置くよう求める方針を固めました。2027年度には1万8000円へ引き上げられる予定でしたが、中東情勢の悪化による燃料費高騰を受けて見送ります。

現在の税額は本来2万6000円が基準ですが、2021年度に新型コロナウイルス対策として9000円に軽減する措置が導入されました。その後は段階的に縮小され、2025〜26年度は1万5000円となっています。

沖縄路線については本則1万3000円を7500円に、離島路線も本則1万9500円を1万1250円に軽減する現行措置を維持することも求めます。航空機燃料税の税収は空港整備や騒音対策などに充てられており、実質的に乗客の運賃に転嫁されています。

中東情勢で燃料価格が約2.5倍、航空業界に異例の打撃


今回の方針転換の直接の引き金は、2026年2月に発生した中東情勢の急激な悪化です。米国・イスラエルによるイランへの軍事作戦と、石油輸送の大動脈であるホルムズ海峡の実質的な封鎖により、原油価格が急騰しました。定期航空協会によると、航空燃料(ケロシン)の価格はわずか1か月で約2.5倍に跳ね上がり、業界に未曾有の打撃を与えました。

国際航空運送協会(IATA)は2026年の世界の航空会社の純利益見通しを2025年比でほぼ半減させるほどの深刻な影響が出ています。日本でも中東3大ハブ空港を経由する欧州便が運休を余儀なくされるなど、運航面でも大きな混乱が生じました。

「燃料が2.5倍になっても税金まで上げるのは無理な話です。据え置きの判断は正解だと思います」
「中東の情勢がこれだけ日本の飛行機代に影響するとは。エネルギー安全保障の問題を真剣に考える必要がありますね」

日本が輸入する原油の約9割は中東産で、ほとんどがホルムズ海峡を通じて運ばれています。こうした地政学リスクが現実のものとなったことで、エネルギーの安定調達の重要性が改めて浮き彫りになっています。

国内線への燃油サーチャージ導入も検討、利用者の負担増に懸念


こうした情勢を受けて、航空会社は対策を迫られています。JALは2026年3月公表の中期戦略で、国内線燃油サーチャージの導入を2027年4月から検討すると明記しました。ANA も同様の検討に言及しており、両社の動向が注目されます。

国内線に燃油サーチャージが導入されれば、旅行費用の増加を通じて国民生活への影響が避けられません。自由民主党(自民党)が航空会社への支援策を政府に求めていたのも、こうした国民負担の拡大を防ぐ狙いがありました。

「国内線に燃油サーチャージが導入されたら、飛行機の値段がまた上がりますよね。物価高続きで家計がしんどいです」
「離島や沖縄を結ぶ路線は税の軽減がなければ維持できないと思います。地方の暮らしを守る政策として続けてほしい」

国際線の燃油サーチャージはすでに高水準で、長距離路線では2026年7〜8月購入分で片道6万5000円に達する区間も出ています。国内線でも同様の仕組みが導入されれば、地方住民や観光業者への影響は避けられません。

航空ネットワーク維持か財政健全化か、問われる政策の優先順位


今回の航空機燃料税の据え置き要望は、元をたどれば新型コロナ対策として設けた時限的な税の軽減措置の延長の繰り返しです。2021年度から5年以上にわたって軽減措置が続いている現状は、航空行政と財政規律の観点から改めて点検が必要です。

コロナ対策で下げた税をずっと延長し続けるのはいつまで続くのでしょうか。まず航空会社の自助努力が先ではないですか

もちろん、地方の離島路線や沖縄航路は、軽減措置なしでは採算維持が極めて困難です。これらの路線の廃止は地域住民の生活や観光経済に直結するため、一律の見直しは現実的ではありません。しかし大手航空会社への税制優遇を漫然と続けることへの国民の目は厳しく、軽減措置の期限と効果について透明性のある説明が求められます。

まとめ


・国土交通省は2027年度の航空機燃料税を1万8000円への引き上げ予定から撤回し、現行の1万5000円を据え置くよう税制改正要望に盛り込む
・標準税率は1キロリットル当たり2万6000円で、2021年度のコロナ対策以来軽減措置が5年以上継続
・2026年2月の中東情勢急変でホルムズ海峡が封鎖に準じた状態となり、航空燃料価格がわずか1か月で約2.5倍に急騰
・IATAは2026年の世界航空会社の純利益見通しをほぼ半減に下方修正する深刻な影響が出ている
・JAL・ANA両社は国内線燃油サーチャージの導入を2027年4月からの検討に言及しており、国民の運賃負担増加への懸念が高まっている
・離島・沖縄路線の軽減措置は維持されるが、長期化する軽減措置の出口戦略と透明な説明が求められる

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2026-08-26 13:51:26(植村)

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