2025-05-28 コメント投稿する ▼
日本政府、エヌビディア製半導体を大量購入提案 日米関税交渉の切り札に
日本政府、米半導体の大型購入を提案 日米関税交渉の切り札に
日米間で進められている関税交渉の中で、日本政府がアメリカ製の半導体製品を大規模に購入する構想を持ちかけていたことが明らかになった。この提案は、日本企業が米国の半導体を数千億円から1兆円規模で調達する見込みで、政府は購入を後押しするため補助金を支給する方針だ。
提案の狙いは、米国の対日貿易赤字を削減する一方で、日本の企業にとってAI開発やデジタルインフラ整備を強化するための重要な投資と位置づけられる。
焦点はエヌビディアの高性能半導体
政府が注目しているのは、AI開発に欠かせないデータセンター向け高性能半導体を手がける米国企業、エヌビディアの製品だ。現在、この分野でエヌビディアは約8割の世界シェアを握っている。国内では通信キャリアやクラウドサービスを展開する企業が中心となって導入する見込みで、これらの企業には政府が補助金を交付して後押しする。
日本にとってこの施策は、ただの輸入拡大ではなく、経済安全保障とAI戦略の両面から大きな意義を持つ。特に、中国との緊張が高まる中、アメリカの半導体製造能力を支えることは、日米のサプライチェーン強化にも寄与する。
関税協議の駆け引き:日本の懸念とアメリカの狙い
一方、アメリカではバイデン政権が中国に対する制裁強化の一環として、半導体関連製品に最大25%の追加関税を課す方針を打ち出しており、日本製品もその対象になりかねない状況にある。こうした背景もあり、日本側はアメリカの要求を緩和させる「交渉カード」として半導体購入提案を使う構えだ。
さらに、日本は米国内で半導体製造を進める際に必要なウェハーや化学薬品の供給についても支援策を提案しており、包括的な産業連携を推し進めようとしている。
供給網の再編と経済安保の戦略
半導体分野では、設計に強みを持つアメリカと、製造を担う台湾との協力体制が中心となっているが、台湾海峡有事のリスクを踏まえると、サプライチェーンの多様化は急務とされている。今回の日本の提案は、その不安定な供給構造を補完し、日米が共同で経済安全保障を高める一手として位置づけられる。
ネットの反応:賛否が交錯
今回の報道を受けて、X(旧Twitter)などSNS上では様々な声があがっている。
「米国の赤字解消のために日本が買い支えるの?ちゃんと国内産業の保護も考えてほしい」
「補助金ありきの政策って、企業の競争力を削ぐことにならない?」
「AI用半導体の確保は重要。将来の競争に勝つには今のうちに動くべき」
「エヌビディア頼みの構造って危うくない?もっと多角的に見て」
「サプライチェーン強化の一環なら納得。ただし透明性が必要だ」
交渉の行方と国内影響
日本政府は今後も米国との協議を継続する見通しで、次回は5月末に赤澤経済再生担当相が渡米し、さらなる協議に臨む予定だ。この提案が最終的にどのような形で実を結ぶのか、そして国内産業や税金の使われ方にどう影響を及ぼすのか、注視が必要である。