2026-10-06 コメント投稿する ▼
簗農水相、道路予算発言釈明「高揚感で誇張」国交省関与否定
大臣は、「私から国交省に働きかけたことはない」と、予算配分への関与を明確に否定しました。 不徳だった」と述べ、自身の発言が不適切であったことを認め、謝罪しました。
選挙支援と予算配分の疑惑
事の発端は、2026年2月に実施された衆院選栃木3区における保守分裂選挙です。この選挙区では、自民党公認の簗氏と、同じく自民党籍を持つ無所属新人の渡辺真太朗氏が対立しました。結果として、渡辺氏が選挙区で当選し、簗氏は比例代表で復活当選という異例の事態となりました。
選挙戦において、那須塩原市、矢板市、那須町の首長が簗氏を支援した一方で、大田原市、那須烏山市、那珂川町の首長は渡辺氏を応援するという構図が明らかになっています。
国土交通省が公表した令和7年度(2025年度)および8年度(2026年度)の道路関係予算の当初配分資料によると、簗氏を支援した那須塩原市と那須町の関連事業予算は前年度から増加していました。対照的に、渡辺氏を応援した那須烏山市と那珂川町では予算が減少していたのです。この事実が週刊誌によって音声とともに報じられたことで、事態は表面化しました。
「高揚感で誇張」と釈明した真意
こうした状況を受けて、簗農水相は2026年5月に開かれた自民党支部の会合で、支援しなかった那須烏山市と那珂川町について「(本年度の道路予算を)大幅にカットした」と発言していたことが判明しました。この発言は、選挙結果と予算配分を結びつけるものとして、国民の間に大きな疑念を抱かせました。
10月6日の記者会見で、簗大臣はこの問題について説明を求められました。大臣は、「私から国交省に働きかけたことはない」と、予算配分への関与を明確に否定しました。その上で、問題視されている発言の背景について、「自分の中で高揚感のようなものがあり、少し誇張したような表現をしてしまった。不徳だった」と述べ、自身の発言が不適切であったことを認め、謝罪しました。これは、5日の記者団への説明で発言を撤回・謝罪したことに続く形となります。
「国交省に罪なすりつけ」との指摘と大臣の応答
しかし、簗大臣の釈明は、一部の記者から厳しい質問を受けました。東京新聞の望月衣塑子記者は、「あまりにもできすぎた話だ。国交省に罪がなすりつけられているかのようにも聞こえる」と指摘し、発言の信憑性や大臣の意図に疑問を呈しました。
これに対し、簗大臣は「国交省に働きかけた事実はない。予算額については国交省において適切に判断されている。私が回答できる事柄ではない」と繰り返し、あくまで国交省の判断であるとの立場を崩しませんでした。
さらに望月記者が「(支援者を前に)自身の影響力を誇示した形になっているのではないか」と問い詰めると、大臣は「ホラを吹いたということか」という質問を受けたとしながらも、「広く国民の皆さまにこうした発言が知れ渡ってしまったことについて、大変に不徳だった」と、改めて自身の発言の軽率さを認めました。この「不徳」という言葉の重みは、単なる言い間違いでは済まされない、政治家としての資質に関わる問題であることを示唆しています。
予算確認時期、記憶曖昧のまま
さらに、会見では簗大臣が、国交省に道路予算の箇所付けについて確認した時期に関する質問も飛び出しました。しかし、大臣は「日々いろいろな形で役所とやり取りしており、正直、記憶を持ち合わせていない」と述べるにとどまりました。予算の内示前か後かで、その意味合いは大きく変わる可能性があります。にもかかわらず、具体的な記憶がないという回答は、疑惑をさらに深める要因となりかねません。
この問題に対しては、保守系の論客である百田尚樹氏が、簗大臣に辞任を要求するなど、政界内外から厳しい声が上がっています。また、国民民主党の榛葉賀津也氏は「誰の税金か」「ホラッチョじゃないんだから」と大臣を批判するなど、野党からも追及の動きが活発化しています。過去にも、自民党の二階俊博氏や、かつての民主党(現・国民民主党)の小沢一郎氏らが、選挙と予算配分を結びつけるかのような発言で批判された例もあり、政治家による税金の使途に関する発言の慎重さが改めて問われています。
国民の信頼に応える政治姿勢
簗農林水産大臣の発言は、住民の生活や安全に直結するインフラ整備予算が、あたかも政治的な支援の有無によって左右されるかのように受け取られかねないものでした。たとえ大臣自身にそのような意図がなく、単なる「高揚感」や「誇張」であったとしても、国民の税金がどのように使われているのかという根本的な疑問を投げかけることになったのは事実です。
大臣が「不徳だった」と認めた発言の重みを、具体的にどのような行動で示していくのか。そして、国交省への働きかけがなかったことを、どのように国民に納得してもらえる形で説明していくのか。記憶が曖昧だという点も含め、今後、国会などでさらなる説明責任が求められることは避けられないでしょう。国民の政治に対する信頼を維持・回復するためには、政治家一人ひとりが、その言動に一層の慎重さと責任感を持って臨むことが不可欠です。
まとめ
- 簗和生農水相が道路予算に関する発言を釈明。
- 選挙支援と予算配分の疑惑が浮上。
- 「高揚感で誇張」との発言が問題視される。
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