伊東市・田久保真紀市長、議会解散を決断　停滞打開へ市民に信を問う姿勢

田久保市長、市議会解散を決断　停滞打開へ「責任は市長が負う」

静岡県伊東市の田久保真紀市長は10日、市議会を解散する決断を下した。不信任決議可決により市政運営が滞り、補正予算案や教育長人事案が審議されない異常事態を受けた対応である。田久保氏は記者会見で「重要な審議や採決を放棄した」と議会の対応を指摘しつつも、自ら責任を取って市民に信を問う姿勢を示した。

田久保氏は「仮に議会が議案審議を行っていれば違った選択肢もあった」と説明。議会が審議拒否に近い姿勢を取ったことが解散の背景であるとし、市政停滞を打開するための措置であることを強調した。

「市民のために責任を背負った決断だと思う」
「議会との対立よりも市政の前進を優先した姿勢を評価したい」
「改革を進めるには痛みを伴う選択も必要だ」
「説明責任を果たすことで信頼を取り戻してほしい」
「対立ではなく市長主導で前に進める時だ」

SNSでも、市長の決断を肯定的に受け止める声が一定数見られる。

学歴問題の混乱超え、政策前進へ

田久保市長を巡っては学歴に関する問題が報じられたが、本人は「市政運営と無関係な論点に市議会が時間を割き、結果として補正予算や教育人事が進まなかった」と強調。記者からの「市政停滞の発端は学歴問題ではないか」との質問に対しても「連携不足はない。誤解がある」と反論し、市政そのものを止めない姿勢を示した。

混乱の中で補正予算や人事案が審議に至らなかったことは事実であり、市政に直結する施策が停滞している。田久保市長は「市民生活に不可欠な議案を先送りにすることはできない」との信念で議会解散を決断した。

改革への意欲と市民への信任

市長が「支持議員を誕生させる思惑があるのでは」と問われると、笑みを見せつつ「そういった考えはない」と否定した。解散は議会への圧力ではなく、市民に判断を仰ぐ民主主義のプロセスであることを強調した格好だ。

伊東市は観光や地域振興など課題が多く、停滞を続ければ地域経済や住民サービスに影響を及ぼしかねない。田久保市長の解散決断は、現状を打破し、市政を前に進めるための手段といえる。

市政停滞打開と信頼回復の鍵

記者会見は40分に及び、報道陣から厳しい質問が相次いだ。田久保市長は「市民の生活を守るために、市政を動かすことが最優先」と繰り返し説明した。最終的には会見を打ち切ったが、これは不毛な議論を続けるより、市政運営に集中するための判断とも受け取れる。

市政停滞を打破するには、議会と市長が対立するのではなく、市民の利益を第一に据えた協力が必要である。田久保市長の解散決断は、市政再建への大きな一歩であり、今後の市民からの審判が重要な意味を持つことになる。