2025-05-21 コメント投稿する ▼
名護市長選に再び挑むオール沖縄、影響力低下で求められる路線転換と政策刷新
名護市長選で再び浮上する「オール沖縄」 過去の敗北からの教訓は?
来年2月に実施される名護市長選挙に向けて、いわゆる「オール沖縄」勢力が動きを強めている。その中心となるのが、名護市議の翁長久美子氏(69)を擁立する方針だ。選考を進めてきた委員会は21日までに翁長氏に正式な出馬要請を行い、本人も「重く受け止めている」と応じた。だが、これまでの「オール沖縄」の選挙戦略と結果を見れば、簡単に勝てる情勢ではない。
かつての勢いはどこへ オール沖縄の影響力に陰り
「オール沖縄」は、かつては保革を超えた連携で一定の支持を集めたものの、ここ数年は選挙で苦戦続きだ。2022年の名護市長選では現職の渡具知武豊市長が「実務型」の市政運営で評価され、オール沖縄が推した候補は敗北を喫した。その後も県議選やうるま市長選などで続けざまに敗れ、「反基地」だけを前面に出すスタイルに限界が見え始めている。
翁長氏擁立も…政策の中身に疑問の声
今回擁立が決まった翁長氏は市議を4期務めるベテラン。地域に一定の支持基盤はあるが、全国的な注目を集めるような政策提案や目新しさは乏しい。記者会見で示された「市民一人ひとりの暮らしに寄り添う市政」などの文言も、どこか抽象的で、今の名護市が直面する人口減少、観光経済の振興、子育て支援といった課題にどう具体的に向き合うのか、明確なビジョンは見えてこない。
ネット上では冷ややかな反応
SNSでは、翁長氏の擁立やオール沖縄の選挙方針に対して厳しい声が目立つ。
「名護の人たちはもう基地問題だけで動かないよ。もっと生活のこと見てる」
「また同じ顔ぶれ?若い候補を出す気はないのか」
「基地反対で経済どうするの?観光とか支援策は何も語らないの?」
「どうせ参院選後に“検討”して出るつもりなんでしょ」
「現職が無難にやってるんだから、わざわざ変える必要ある?」
こうした反応からも、「反対一辺倒」のアプローチに市民が飽き始めている様子がうかがえる。
現職・渡具知氏の去就にも注目
一方、現職の渡具知市長はまだ正式には出馬を表明していないものの、周囲の関係者によると、3選を目指す方向で準備を進めているという。実績を重ねる中で、保守系だけでなく無党派層の支持も着実に固めており、対抗馬がどれほどの票を集められるかは未知数だ。
* オール沖縄が名護市長選に翁長久美子氏を擁立へ
* 過去の選挙ではオール沖縄の候補が連敗しており、勢いに陰り
* 抽象的な政策と高齢候補に対する市民の期待は限定的
* ネット上でも厳しい意見が多数
* 現職・渡具知市長の出馬が実現すれば、有利な構図になる可能性
名護市長選は、沖縄全体の政治構図に大きな影響を及ぼす。だが、過去の敗因を直視せず、形式的な擁立だけで市民の心が動くとは限らない。「反対」から「提案」への転換がなければ、オール沖縄に再起の道は開けないだろう。