2025-11-03 コメント投稿する ▼
翁長久美子 名護市長選に出馬表明 基地依存脱却と3大無料化を訴える
物価高騰対策や子育て・福祉の充実といった生活課題が有権者の関心を集める一方で、基地問題、とりわけ「辺野古」新基地建設を巡る国対地方の摩擦が根底にあります。 翁長氏が掲げる「3大無料化」という具体的な生活政策を通じて、有権者の票をどれだけ掴めるかが鍵です。 ただし、翁長氏の支援母体が「オール沖縄」勢力という点には、基地問題に偏った論点と捉えられるリスクもあります。
「基地依存から脱却」訴え 翁長久美子氏(おながクミコ)名護市長選へ事務所開き
来年1月25日投開票(1月18日告示予定)となる沖縄県名護市長選で、前市議の翁長久美子氏(69=新)が3日、名護市内で選挙事務所開きを行い、「米軍基地依存の市政から脱却」を掲げた選挙戦への船出を宣言しました。
政策軸に「3大無料化」強調
事務所開きで翁長氏は、介護・福祉の充実に加え、給食費、保育料、子ども医療費の「3大無料化」の実現を決意すると明言しました。併せて、日米同盟の下で沖縄が「捨て石扱い」されてきたとして、国とのたたかいの姿勢を強調。「名護市が良くなれば県全体で平和で豊かな誇りある生活ができる」と述べ、県内外からの支援結集を呼びかけました。
「辺野古」新基地推進政権への批判を軸に
翁長氏の選挙母体となる「誇りある名護市をつくる会」の稲嶺進会長は、当該市の「辺野古」埋め立て・新基地建設を推進する政府(自民党)およびこれに賛否明示しない現市長の姿勢を厳しく批判。「思い、勢い、熱量を上げて必ず市長に押し上げよう」と支持を呼び掛けました。
選挙情勢の焦点と対立構図
この市長選は、翁長氏と現職の 渡具知武豊 氏を軸にした一騎打ちの構図が見込まれており、投票日まで3カ月を切った時点で選挙戦の争点が明確になりつつあります。
物価高騰対策や子育て・福祉の充実といった生活課題が有権者の関心を集める一方で、基地問題、とりわけ「辺野古」新基地建設を巡る国対地方の摩擦が根底にあります。
翁長氏は、基地受け入れ体制が続く現市政を「再編交付金」に依存するものとし、給食費・保育料などの無料化は一般財源で継続可能との見解を示しています。
生活政策と基地問題の統合的アプローチ
翁長氏の政策スタンスは、従来の“基地反対のみ”の運動とは一線を画し、「福祉・子育て・暮らしの安心」と「基地依存からの転換」を繋げた戦略を打ち出しています。基地負担軽減を旗印に掲げる「オール沖縄」勢力の支援も受けることが確認されています。
この点で、選挙戦では「生活課題優先論」と「安全保障・基地問題優先論」が交錯する展開が予想されます。
筆者の視点:争点明確化に期待と警戒
今回の名護市長選は、単なる地方首長選挙にとどまらず、国の安全保障政策や基地政策との対峙構図を示す場でもあります。翁長氏が掲げる「3大無料化」という具体的な生活政策を通じて、有権者の票をどれだけ掴めるかが鍵です。物価高や暮らしの不安が強まる中、「減税優先」「企業・団体献金の政治依存批判」「ポピュリズム外交ではなく国益を説明した海外援助」などの観点からも、地方政治の在り方を問うことが可能です。
ただし、翁長氏の支援母体が「オール沖縄」勢力という点には、基地問題に偏った論点と捉えられるリスクもあります。生活政策と基地・安全保障政策をどう統合し、有権者に伝えるかが問われています。
また、現職側も基地政策を軸にした安定性を訴える可能性が高く、「基地反対=暮らし重視」の構図を超えて争点を生活に置く有効な説得力のあるメッセージを、どちらがより有権者に届かせるかが勝負を左右するでしょう。
今後のスケジュールと注目点
選挙告示の1月18日までに、以下の動向が注目されます。まず、翁長氏側がどの程度まで「生活重視・基地軽減」の政策を具体化して示せるか。次に、現職陣営および政党連携がどう響くかです。特に自民党と維新が協力する可能性が取り沙汰されており、もし「ドロ船連立政権」的な構図が地方選にまで及べば、有権者の反発材料となり得ます。
最後に、有権者の関心が「基地問題」から「暮らしの安心」に移行しているかどうかが試されます。名護市という基地交付金依存度の高い自治体であっても、暮らしの課題が勝負のカギになる可能性があります。