2025-02-10
ラピダス千歳工場のPFAS問題を調査 排水対策に180億円超の負担も
日本共産党の岩渕友参院議員ら国会議員団は2月10日、北海道千歳市で建設中の半導体企業ラピダスの工場現場を視察し、製造過程で使用される有機フッ素化合物(PFAS)に関する調査を行った。
【ラピダス工場の概要とエネルギー使用計画】
ラピダスは2024年度補正予算で1兆円の支援を受け、現在、今年4月の試作開始を目指して1号棟を建設中であり、将来的には4棟の建設を計画している。
同社によれば、4棟全体で約60万キロワットの電力を使用する見通しで、これは北海道電力の全道供給電力量の約2割に相当する。電源の種類については「北海道電力に任せる」としており、再生可能エネルギーの100%使用は現実的に困難であると述べている。
【PFASの使用状況と環境への影響】
ラピダスは、PFASのうち日本で禁止されているPFOS、PFOA、PFHxSの使用を否定しているが、それ以外の物質については企業秘密を理由に明らかにしていない。
PFASは半導体製造において、フォトレジストや製造装置の部品表面加工などに広く使用されているが、環境中に放出されると地下水や地表水の汚染、生態系への影響が懸念されている。
そのため、世界的にPFASの使用や排出に関する規制が強化されている。
【製品の軍事利用に関する懸念】
岩渕議員が製品の軍事利用について質問した際、ラピダスは米国側との契約上、詳細な回答を避け、否定しなかった。
【千歳市の対応と財政負担】
同日、議員団は千歳市の横田隆一市長とも面会。市はラピダスの工場排水に対応するため、全長22キロの下水管建設を計画しており、事業費は180億円以上と見積もられている。市の一般会計約500億円に対し、非常に大きな負担となるため、市民の理解を得ることが重要だと市長は述べている。
【今後の課題と展望】
ラピダスの千歳工場建設に伴い、PFASの環境影響やエネルギー供給源、製品の軍事利用など、多岐にわたる課題が浮上している。今後、同社と地元自治体、そして市民との間で、これらの問題に対する透明性のある情報共有と対話が求められる。
2025-02-12 10:26:25(キッシー)
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