2026-06-21 コメント投稿する ▼
世耕氏復党問題、和歌山県連がアンケート結果を報告へ 保守分裂の火種くすぶる
自民党を離党した世耕弘成衆議院議員の復党問題について、自民党和歌山県連が県連大会で復党に関するアンケート結果を報告し、今後党本部に伝える方針であることが明らかになりました。 県連内では「容認」の声が多数を占めたとされていますが、過去の「保守分裂」を招いた経緯もあり、党本部の判断が注目されます。
世耕氏の復党に至る経緯
元自民党参議院幹事長を務めた世耕弘成衆議院議員は、かつて旧安倍派に所属していた有力政治家の一人です。しかし、2024年4月に「政治とカネ」を巡る問題で、党から離党勧告処分を受けました。この処分は、党として厳正に対処する姿勢を示すものでした。
処分後、世耕氏は自民党籍を持たないまま、同年10月と2025年2月に行われた衆議院議員総選挙に無所属で立候補し、いずれも当選を果たしています。現在、衆議院では自民党の会派に所属して活動していますが、正式な党籍はありません。
世耕氏を巡っては、過去の選挙で党内、あるいは県内での保守層の分裂を招いたとの指摘もあります。例えば、2024年の衆院選では、同じく「政治とカネ」問題で引退した二階俊博元幹事長の後継として擁立された自民党公認候補と対立する構図となりました。また、2025年7月の参院選においても、自民党候補の対立候補を応援する動きを見せたことで、「党内、県内での保守分裂を招いた」との批判が県内の首長などから上がっていました。こうした経緯が、今回の復党問題に影を落としていることは否めません。
和歌山県連でのアンケート実施
こうした状況の中、自民党和歌山県連は2026年6月21日、和歌山市内のホテルで県連大会を開催しました。大会に先立ち、同日午前に開かれた拡大役員会において、世耕氏の復党に関するアンケートが実施されたことが報告されました。
このアンケートは、約100名の県連役員を対象に、無記名で行われました。世耕氏の復党の是非について、「賛成」「容認」「時期尚早」「反対」「党本部に一任」という5つの選択肢が用意され、投票が呼びかけられました。また、自由な意見を記述できる欄も設けられていたとのことです。
県連大会後の取材に応じた石田真敏県連会長は、アンケート結果について「復党の判断は党本部の専権事項だが、県連の意見はどちらかというと『容認』が多かった」と発言しました。県連としては、このアンケート結果を集計・精査した上で、正式に党本部に報告する方針であることを明らかにしました。
県連内の温度差と党本部の判断
アンケート結果で「容認」が多数を占めたとされる背景には、世耕氏が長年、和歌山県政界において築き上げてきた影響力や、県連執行部との関係性が影響していると考えられます。しかし、選択肢には「時期尚早」「反対」「党本部に一任」といった意見も含まれており、県連内にも様々な温度差が存在することがうかがえます。
世耕氏は、復党に向けた動きとして、2026年1月に県連と「友好関係を尊重し、行動を一にすることに努める」といった内容の確認書を交わしています。そして、同年5月には正式に復党願を提出しました。これに対し、党本部は県連に対し、「県連として手順を踏んでほしい」と、県連での議論と意向確認を求めていました。
今回の県連でのアンケート実施と結果報告は、まさに党本部が求めていた手続きの一環と言えるでしょう。県連としては、世耕氏の復党に対する県内の意思を、党本部に伝えるための意思表示を行った形です。
今後の焦点:党紀と県連の意向
世耕氏の復党問題は、今後、自民党本部で慎重に検討されることになります。県連の意向がどの程度、党本部の判断に影響を与えるのかが焦点となります。特に、世耕氏が過去に引き起こしたとされる「保守分裂」の問題は、党紀委員会などでどのように評価されるかが重要です。
自民党としては、「政治とカネ」の問題に対する国民の厳しい視線に応えるためにも、党紀の維持・強化を最優先課題として掲げています。そうした中で、過去に離党勧告処分を受けた議員の復党を認める場合、その判断には国民からの理解を得られるような、十分な説明責任が求められるでしょう。
党本部は、県連の意向を尊重しつつも、最終的な復党の可否については、党紀委員会での審議などを経て、党全体の意思として決定する見通しです。今回の和歌山県連の動きは、その複雑なプロセスにおける一つのステップに過ぎません。世耕氏の復党が実現するかどうかは、今後の党本部の判断、そして世耕氏自身の今後の行動にかかっています。
まとめ
- 世耕弘成衆議院議員の復党問題が注目されている。
- 和歌山県連が実施したアンケートでは「容認」が多数を占めた。
- 過去の「保守分裂」の経緯が影響を与える可能性がある。
- 党本部の判断が今後の焦点となる。