2026-05-25 コメント投稿する ▼
在日米軍PCB廃棄物の肩代わり処理が続く危険 岩渕友議員が告発
日本政府が在日米軍の有害廃棄物PCB(ポリ塩化ビフェニール)の処理を21年間で約552トン・約7億円を費やして肩代わりしてきた問題について、日本共産党の岩渕友議員は2026年5月25日の参院行政監視委員会で、今後も処理の押しつけが続く危険があると追及しました。米軍が返還予定の施設にPCB廃棄物を密かに移動させれば、日本側が処理費用を負担させられる恐れがあります。石原宏高環境相はこのリスクについて「断言できない」と答えられず、米国防総省の方針への答弁も「米国との信頼関係が損なわれる」として拒否しました。岩渕氏は「米軍施設内のPCBは米国に持ち帰って処理させるべきだ」と強く求めました。
在日米軍PCB廃棄物の肩代わり処理が続く危険
日本共産党(共産)の岩渕友議員は2026年5月25日の参院行政監視委員会で、在日米軍が保有するポリ塩化ビフェニール(PCB)廃棄物の処理を長年日本政府が肩代わりしてきた問題を取り上げ、今後も全ての米軍PCBの処理を日本政府が押しつけられる危険があると追及しました。
PCBは日本最大の食品公害とされるカネミ油症事件の原因物質で、肝臓障害や心臓疾患、骨の変形など高い毒性を持ちます。自然界で分解されず体内に蓄積されるため、国際条約(ストックホルム条約)で廃絶と適正処理が求められている有害物質です。
政府が今国会に提出したPCB廃棄物処理特措法改定案では、「2027年3月末」としていた処分期限を撤廃しています。中間貯蔵・環境安全事業(JESCO)が2026年3月で閉鎖したことを受け、今後は全国26カ所の民間処理施設のいずれかで処理を行うとしています。
日本政府が国民の税金を使って米軍の廃棄物を処理している実態を知って愕然とした
肩代わり21年間で552トン・7億円の費用
日本共産党の辰巳孝太郎衆院議員の質問主意書への答弁書で、防衛省が2003年度から2024年度までの21年間で計約552トンの在日米軍PCB廃棄物を約7億円かけて処理を肩代わりし、2024年度末時点でなお米軍PCB約4トンを日本政府が保管していることが明らかになっています。
岩渕氏は、米国防総省が公文書で、在日米軍基地内のPCB廃棄物について「米国など海外製は米本国に送り返す一方、日本製は日本政府と協議した上で処分する」という方針を示していると指摘し、この方針に変更があるかをただしました。石原宏高環境相は「米国との信頼関係が損なわれる」などとして答弁を拒否しました。岩渕氏は「米国防総省が自ら公文書で公にしているものを日本政府が答えられないのは米国言いなりの姿勢だ」と批判しました。
「米国製は米国に持ち帰るのに、日本製は日本側に押しつけるのはどう考えてもおかしい」
「在日米軍が使ってきた有害物質の処理は当然米国が責任を持つべきだ。税金での肩代わりは許せない」
米軍施設に隠密移転されれば日本側が処理させられる危険
岩渕氏は、さらに深刻なリスクも指摘しました。処理肩代わりの法的根拠として政府は、在日米軍施設の返還時に米軍の環境汚染の原状回復を日本政府が行うとする「米軍再編事業」をあげています。
ところが米軍側は、保有するPCB廃棄物の量や保管する基地名を一切明らかにしていません。これを利用して、米軍が返還予定の建物内にPCB廃棄物を密かに移動させれば、日本側が処理費用を負担させられる状況をいつでも作り出せることになります。
岩渕氏は「こうしたことが行われないと断言できるか」と石原環境相に迫りましたが、石原氏は答えることができませんでした。
米軍の不透明な廃棄物管理と日本政府の言いなり姿勢には強い怒りを感じる
米国に持ち帰って処理させるべき 処理の恒久化阻止が急務
岩渕氏は「米軍施設内のPCBは米国に持ち帰って処理させるべきだ」と主張しました。
PCBは国際条約で廃絶と適正処理が義務づけられた有害物質です。にもかかわらず、在日米軍基地内に保管されたPCB廃棄物の量も場所も明示されないまま、日本政府が費用を負担して処理を続けてきた構造は、日米地位協定のもとで続く不平等な取り扱いの典型です。
処分期限の撤廃により、今後も無期限に処理の肩代わりが続く可能性があることも深刻な問題です。新たに発覚する米軍PCBを含め、日本政府への処理押しつけが恒久化するリスクが現実のものとなっています。
基地返還の際に廃棄物を密かに持ち込まれるリスクがあるのに断言できないとは情けない
まとめ
- 防衛省が2003〜2024年度に在日米軍PCB廃棄物約552トンを約7億円かけて処理を肩代わり
- 2024年度末時点でも米軍PCB約4トンを日本政府が保管
- 米国防総省は「日本製PCBは日本政府と協議して処分する」方針を公文書で明示
- 石原宏高環境相はこの方針への答弁を「信頼関係が損なわれる」として拒否
- JESCO閉鎖後は処分期限が撤廃され、処理の肩代わりが恒久化する危険
- 米軍が返還予定施設にPCBを密移動させれば日本負担になるリスクを環境相が否定できず
- 岩渕友議員が「米国に持ち帰って処理させるべき」と要求