石破茂の活動・発言など - 16ページ目
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活動報告・発言
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公約「第2の住民票」創設へ 関係人口を公的に証明する「ふるさと住民登録制度」を総務相が検討
「ふるさと住民登録制度」創設へ 関係人口の公的証明で地方創生を加速 政府は、地方創生の一環として、特定の地域と継続的に関わる「関係人口」を公的に証明する「ふるさと住民登録制度」の創設を検討している。村上誠一郎総務相は、4月21日に開催された経済財政諮問会議でこの方針を表明した。この制度は、都市と地方の双方に生活拠点を持つ「二地域居住」や、ボランティア・副業などで地域と関わる都市住民を支援することを目的としている。 制度の概要と目的 「ふるさと住民登録制度」は、居住地以外の自治体に「ふるさと住民」として登録し、自治体が登録証を発行することで、その地域との関係性を公的に証明する仕組みである。これは、いわば「第2の住民票」とも言えるもので、登録者は地域からの情報提供や行政サービスを受けることが可能となる。総務省は、誰もが簡単に登録でき、自治体の既存の取り組みを緩やかに包含できる、柔軟かつ間口の広い仕組みの構築を目指している。 関係人口とは 関係人口とは、定住人口や交流人口とは異なり、特定の地域に継続的に多様な形で関わる人々を指す。例えば、地域の祭りやイベントに参加する人、地域の特産品を購入する人、ふるさと納税を行う人などが含まれる。総務省は、関係人口の創出・拡大に向けて、地域と関係人口がスムーズにつながれるように、つなぎ手(中間支援組織)の取り組みを支援するなど、関係省庁と連携して創出・拡大を進めている。 制度創設の背景 この制度は、2024年11月に開催された政府の有識者会議「新しい地方経済・生活環境創生会議」で民間委員から提起され、石破茂首相が2025年1月の施政方針演説で「有効性を検討し、結論を得ていく」と表明していた。また、政府の地方創生会議では、都市と地方の双方に拠点を持つ「二地域居住」や「ふるさと住民登録制度」が提案され、居住地以外の自治体に「第2の住民票」を登録し、関係人口を可視化する仕組みを目指すことが議論されている。 期待される効果 総務省は、登録によって二地域居住やボランティア、副業などが広がり、地域の担い手確保につながるほか、特産品の購入やふるさと納税、観光などを通じて地域経済の活性化に寄与すると説明している。また、関係人口の創出・拡大を通じた地域づくりに向けて、地方公共団体の支援や機運の醸成などの取り組みを実施している。 今後の展望 「ふるさと住民登録制度」は、地方創生の新たな柱として期待されている。制度の具体的な設計や運用方法については、今後の検討課題となるが、関係人口の可視化と支援を通じて、地域の活性化や持続可能な社会の実現に寄与することが期待される。
石破首相「唯々諾々とは応じぬ」 在日米軍駐留費の負担増に慎重姿勢
石破首相「唯々諾々とはいかない」 在日米軍駐留費負担増に慎重姿勢 在日アメリカ軍の駐留費をめぐる問題が、日米間で再び注目を集めている。トランプ米大統領が「日本はもっと負担を増やすべきだ」と発言したことを受けて、石破茂首相は21日の参院予算委員会で、「唯々諾々(いいだくだく)と、言われた通りに増額するつもりはない」と明言。日本政府としての基本姿勢を強く打ち出した。 石破首相は、「この数年、日本は相当な努力をしてきた。防衛分担の実績については、しっかりとアメリカにも認識してもらう必要がある」と述べ、安易な増額には応じない姿勢を示した。さらに、「日本の防衛をどうするかは日本が決めることであり、アメリカが決めるものではない」と主権を強調した。 また、トランプ氏が「アメリカは日本を守っているが、日本はアメリカを守っていない」と述べたことについては、「その認識には誤解がある」と反論。「日本は日米安保体制の下で、地域の平和と安定に相応の役割を果たしてきた」として、同盟の意義とバランスを訴えた。 このやり取りの中で共産党の小池晃書記局長は、「すでに日本は多額の駐留費を負担している。これ以上の増額要求はあまりにも不当だ」と追及。これに対し石破首相は、「負担増の是非以前に、日本の努力を正当に評価すべきだ」と応じた。 さらに石破首相は、米国との間で続く関税交渉についても言及。「安全保障と経済交渉は切り分けて議論すべき」として、駐留費問題を米通商問題と結び付けることには否定的な立場を取った。 政府関係者によれば、現在の在日米軍駐留費用は年間約8200億円に達しており、そのうち「思いやり予算」と呼ばれる費用が大半を占める。これには、基地の光熱費や日本人従業員の給与などが含まれており、米側からはさらなる負担要求が断続的に出されてきた。 一方で石破政権は、防衛力の自主的強化を掲げつつ、日米同盟を堅持する方針だ。「自立した防衛力と、対等な同盟関係の構築」は、かねて石破氏が持論としてきたテーマでもある。 - トランプ氏の負担増要求に対し、石破首相は「唯々諾々と増額には応じない」と明言。 - 日本がこれまで行ってきた防衛努力をアメリカに正当に認識してもらう必要があると強調。 - 「アメリカは守っているが、日本は守っていない」という発言には誤解があると指摘。 - 駐留費と通商交渉を結びつけることには否定的な立場を表明。 - 現在の在日米軍関連費用は年間8000億円超で、さらなる負担をめぐり議論が続いている。
石破首相「支援は待ったなし」 米関税引き上げで中小企業支援を迅速実施へ
石破首相、米関税措置に迅速対応を表明 石破茂首相は4月21日、参議院予算委員会の集中審議において、米国の関税引き上げによる影響を受ける中小企業への支援に全力を尽くす方針を明らかにした。資金繰りや雇用維持に向けた支援策を列挙し、「タイミングを失することがないように対応する」と述べた。また、物価高騰を踏まえ、エネルギー価格の低減を目指す考えも強調した。与党が検討している夏の電気・ガス代補助やガソリン価格引き下げが念頭にある。 政府の具体的な支援策 政府は、関税措置の影響を受ける中小企業に対し、以下の支援策を講じている。 - 資金繰り支援の強化:政府系金融機関の利用要件を緩和し、セーフティネット貸付の条件を緩和することで、迅速な融資実行を目指す。 - 雇用維持への対応:雇用調整助成金の活用を促進し、雇用の安定を図る。 - 特別相談窓口の設置:全国約1,000カ所に企業向けの相談窓口を設け、中小企業の懸念や不安にきめ細かく対応する。 公明党の緊急調査と提言 公明党は、トランプ米政権による関税措置の影響を把握するため、全国で中小企業を対象とした緊急調査を実施している。斉藤鉄夫代表らが各地の企業を訪問し、経営者から資金繰り支援や為替・金利リスク対策の要望を聴取。調査結果を踏まえ、政府に具体的な支援策を提案する予定だ。 野党からの追及と政府の対応 立憲民主党の徳永エリ氏は、赤沢亮正経済再生担当相の訪米の際、在日米軍駐留経費の負担増や農産物の市場開放を求められる可能性があったにもかかわらず、防衛省や農林水産省の職員を同行させなかった点を追及。石破首相は「各論に議論が及ぶと想定していなかった」と弁明した。 政府は、米国の関税措置が国内産業に与える影響を精査し、必要な支援策を講じる方針だ。特に、自動車部品をはじめとする輸出産業への影響が懸念されており、迅速かつ的確な対応が求められている。 - 石破首相は、米国の関税引き上げによる中小企業への影響に迅速に対応する方針を表明。 - 政府は、資金繰り支援の強化や雇用維持への対応、特別相談窓口の設置など、具体的な支援策を講じている。 - 公明党は、全国で中小企業を対象とした緊急調査を実施し、政府に具体的な支援策を提案する予定。 - 野党は、政府の対応に対し、情報収集や関係省庁との連携の不備を指摘。 - 政府は、今後も国内産業への影響を精査し、必要な支援策を講じる方針。 政府は、米国の関税措置による影響を受ける中小企業への支援に全力を挙げ、国内産業の安定と雇用の維持を図る考えだ。
EV充電規格が日米貿易交渉の火種に 日本政府は「非関税障壁」批判に慎重対応へ
日米貿易交渉、EV充電規格が焦点に 政府は、トランプ政権下での関税措置をめぐる日米交渉において、アメリカ側が「非関税障壁」として問題視する電気自動車(EV)の充電規格について、具体的な対応が必要かどうか慎重に精査する方針を示した。 米国の懸念と日本の対応 米商務省は、2025年版の海外貿易障壁報告書で、日本の自動車市場へのアクセスが困難であるとし、特にEVの充電規格「CHAdeMO(チャデモ)」が米国製の充電設備の導入を阻害していると指摘した。また、日本の高速道路のサービスエリアでの充電設備が米国製品に不利な条件で運用されているとも批判している。 これに対し、日本政府は、基幹産業である自動車分野での交渉において、安易な譲歩は避けるべきとし、次回の閣僚交渉に向けて方策を検討している。特に、EVの充電規格については、国際的な動向や技術的な整合性を踏まえた上で、慎重に対応を進める考えだ。 EV充電規格の国際的な動向 現在、EVの充電規格は地域ごとに異なり、日本ではCHAdeMO、欧州ではCCS2、米国ではCCS1やテスラ独自のNACS(北米充電規格)が主流となっている。これらの規格の違いが、各国の市場アクセスに影響を与えている。 日本では、CHAdeMO規格に準拠した充電設備に対して補助金が支給される制度があり、これが他国製の充電設備の導入を難しくしているとの批判がある。一方、米国では、テスラがNACSを公開し、他の自動車メーカーもこれを採用する動きが広がっている。 こうした中、日本と中国は次世代の急速充電規格「ChaoJi(チャオジ)」を共同開発しており、国際的な規格統一に向けた取り組みが進められている。 政府の今後の対応 政府は、EVの充電規格に関する国際的な動向や技術的な整合性を踏まえ、国内外の利害関係者と連携しながら、適切な対応策を検討していく方針だ。特に、国際的な規格統一に向けた取り組みや、国内の充電インフラの整備状況を考慮し、米国との交渉に臨む考えである。 また、加藤財務大臣は今週、ワシントンを訪問し、現地時間の24日にベッセント財務長官と会談を行う予定で、為替分野などをめぐって協議が行われる見通しだ。政府は、先に設けたタスクフォースを中心に情報を共有しながら、万全の対応をとる考えである。 - 米商務省は、日本のEV充電規格「CHAdeMO」が米国製品の導入を阻害していると指摘。 - 日本政府は、EV充電規格の国際的な動向を踏まえ、慎重に対応を検討。 - 日本と中国は、次世代急速充電規格「ChaoJi」を共同開発中。 - 加藤財務大臣は、米財務長官との会談で為替分野などを協議予定。 - 政府は、タスクフォースを中心に情報を共有し、万全の対応を図る方針。
自公政権はわずか14%支持 「自公+野党」連立望む声が最多 石破政権に厳しい評価続く
政権の枠組み、国民の意向は「自公+野党」 産経新聞社とFNNが4月19・20日に実施した合同世論調査によると、今後の望ましい政権の枠組みについて、「自民・公明両党に野党の一部が加わった政権」を望む人が48.3%で最多となった。一方、「現在の野党中心の政権に交代」を望む人は30.2%、「自公両党による政権の継続」は13.9%にとどまった。この結果は、従来の自公連立政権に対する国民の支持が低下していることを示している。また、毎日新聞が12・13日に実施した世論調査でも、同様の傾向が見られた。 石破内閣の支持率、依然として低迷 石破茂内閣の支持率は33.3%で、前回調査から2.9ポイント上昇したものの、不支持率は61.5%と依然として高水準にある。支持する理由としては、「他によい人がいない」が45.3%、「石破首相の人柄が信頼できる」が26.9%と続いた。一方、不支持の理由としては、「指導力がない」や「政策が悪い」といった意見が多く挙げられている。 消費税減税、国民の6割以上が賛成 物価高が続く中、消費税減税への賛否を尋ねたところ、「賛成」が68.0%で、「反対」の28.0%を大きく上回った。また、JNNが4月に実施した世論調査でも、消費税の減税に「賛成」と答えた人が61%にのぼった。 トランプ関税への不安、国民の8割が懸念 トランプ米大統領による関税措置が生活に与える影響について、「とても心配している」「ある程度心配している」と答えた人が合わせて79.5%にのぼった。また、朝日新聞が実施した世論調査でも、「大いに不安を感じる」が43%、「ある程度不安を感じる」が42%と、計85%が不安を感じていることが明らかになった。 石破政権の対米交渉、期待薄 石破政権による米国との交渉について、「期待していない」が58.7%で、「期待している」の40.0%を上回った。また、朝日新聞の調査では、石破首相がトランプ大統領と対等に渡り合うことに「期待できない」と答えた人が66%にのぼった。 フジテレビの対応、評価分かれる 元タレント・中居正広氏と女性とのトラブルに端を発したフジテレビをめぐる問題に対し、同社が行った経営陣の刷新などの対応について、「評価する」が52.4%、「評価しない」が42.8%と、評価が分かれる結果となった。 以上の結果から、国民は現政権の枠組みや政策に対して不満を抱いており、特に経済政策や対米交渉に対する不安が高まっていることがうかがえる。今後の政権運営においては、国民の声を真摯に受け止め、信頼回復に努めることが求められる。
増税マフィアの妨害を突き破れ──減税こそが真の生活支援、給付金では騙されない国民の声
“増税マフィア”の支配から脱却を 減税こそ真の生活支援 物価高が国民生活を圧迫するなか、永田町では「減税」か「給付金」かの選択が政治の最大争点となっている。しかし、問題は単なる選択肢の違いではない。減税を望む世論を押し潰そうと画策しているのが、霞が関と政界に根を張る“増税マフィア”だ。 与野党がそろって減税へ舵 石破政権に包囲網 物価高騰にあえぐ国民を前に、「減税なくして選挙は戦えない」という声が自民党内部でも強まっている。 - 松山政司・参院幹事長は「食料品の消費税を下げるべきだ」と踏み込んだ発言。 - 西田昌司議員に至っては「消費税撤廃」を訴え、従来の与党方針とは一線を画した。 公明党の斉藤鉄夫代表も、減税を柱にした経済対策の必要性を訴え、野党も続々と減税案を政府に提出。 - 国民民主・玉木雄一郎代表は「消費税5%へ引き下げ」を強く主張。 - 維新・前原誠司共同代表も、食料品の消費税を「2年間ゼロに」と訴えた。 これまで消極的だった立憲民主党でさえ、減税に前向きなグループが台頭。野田佳彦代表も「ポピュリズムとは思わない。真剣な議論がなされている」と“減税容認”の姿勢を示しつつある。 “減税は戻せない”と吹き込む財務省の術中 ここに立ちはだかるのが、霞が関の“増税マフィア”――財務省とその影響を受けた政界の重鎮たちだ。 - 鈴木俊一・前財務相(現・自民党総務会長)は、「一度下げると元に戻すのは大変だ」として減税を頭ごなしに否定。 - 自民党幹事長の森山裕氏は、「減税するなら社会保障をどこで削るのか」と国民に“我慢”を押しつける論法でけん制。 政治評論家・有馬晴海氏はこう語る。 >「財務省は“減税すると次の選挙で配れませんよ”と政治家に囁いている。給付金なら一回きりで済み、票にもつながるという計算です。これはもはや増税マフィアによる支配構造の一端です」 国民生活よりも“官僚の都合”と“選挙対策”が優先されている現実がある。 給付金という“選挙用バラマキ”の限界 石破政権が準備していたのは、5万円の定額給付金。だが、それでは根本的な生活支援にならない。物価が上がり続けるなか、一度限りの配り物で生活が改善するはずがない。 給付金は、見かけの良さとは裏腹に持続性がなく、減税のような「構造的な改善」にはつながらない。さらに言えば、毎回選挙前に現れる“バラマキ”は、有権者を軽視したごまかしに過ぎない。 増税マフィアに屈しない政治を 増税マフィアの言いなりで、真に必要な政策を先送りし続ける政治に、国民はもう辟易している。 - 減税は、生活に直結する“実質的な可処分所得”の引き上げ。 - 給付金は、選挙目当ての一発芸に過ぎない。 - 増税は、苦しい庶民の生活にさらに追い打ちをかけるだけ。 今、必要なのは勇気ある政治判断だ。減税こそ、国民の信頼を取り戻す唯一の道である。
石破首相「為替協議は公平に」 トランプ政権の圧力に冷静対応、エネルギー協力にも前向き姿勢
石破首相、「公平な為替協議を」 トランプ政権の圧力に冷静対応 日本政府は、トランプ政権が通貨政策や貿易をめぐって強硬な姿勢を見せるなかでも、冷静な対応を貫こうとしている。石破茂首相は21日、NHKの討論番組に出演し、米国との為替協議に臨むにあたって「公平さ」が何より重要だとの考えを示した。 石破氏は、「為替の問題は我々にとっても非常に繊細なテーマだ。相互に納得できる公平な枠組みが必要だ」と語り、米側の一方的な主張をそのまま受け入れるわけにはいかないとの姿勢をにじませた。 通貨安批判に冷静な姿勢 トランプ大統領は、日米の貿易不均衡を問題視し、「日本が意図的に円安を誘導して輸出を有利にしている」との批判を繰り返している。これに対し日本政府は、為替市場への介入は昨年以降行っておらず、市場の動きに任せていると反論している。 石破首相は為替政策についての具体的な発言は避けたが、「加藤財務大臣とベッセント米財務長官の間で、専門的かつ建設的な議論がなされるべきだ」と語り、協議はあくまで実務レベルで行うべきだという姿勢を示した。 エネルギー輸入や自動車問題にも柔軟姿勢 石破氏は、アメリカとの経済関係のなかで、エネルギー分野での協力をさらに広げる可能性にも触れた。液化天然ガス(LNG)の輸入について、「現在、最大の供給国はオーストラリアだが、アメリカも4位につけている。もっと増える余地はある」と述べ、供給の安定性さえ確保されれば、輸入拡大も視野にあると語った。 また、米国が「日本の自動車市場には非関税障壁がある」と長年主張している点についても、石破氏は「日米で交通ルールや安全基準が違うことは事実だが、不公平だと思われないように見直す余地がある」と話し、安全規制の一部緩和も検討課題とした。 「米国債は交渉材料にしない」強調 一部の識者からは、「日本が世界最大の米国債保有国であることを交渉カードに使うべきではないか」との声もあるが、政府はその考えを否定している。 石破首相も、「我が国が米国債を保有しているのは、信頼と世界経済の安定のためだ」と強調し、政治的な取引材料として使う考えはないことを改めて明言した。 G20での協議に注目集まる 加藤勝信財務大臣は今週、米ワシントンを訪れ、国際通貨基金(IMF)の春季総会と20カ国・地域(G20)財務大臣会合に出席する。ベッセント財務長官との二国間協議も予定されており、通貨政策や貿易摩擦についての突っ込んだ意見交換が行われるとみられる。 石破政権は、米国との対話を重ねる一方で、「過度な譲歩はせず、日本の利益を守る」との立場を崩していない。今後の協議が、日米経済関係にどのような影響を与えるのか、国内外から注目が集まっている。
公約「電気・ガス代補助」で本当に救われるのは誰か?――恩恵を受けるのは大企業ばかり?
電気・ガス代補助に意欲の石破首相 でも国民は“しらけ顔” 大企業が潤うだけ? 石破茂首相は20日、NHKの番組に出演し、電気やガスの料金を夏に向けて補助する方針をあらためて表明した。「国民の負担を少しでも減らすため、政府として責任を果たしたい」と、生活支援への取り組みに意欲をにじませた。 ガソリン価格の引き下げについても前向きに検討しており、物価高騰に苦しむ市民への支援を急ぐ構えだ。あわせて、日米の貿易交渉についても触れ、「アメリカのトランプ大統領は、日本との貿易赤字の解消を最優先にしている」との認識を示した。日本車への非関税障壁に不満を持つ米側に対しては、「フェアではないと言われぬよう、丁寧に対応していきたい」と語った。 ただ、こうした補助策に対して、国民の間では冷ややかな反応も広がっている。 「補助って、結局は企業の懐に入ってるんでしょ?」 政府が進めている電気・ガス代の補助は、直接市民に渡るものではなく、基本的には電力会社やガス会社に支払われ、それが料金に反映されるという仕組みだ。 つまり、家計に多少の恩恵があるとはいえ、「最終的に得をしているのは企業ではないか」という不信感がつきまとう。実際、北海道電力は2025年3月期の純利益見通しを大幅に上方修正。ほかの電力会社も、政府の支援を受けて業績を回復させている。 一方で、家計の負担感は依然として強い。補助金が出ているはずなのに「電気代は下がった気がしない」という声も少なくない。 低所得層への還元は「雀の涙」 経済研究機関の分析によると、電気料金の補助にかかった費用のうち、家計向けは全体の約3割にとどまる。残りの7割近くは企業への支援に回っているという。とくに恩恵を受けたのは、大量に電力を使う大企業だ。 つまり、政府が打ち出す「国民生活を守る支援策」が、実際には企業支援にすり替わってしまっているというのが現実だ。 制度にも“ほころび” 検査院も苦言 さらに、補助制度そのものにも問題がある。会計検査院の調査では、補助金の事務局費用が過大だったことや、信用保証料の計算方法が不適切だった点が指摘されている。事務経費がかさむ一方で、実際に手元に届くお金は少ないという、本末転倒の構図が見えてくる。 求められるのは“実感”のある支援 石破首相の発言に異論を唱える人は少ない。「負担を減らす」こと自体に反対する国民はいないだろう。だが問題は、「誰のための補助金なのか」という点にある。補助が入っても、「暮らしが楽になった」という実感がない以上、国民の不満は消えない。 政府が本気で国民生活を守るというのなら、企業を経由しない“直接支援”の強化が不可欠だ。たとえば、食料品の消費税を一時的にゼロにするなど、生活実感に直結する対策こそ、今求められている。
公約就職氷河期世代、2040年に直面する老後危機 支援策の遅れに募る不安と不信
氷河期世代の高齢化、社会の大きな試練に 政府の支援策に問われる本気度 政府が、いわゆる「就職氷河期世代」への新たな支援策を6月までに取りまとめる方向で調整を進めている。この世代はバブル崩壊後の1990年代から2000年代初頭に社会へ出た人々で、現在はおおよそ30代後半から50代半ば。就職難の時期に職を得られず、非正規雇用などに甘んじた人も多いため、所得や貯蓄が十分でないケースが目立つ。2040年前後にはこの世代が高齢期を迎えるが、年金や介護、住まいなど、多方面で深刻な課題を抱えたままだ。 就職氷河期対策の現状と限界 これまでも政府は氷河期世代を対象に、非正規雇用から正社員への移行支援や、引きこもり支援などを行ってきた。だが、目に見える成果は限定的だ。たとえば、令和元年から6年間で正規雇用に移行できた人数は11万人にとどまり、当初目標の30万人には遠く及ばなかった。新型コロナウイルスの影響もあったとはいえ、このままでは根本的な解決は難しい。 じわじわと広がる賃金格差 厚生労働省の調査では、令和元年から6年の間に若年層の賃金は比較的順調に伸びている。19歳以下で11%、20~24歳で10%の上昇を記録する一方で、氷河期世代の中心にあたる35歳以上は7%未満にとどまった。50代前半ではわずか2.9%という低さだ。就職難によってキャリア形成の機会を逃した結果、現在の収入にも大きな差が生まれている。 年金改革も迷走 底上げ案は頓挫 さらに問題となっているのが、年金制度のあり方だ。政府は一時、厚生年金の積立金を活用して国民年金の水準を底上げする案を検討していた。国民年金のみ加入している人の老後資金があまりに心もとないためだ。しかし、「厚生年金の流用だ」との批判が自民党内から噴出し、あっさりと見送られてしまった。 このままでは、2040年ごろには国民年金が今より3割近く減るという試算もある。現在でも国民年金の満額受給額は月に6万6000円ほど。家賃や生活費を考えると、到底暮らしていける額ではない。 生活保護頼みの老後に? 財政にも影 氷河期世代の中には、非正規雇用が長く続いた人や、年金加入が途切れた人も多い。将来的には生活保護に頼らざるを得ない人が増える可能性があり、社会保障費の膨張にもつながる。家族の介護や住まいの確保といった問題も、本人だけでなく周囲を巻き込んだ形で表面化していくだろう。 政府の真剣度が問われる時 25日には政府が関係閣僚会議を開く予定で、氷河期世代の高齢化に向けた本格的な議論が始まる。背景には、今夏の参院選を見据えた“票田対策”という側面も否めないが、対応の遅れは将来の社会的コストを確実に増やす。 日本総合研究所の下田裕介・主任研究員は「この世代は今後、家族の介護や住まいの確保といった老後の課題を次々と抱えるようになる。いま動かなければ、もっと深刻な社会問題になりかねない」と警鐘を鳴らす。 政府はこれまで繰り返し氷河期世代支援を掲げてきたが、実態はその場しのぎの施策にとどまっていた。今回の取り組みが本当に「最後のチャンス」となるのか、それともまた“選挙前だけの口約束”で終わるのか。真価が問われている。
“一時しのぎ”のはずが50年──JAF、ガソリン暫定税率の即時撤廃を強く要請
JAFが「暫定税率」に強烈抗議 クルマユーザーの声を代弁「もう限界です!」 ガソリン価格の高騰が続くなか、自動車ユーザーの不満がかつてないほど高まっている。日本自動車連盟(JAF)は2025年4月18日、公式SNSを通じて、ガソリンにかかる「暫定税率」の即時撤廃を強く訴える異例の投稿を行った。「ユーザーの96.1%が反対」「負担は限界」とするJAFの主張は、長年続いてきた“暫定”税の問題を再び国政の俎上に乗せるものとなる。 暫定税率とは何か “一時しのぎ”が50年近く継続 ■ 暫定税率の概要 1974年に導入されたガソリン税の「暫定税率」は、本来、道路整備の財源不足を補うための“臨時措置”だった。 だが、その後も度重なる延長を経て、2008年には福田康夫内閣が復活させ、2010年度の税制改正では「当分の間」継続という曖昧な形で存続が決定された。 今日に至るまで、恒久的な課税と化している。 ■ ガソリン税の内訳(1リットルあたり) - 揮発油税・地方揮発油税:28.7円 - 暫定税率(上乗せ分):25.1円 - 石油石炭税:2.04円 - 地球温暖化対策税:0.76円 - 合計:56.6円+消費税(Tax on Tax) JAFの強い主張 「課税根拠を失っている」 JAFは今回のSNS投稿で、「暫定税率の上乗せには自動車ユーザーの96.1%が反対している」と明記。ユーザーからの悲鳴とも言える声を反映し、「課税目的を失った税をなぜ今も続けるのか」と政府に対して厳しく問いかけている。 またJAFは長年にわたり、自動車税制に関するアンケートを実施し、その結果をもとに国会や関係省庁へ要望を提出してきた。今回の投稿は、まさにその延長線上にあり、「早急な廃止」を求める姿勢は明確だ。 “二重課税”問題にも疑問の声 JAFがもう一つ強調しているのは、「Tax on Tax」、いわゆる“二重課税”の問題である。ガソリン価格には、前述の各種税金が上乗せされるが、その総額に対してさらに消費税が課される構造となっている。 この点について国税庁は、「納税義務者が異なるため」と説明するが、JAFは「ユーザーの理解を得られる仕組みではない」と批判しており、課税の透明性と公正性が問われている。 価格高騰と補助金終了 限界に達する国民負担 国際情勢の影響で原油価格が高止まりするなか、政府は物価高対策として実施していた「ガソリン補助金」の段階的廃止を決定。これにより、実質的なガソリン価格は今後も上昇する見通しだ。 こうした背景のもと、ガソリンに課せられる過剰な税負担を見直す声が、JAFだけでなく、経済界や地方自治体の首長、さらには一般ドライバーからも上がっており、暫定税率の是非はあらためて国民的議論の対象となりつつある。 暫定税率の撤廃は時代の要請か - 暫定税率は1974年導入、現在も存続 - ガソリン価格の約45%が税金 - 税の課税根拠はすでに失われている - 消費税との“二重課税”状態 - 自動車ユーザーの96.1%が撤廃に賛成 - 原油価格高騰で、補助金終了も影響大 JAFのSNS投稿は、単なるネット上の発信ではなく、長年にわたり続けられてきた税制の“怠慢”を鋭く突く警鐘である。政府がこの声にどこまで真摯に応えるのか、国民の目が注がれている。
公約石破首相「就労支援は点でなく面で」 氷河期世代含む支援強化へ閣僚会議を設置へ
石破首相、就職氷河期世代を含む就労支援強化へ 関係閣僚会議の設置を明言 石破茂首相は4月19日、東京都内で若者や中高年の就労を支援する施設や、育児と仕事の両立に積極的に取り組む企業を視察した。視察後の記者団とのやりとりで、就職氷河期世代をはじめとする「働きづらさ」を抱える人々を支えるため、来週中にも関係閣僚会議を立ち上げる考えを明らかにした。 サポステ視察、「続かない」悩みに向き合う 石破首相が最初に訪れたのは、厚生労働省が支援する「地域若者サポートステーション」。職歴に不安を抱える若者や中高年層が、相談や職業訓練を通じて自立を目指す場だ。 視察後、首相は「就職しても続かない、働きたくても働けない──そんな悩みを抱える人が想像以上に多い」と語り、「サポステのような現場が果たす役割は本当に大きい」と評価した。 「点ではなく面で支える」政府の姿勢 さらに石破首相は、来週にも「就職氷河期世代に限らず、就労に不安を抱えるすべての人を支えるための関係閣僚会議を設置する」と表明。厚労省や文科省、経産省など関係省庁が連携し、支援策をパッチワーク的にではなく包括的に展開していく方針を示した。 「取り組みを“点”ではなく、“面”で支えていく。そのためには政府全体で動く必要がある」と力を込めた。 企業視察で感じた「育児と仕事のリアル」 午後には、男性の育休取得や柔軟な働き方の導入に力を入れている都内企業も視察。実際に育休を取得した男性社員との懇談も行い、企業内での支援体制や課題を聞き取った。 石破首相は「育児中の手取りをどう支えるかなど、学ぶべき点は多かった」と感想を述べ、今後の制度設計に活かす考えを示した。 ユーモア交えた発言も 視察の合間には「土曜日に来て働き方改革の話をするのは変かもしれませんが、国会が平日は詰まっておりまして…」と、照れ笑いを交えて話す場面も。現場との距離を縮めながら、率直に政策の方向性を語る姿が印象的だった。 今後の焦点は 政府は関係閣僚会議の場で、非正規から正規への移行支援、キャリア形成プログラムの拡充、企業の採用・定着支援の強化などを議論する見通し。就職氷河期世代をはじめとする「働くことに困難を抱える人々」への支援が、本格化する局面に入った。 - 石破首相が都内で就労支援施設と企業を視察 - 「就職氷河期世代などを支える」関係閣僚会議を来週設置へ - 働きづらさを抱える層への包括的支援を政府全体で推進 - 男性育休や柔軟な働き方の現場を評価、「学ぶべき点多い」と述べる
日本、トランプ関税に対抗策 大豆・米の輸入拡大で交渉打開狙う
輸入拡大を検討する日本の苦しい立場 日本政府が、米国との関税交渉において大豆と米の輸入拡大を検討していることが明らかになった。背景には、ドナルド・トランプ前大統領が掲げる「相互主義」に基づく強硬な貿易政策がある。読売新聞が伝えたところによれば、日本は自動車などの輸出品に課されている高関税の見直しを求める一方で、米側が求める農産物市場の開放を交渉材料として提示する構えだという。 米側の強い要求と厳しい交渉 今月開かれた初回の二国間交渉では、米通商代表団が「東京は自動車と米で市場障壁を設けている」と主張。日本に対して、肉類や水産物、ジャガイモといった農産品の輸入拡大を強く求めた。米国側の関心が高いのは、民主党支持が強いカリフォルニアなど米の主要産地も含まれており、政治的な背景も絡んでいる。 交渉では、日本の赤澤良成経済再生担当大臣がトランプ氏の執務室に招かれ、「大きな進展」とする発言が飛び出したが、具体的な成果は不透明なままだ。 自動車関税をめぐる攻防 現在、日本の輸出品には最大で24%の関税がかけられており、自動車に関しては25%が適用されている。90日間の凍結措置が講じられているが、根本的な撤廃には至っていない。日本政府は、自動車産業が国内経済を支える重要な柱であることから、ここでの譲歩には慎重だ。 一方、米側は「日本で米国車がほとんど走っていない」と批判。これに対して日本側は、「品質や顧客ニーズの違いであり、差別的な制度はない」と反論している。 米の関税批判と日本の反応 トランプ氏は「日本が米に700%の関税をかけている」と公の場で批判しているが、日本政府は「これはWTOルールに基づくミニマムアクセス米であり、古い価格水準が基準になっている」として、正当性を主張している。 なお、日本は国内での米の需要減少や供給逼迫の影響もあり、近年は米国産米の輸入を増やしている。こうした流れを踏まえ、大豆と米の輸入拡大は現実的な譲歩案となっている。 加藤勝信財務相は、来週ワシントンで開かれる国際会議の合間を利用して、ベセント米財務長官と二国間協議を予定している。農産物と自動車を軸に、関税交渉は政治・経済両面で重要な節目を迎えつつある。 日米の思惑が交錯する中、日本は自国産業を守りつつ、米国との安定した経済関係を築けるかが問われている。 - トランプ政権の関税措置撤回を目指し、日本は米国産農産物の輸入拡大を検討 - 自動車への高関税が交渉の焦点に - 米側は肉や水産物などの市場開放も要求 - 次回交渉は4月下旬、財務相レベルでも継続協議へ
「票にならないなら給付やめます」に怒りの声 石破政権の“補助金シフト”に不信感拡大
現金給付を断念した石破政権にブーイング エネルギー補助は“誤魔化し”なのか 物価高騰や米国の「トランプ関税」への対策として政府・与党が検討していた全国民向けの現金給付が、ここにきて見送りとなった。代替案として挙がっているのは、電気・ガス代への補助やガソリン価格の引き下げ。だが、こうした“方向転換”に対し、国民からは失望や批判の声が噴き出している。 「票が取れなさそうならやめる」はあまりに身勝手 当初、検討されていたのは一律3万〜5万円の現金給付。所得制限なしで広く支給する案だったが、毎日新聞の世論調査では「評価しない」が過半数を占め、「評価する」を大きく上回っていた。 なぜなのか。消費税の減税を求める声が根強くあるなかで、「一時的なバラマキではなく、根本的な税制改革を」との意見が多く寄せられた。また、「どうせそのツケは増税で返ってくるのでは」という疑念も、反発の背景にある。 さらに昨年、国民民主党が提案し話題となった「年収103万円の壁を178万円に引き上げる」政策は、「財源がない」として却下されたばかり。そんな中で、今度は急に「現金を配ります」では、国民にとって矛盾に映ったのも無理はない。 ネット上には、こんな声も目立つ。 > 「バラまいても票が取れなさそうならやめます、はあまりにヒドい」 > 「いやそのカネ、俺たちの税金だぞ」 > 「消費税減税は意地でもしないって固い意思を感じる」 一度は打ち出した給付方針を撤回した政府に対して、「選挙対策にしか見えない」「方針がブレブレ」といった批判も相次いだ。 代替案のエネルギー補助は“本当に助かる”のか 給付を断念した政府は、今夏にも電気・ガス代の補助金を再開する方向で調整中。ガソリンについても、価格が1リットルあたり185円程度になるよう、補助を続ける方針だ。 こうした“生活密着型”の支援について、環境・エネルギー専門家の江田健二氏はこう語る。 > 「光熱費の補助は、実際に家計に響く支出を減らせるため、多くの人にとって恩恵がわかりやすい。特に夏や冬の電気代が高くなる時期には、一定の安心感をもたらすでしょう」 一方で課題もある。江田氏は、「一度始めた支援はやめづらくなる傾向があり、財政的な負担が重くなる。タイミングを見てやめるのも難しい」と指摘する。 実際、こうした補助策は“その場しのぎ”と受け取られがちだ。国民の不安や生活苦に対して、抜本的な解決策を打ち出せていないというのが、多くの有権者の実感だろう。 必要なのは“未来が見える政策” こうした政策の迷走のなか、江田氏は次のように提案する。 > 「中長期的には、エネルギー自給率を少しでも高めることが、安定した暮らしの土台になります。また電気・ガスは自由化されているので、家庭が料金プランを選べば支出を減らすことも可能です。そうした“選べるメリット”を、もっとわかりやすく伝えていく必要があります」 今だけ良ければそれでいい、という短絡的な支援ではなく、継続的で納得感のある政策が求められている。給付のドタバタ劇で失った信頼を取り戻すには、「この国の暮らしは良くなる」と思える道筋を示すことが、政府にとって急務となっている。
公約石破政権、ロシア資産由来の収益でウクライナに4,719億円円借款 ロシアは強く反発
石破政権、ロシア資産活用でウクライナに4,719億円の円借款実施 石破政権は、ロシアの凍結資産から生じる特別収益を活用し、ウクライナに対して4,719億円を限度とする円借款「ウクライナのための特別収益前倒し(ERA)融資」を実施した。この融資は、ウクライナの財政支援を通じて、ロシアによる侵略の影響により経済危機に直面しているウクライナの復興及び開発の促進に寄与することを目的としている。 供与条件は、金利がTORF(東京ターム物リスク・フリー・レート)+90bp、償還期間が30年(据置期間無し)、調達条件が一般アンタイドとなる。この融資は、2024年6月に開催されたG7プーリア・サミットで合意された「ウクライナのためのERA融資」の枠組みに基づいている。ERA融資は、ロシアの凍結資産から生じる特別収益を返済原資とし、G7各国が融資を行うものである。日本は、世界銀行に新設された基金を通じて資金供与を行い、非軍事目的に限定して使用される。 ロシアの反発と対抗措置の可能性 ロシア政府は、G7によるERA融資を「詐欺的な計画」と非難し、英国や米国による資金供与を「強盗」と表現している。ロシアは、自国の国有資産を強制的に接収された上で使用されているとみなし、将来的には抗議や対抗措置として、日本を含む他国の資産を接収することや、軍事行動を伴う報復が行われる可能性もある。 今後の展望と課題 日本を含むG7各国は、ウクライナへの支援を継続する姿勢を示しており、ERA融資を通じて約500億ドルの資金を供与する計画である。しかし、ロシアの反発や報復措置の可能性を考慮すると、今後の国際関係や安全保障において慎重な対応が求められる。また、ウクライナの復興支援においても、資金の適切な使用や透明性の確保が重要な課題となる。 - 石破政権は、ロシアの凍結資産から生じる特別収益を活用し、ウクライナに対して4,719億円の円借款を実施。 - この融資は、G7プーリア・サミットで合意された「ウクライナのためのERA融資」の枠組みに基づいている。 - ロシア政府は、G7によるERA融資を「詐欺的な計画」と非難し、報復措置の可能性を示唆。
市街地でもクマ駆除に猟銃使用可能に 鳥獣保護管理法が改正・成立
市街地でもクマの銃猟が可能に 鳥獣保護管理法の改正案が成立 人里にクマが出没するケースが後を絶たない中、ついに法律が動いた。4月18日、参議院本会議で改正鳥獣保護管理法が可決・成立し、市街地でも条件付きでクマやイノシシに猟銃を使えるようになった。政府は、秋の出没シーズン本格化を前に、早期の施行を目指している。 人身被害、過去最多の現実 今回の法改正の背景には、深刻化するクマによる被害の増加がある。環境省のまとめでは、2023年度に全国で報告されたクマによる人身被害は198件。これは統計開始以来、最も多い数字だ。 住宅地や学校の近くにまでクマが出没し、「誰かが襲われる前にどうにかしてほしい」という住民の声が高まっていた。だが、これまでの法律では、住宅密集地などの市街地で猟銃を使うことは基本的に禁止されており、緊急時でも発砲には警察の許可が必要だった。 どう変わる?改正法の中身 改正法では、ヒグマ、ツキノワグマ、イノシシが「危険鳥獣」に指定された。これにより、市街地に現れて人命に危険を及ぼすと判断された場合、市町村長の判断で「緊急銃猟」が実施できるようになる。 もちろん、安全対策は欠かせない。銃を使う際には、地域住民への避難指示や通行制限を行うことが前提となる。また、猟の際に民家や店舗などに損害が出た場合に備え、補償制度も整備される。 ハンター任せではない 現場で対応にあたる猟友会や有害鳥獣駆除のハンターたちは、「銃を撃った責任を個人に押し付けられるのでは」と不安を口にしていた。これに対して、環境省は「責任は市町村にあり、個人が負うことはない」と明言している。 ただ、もうひとつの問題は人手不足。ハンターの高齢化が進み、地域によっては実際に動ける人が少ない。今後は、若手の担い手育成や訓練体制の強化も避けては通れない。 クマと人、共存に向けた現実的な一歩 法改正は、ただ銃猟を認めるためのものではない。住民の安全を守ると同時に、クマとの共生という課題にも向き合っていく契機といえる。環境省は、今後もクマ類の保護と管理に関する議論を続ける考えだ。 クマの出没が増える秋を前に、自治体の備えと現場の対応力が問われる。自然と人の暮らしの境界が曖昧になる今、法の整備だけでなく、地域全体での防除体制づくりが急務だ。 - 4月18日、改正鳥獣保護管理法が成立。 - 市街地でのクマ・イノシシに対する銃猟が可能に。 - 市町村長の判断で「緊急銃猟」を実施できる。 - 銃猟時の避難指示・通行規制、損害補償制度も整備。 - 猟友会の責任は個人ではなく市町村が負担。 - ハンター不足への対策が今後の課題。 - クマの出没が増える秋に向け、早期施行を目指す。
「領土・主権展示館」が体験型展示でリニューアル 若者にも伝える“日本の島々”の現実
領土・主権展示館、体験型展示でリニューアルオープン 政府の領土・主権に関する情報発信拠点である「領土・主権展示館」(東京都千代田区)が、2025年4月18日にリニューアルオープンした。今回の改装では、従来の「読む展示」から、映像や体験型設備を活用した「体感する展示」へと大きく方針を転換。特に若年層を含む幅広い世代に、領土問題への理解と関心を深めてもらうことを目的としている。 イマーシブ・シアター:五感で感じる島々の自然 リニューアルの目玉となるのが「イマーシブ・シアター」だ。13台のプロジェクターを駆使し、床・壁・天井の5面に北方領土、竹島、尖閣諸島の自然や風景をCG映像で投影。来館者は、島々の空を飛び、海に潜るような約8分間の仮想体験を通じて、各地域の自然環境や生態系を臨場感たっぷりに体感できる。北方領土では流氷の間を泳ぐシャチ、尖閣諸島では断崖に巣を作るアホウドリなど、各地域に生息する生物が映し出される。 教育現場との連携強化 内閣官房領土・主権対策企画調整室の岡朋史室長は、「領土に関する教育は難しいとの声が多く聞かれる。今回のリニューアルで、児童生徒が楽しみながら主体的に学べる仕組みを整えた」と述べている。展示館では、学校のニーズや旅程に合わせた多彩な見学コースを用意。短時間でのポイント学習コース(30分)から、映像視聴やグループワークを含む充実学習コース(90分)まで、柔軟な対応が可能だ。また、館内には飲食可能なスペースも設けられ、修学旅行や社会科見学の昼食場所としても利用できる。 今後の展望と拡張計画 2025年夏から秋にかけて、展示館の拡張部分もオープンする予定だ。新たな施設では、日本の国土や領土、海洋について広く取り扱うほか、各種ワークショップの開催や自主学習に活用できるライブラリーの設置が計画されている。また、オンラインでのサービス提供にも意欲的で、遠隔地からのアクセスに対応するため、オンラインでの見学や講義なども企画されている。 施設概要 - 所在地:東京都千代田区霞が関3-8-1 虎ノ門ダイビルイースト1階 - 開館時間:10時~18時 - 入館料:無料 - 休館日:月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始(12月29日~1月3日) - アクセス:東京メトロ銀座線「虎ノ門駅」徒歩約5分 - 公式サイト:https://www.cas.go.jp/jp/ryodo/tenjikan/ 領土・主権展示館は、体験型の展示を通じて、来館者が日本の領土問題について主体的に学び、理解を深める場として生まれ変わった。今後も、教育現場との連携を強化し、幅広い世代への情報発信を続けていく。
公約コメ価格が異常高騰、前年比92.1%増 物価上昇続き家計圧迫
総務省が18日に発表した2024年度(2024年4月~2025年3月)の全国消費者物価指数(CPI、2020年=100)は、生鮮食品を除く「コアCPI」が前年度比で2.7%上昇した。物価上昇率が3年連続で日銀の物価目標「2%」を上回った形で、家計への圧迫感は年々強まっている。 特に注目されたのは3月の動きで、同月のコアCPIは前年同月比で3.2%の上昇。上昇はこれで43カ月連続となり、物価高が長期化している実態が浮き彫りとなった。 なかでも際立っているのが「コメ類」の価格上昇だ。3月の上昇率はなんと92.1%。前年比ほぼ倍という異常値で、1971年に比較可能な統計が始まって以来、最大の伸びとなった。過去最大の更新は6カ月連続で、政府関係者からも「尋常ではない水準」という声があがる。 要因としては、昨年の天候不順による不作や、生産資材の高騰、物流費の上昇などが重なったことに加え、家庭内での米需要がコロナ禍を経て再び高まっている点も指摘されている。 電気・ガス料金については、政府が進めている「電気・ガス価格激変緩和対策事業」の効果もあり、急騰は避けられた。それでも3月の電気代は前年比8.7%の上昇、ガス代は2.0%の上昇にとどまったものの、家計の負担は決して軽くない。 - 2024年度のコアCPI(生鮮除く)は前年比2.7%上昇 - 3月の物価上昇率は3.2%で、43カ月連続プラス - コメ類は前年比92.1%の急騰。統計開始以来最大 - 電気代は8.7%、ガス代は2.0%の上昇にとどまる - 物価高の長期化により、家計圧迫が続く構図 政府・日銀は「物価安定のもとでの持続的な経済成長」を掲げてきたが、国民が実感する現実は厳しい。物価は上がっても賃金の上昇がそれに追いつかず、実質所得の減少という形で、国民生活にじわりと影を落としている。 今後の焦点は、企業の価格転嫁がどこまで広がるか、そして政府の物価対策がどこまで家計の支えとなるかにある。米やエネルギーのように、生活の基盤に直結する品目の価格動向が、日本の消費と景気回復の行方を左右することは間違いない。
円安直撃で日本のODA実績が14%減 GNI比も後退し国際支援に影響懸念
円安が直撃、日本のODA実績が大幅減 GNI比でも後退 外務省は4月17日、経済協力開発機構(OECD)の発表を受けて、日本の2024年の政府開発援助(ODA)の実績が167億7,000万ドルとなり、前年から14.4%減少したと明らかにした。円換算ではおよそ2兆5,400億円で、こちらも7.8%の減少となっている。 背景には、急激に進んだ円安がある。2024年の平均為替レートは1ドル=151円台と、前年よりも大幅に円安が進んだため、円で見ればほぼ横ばいでも、ドルに換算すると金額が目減りして見える構造だ。外務省も「円安の影響が大きい」と説明している。 日本の順位は第4位に後退 OECDの開発援助委員会(DAC)に加盟する32か国のうち、日本はODAの規模でアメリカ、ドイツ、イギリスに次ぐ4番目だった。2023年はイギリスを上回り3位だったが、今回は逆転されたかたちとなる。 一方で、国民総所得(GNI)に対するODAの割合、いわゆる“GNI比”は0.39%と、前年の0.44%から縮小。DAC加盟国の中での順位も13位に後退した。国連が掲げる「ODAをGNIの0.7%まで引き上げる」という目標には、いまだ遠い水準にとどまっている。 世界全体でもODA減 日本だけでなく、世界的にもODAの流れには陰りが見える。OECDによると、DAC加盟国全体のODA総額は2,121億ドルで、前年度の2,237億ドルから約5%減少した。背景には、ウクライナ支援への資金縮小や、各国の難民支援予算の削減などがある。 特に、日本のODAの一部を占める国際機関への拠出金が減っている点が、額の目減りに影響しているとみられる。 ODAの量と質、両面での再検討を 日本はこれまでもアジアを中心にインフラ整備や防災支援、人材育成などを通じて、存在感のある援助を続けてきた。ただ、今回の実績減少により、その存在感にもやや陰りが出ている。今後は単なる金額の増減だけでなく、「質の高い援助」への転換や、インパクトのあるプロジェクト選定も求められそうだ。 また、円安が長期化する可能性を見据え、援助額の算出や予算計画のあり方そのものを見直す動きも必要になってくるだろう。 - 日本のODA実績はドル建てで14.4%減の167億ドル、円建てでも7.8%減。 - 順位は世界4位、GNI比0.39%で13位に後退。 - 円安が実績減の主因。為替レートは前年から約11円の円安に。 - 世界的にもODA額が減少傾向。ウクライナ支援縮小や難民支援予算の見直しが影響。 - 今後は「質」と「戦略性」のあるODAが重要視される。
石破首相、日米交渉の難航に本音 参院選へ若手議員と腹を割って語る
石破首相、「日米問題で苦労」 本音ポロリの会食 参院選も話題に 石破茂首相は17日夜、東京都内のホテルで自民党の岸田文雄前首相や中谷元氏らと会食した。参加したのは、全国の衆院1区を選挙区に持つ自民党の若手・中堅議員ら約20人。石破首相の地元・鳥取1区を含む“一区の会”として定期的に集まっているメンバーだ。 この日の会食では、夏の参院選や地域経済のテコ入れに向けた話題が中心となったが、首相はふとした拍子に、現在進行中の日米通商交渉に話題を向けたという。 「日米の問題もあって、苦労してますよ」――。出席者の一人によれば、首相はグラスを手にしながら、トランプ前大統領が復権を狙う米国政界の動きや、日本に突きつけられている高関税措置への対応について、率直な心境を漏らしたという。 焦点は「トランプ関税」交渉 現在、日本政府は、米国が2018年に導入した「トランプ関税」の見直しを求めてバイデン政権と交渉を重ねている。だが、年内に米大統領選を控える米国側にとって、通商問題は国内産業支援と直結するナーバスなテーマ。日本としても強い姿勢は取りにくい状況が続く。 政府関係者によれば、3月末に訪米した赤沢亮正・経済再生担当相は現地で複数の政権幹部と会談し、日米の経済関係における不均衡の是正を要請したが、大きな進展は得られなかったという。 参院選へ向け自民も動き活発化 会食では、今夏に控える参院選の戦略についても意見交換が交わされた。石破首相は「一区のネットワークが全国に広がることで、党の基盤をより盤石にできる」と強調。特に地方経済の支援策や災害対策の充実など、国民生活に直結する政策への理解と発信を呼びかけた。 「現場に根ざした声を国政に届けるのが、私たちの役割」と首相は語り、次期選挙では一人ひとりが“顔の見える候補”として信頼を勝ち取る重要性を説いたという。 “本音の石破”が顔をのぞかせた夜 石破首相といえば、冷静沈着なイメージが強いが、この日は珍しく“素顔”が垣間見えるひとときだった。外交、経済、選挙…と難題が山積する中で、重圧を抱えつつも部下とざっくばらんに語り合う姿に、出席者からは「リーダーとしての人間味を感じた」との声も漏れた。 国際交渉の難しさと、国内政局のかじ取り。石破政権にとって、この春は試練と正念場の入り混じる季節となりそうだ。
石破首相、靖国神社の春季例大祭で参拝見送りへ 外交配慮で「真榊」奉納にとどめる見通し
石破茂首相は、東京・九段北の靖国神社で21日から行われる春の例大祭について、今回も現地での参拝を見送る方向で調整に入った。関係者が17日に明らかにしたもので、代わりに「内閣総理大臣 石破茂」名義で供物「真榊(まさかき)」を奉納する見通しだ。 靖国神社では春(4月)と秋(10月)に例大祭が開かれ、毎年、政府関係者や政治家の参拝が注目を集める。しかし、現職の首相が参拝したのは2013年12月の安倍晋三元首相が最後。それ以降は、岸田文雄氏や菅義偉氏を含め、供物の奉納にとどめる対応が続いている。 石破首相も昨年の秋季例大祭では参拝を控え、同様に真榊を奉納した。今回も、政権内には中国や韓国などからの反発を懸念する声があり、外交上の配慮が判断の背景にあると見られている。 政府関係者の一人は「日中、日韓関係が改善の途上にある中、あえて刺激するような行動は避けたいという思いが強いのではないか」と話す。近年は安全保障や経済面での連携も重視されるなか、首相の対応には慎重なバランス感覚が求められている。 - 石破首相は靖国神社の春季例大祭(4月21~23日)で参拝を見送る方針。 - 代わりに「真榊」を奉納する見通し。これは昨年の秋季例大祭と同様の対応。 - 靖国参拝には中韓両国が敏感に反応する傾向があり、政権内には外交への影響を懸念する声も。 - 現職首相の参拝は2013年の安倍晋三氏以来行われていない。 - 日中・日韓関係の改善を進める中で、石破首相は摩擦を避ける判断を優先したとみられる。 参拝を控えることで保守層からの批判も予想されるが、石破首相としては国際関係とのバランスを重視した「現実路線」を選んだ形だ。今後、秋の例大祭でどのような対応を取るかにも注目が集まる。
関連書籍
石破茂
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