25式長射程ミサイルが日米演習で初の実戦的訓練へ

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25式長射程ミサイルが日米演習で初の実戦的訓練へ

防衛省は2026年10月5日、日米共同統合演習「キーン・ソード」において、陸上自衛隊が保有する国産長射程ミサイル「25式地対艦誘導弾」が、敵艦艇への対処を想定した訓練に参加することを発表しました。 今回の「キーン・ソード」演習への参加は、この25式が自衛隊の防衛体制において、ますます重要な役割を担うようになることを示唆していると言えるでしょう。

防衛省は2026年10月5日、日米共同統合演習「キーン・ソード」において、陸上自衛隊が保有する国産長射程ミサイル「25式地対艦誘導弾」が、敵艦艇への対処を想定した訓練に参加することを発表しました。これは、政府が「反撃能力」と呼称する敵基地攻撃能力の行使を担う装備として注目される25式が、大規模な実動演習に投入される初めてのケースとなります。演習は2026年10月19日から29日までの日程で行われ、25式は配備先の陸上自衛隊健軍駐屯地(熊本市)から、長崎・佐賀県にまたがる大野原演習場へと展開される予定です。ただし、今回の訓練における実弾の発射は行われないとのことです。

「25式」とは何か? 防衛力の新機軸


25式地対艦誘導弾は、日本の防衛力強化の流れの中で開発が進められてきた最新鋭の装備です。その最大の特徴は、従来の地対艦ミサイルを大幅に上回る射程距離を持つ点にあります。これにより、日本本土に攻撃を仕掛けてくる敵艦艇や、さらには敵のミサイル発射拠点などに対しても、その着上陸・展開部隊が攻撃を可能となる前に、遠距離から対処することができるのです。これは、専守防衛の考え方を維持しつつも、相手からの武力攻撃を未然に防ぐための「抑止力」を高める上で不可欠な能力と位置づけられています。今回の「キーン・ソード」演習への参加は、この25式が自衛隊の防衛体制において、ますます重要な役割を担うようになることを示唆していると言えるでしょう。

大規模演習で「敵艦艇対処」訓練へ


今回の「キーン・ソード」演習は、陸・海・空の統合運用能力はもとより、サイバー、宇宙といった新たな領域を含む、極めて広範な分野での日米共同の対処能力向上を目的としています。その中で、25式が参加する艦艇に対する戦闘訓練は特に重要視されています。具体的には、四国沖や九州南西の海域といった、我が国周辺の戦略的要衝において実施される見込みです。訓練では、目標となる敵艦艇を発見し、正確に追尾、そして最終的な攻撃に至るまでの一連の対艦攻撃作戦プロセスが、陸海空の各部隊が緊密に連携しながら遂行されます。25式は、この一連のシーケンスにおいて、遠距離からの精密攻撃を担う役割を果たすことになるのです。実弾こそ使用しないものの、こうした実戦的なシナリオに基づいた訓練は、装備の運用能力の向上だけでなく、日米間の連携の深化にも大きく貢献するでしょう。

「反撃能力」の実践的検証と課題


政府が「反撃能力」として導入を進める敵基地攻撃能力は、昨今の緊迫する国際情勢、とりわけ中国の軍備拡張や北朝鮮によるミサイル開発といった脅威に対抗するための抑止力強化策として、極めて重要な位置づけにあります。25式地対艦誘導弾は、この反撃能力を具体的に行使するための主要な手段の一つです。大規模な実動演習である「キーン・ソード」で、この最新鋭ミサイルが実戦的な訓練に投入されることは、その能力の有効性を検証し、運用上の課題を洗い出す絶好の機会となります。ただ、遠距離からの攻撃能力を強化する一方で、その使用に関する国際法上の解釈や、国民の理解をいかに醸成していくかといった論点も、引き続き議論していく必要があるでしょう。防衛省は、こうした訓練を通じて、万が一の事態に備えるための実効的な抑止力を、日米同盟を基盤として高めていく考えです。

日米同盟強化と東アジアの安全保障


今回の演習は、単に個別の装備の訓練に留まらず、日米同盟の絆を一層強固にし、インド太平洋地域、特に東アジアにおける平和と安定を維持するための重要な一歩となります。中国による一方的な現状変更の試みや、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮といった、地域の安全保障環境が厳しさを増す中で、日米両国が高度に連携し、共同して対処できる能力を維持・向上させることは極めて重要です。25式のような国産長射程ミサイルの導入と、それを活用した日米共同訓練の実施は、日本の防衛力の近代化と、それを通じた日米同盟の抑止力・対処力の強化に資するものであり、地域のパワーバランスに与える影響も小さくありません。国民の安全を守り抜くためには、こうした地道な防衛力整備と、同盟国との連携強化を着実に進めていくことが求められます。

まとめ


  • 日米共同統合演習「キーン・ソード」で、陸自の長射程ミサイル「25式」が敵艦艇対処訓練に参加します。
  • 大規模演習への投入は初で、「反撃能力」行使の主要装備として注目されています。
  • 実弾は使用せず、目標発見から攻撃までの一連の対艦作戦プロセスを検証します。
  • 地域の安全保障環境の厳しさが増す中、日米同盟の抑止力・対処力強化に貢献するでしょう。

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2026-10-05 21:31:09(櫻井将和)

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