2025-04-14 コメント: 1件 ▼
議論か混乱か――大石議員と安住委員長、再び衆院予算委で衝突 進行に苦笑も
「総理、伺います」の一言から空気が一変
大石議員は「社会保険料が高すぎる。国が腹をくくって国費を使ってでも軽減すべき」と訴え、医療費削減による財源確保には明確に反対の立場を示した。その上で「総理、伺います」と念押しする形で質問を切り出したが、ここで場内の空気が微妙に変わる。
安住委員長が「石破内閣総理大臣」と応答を促したところ、大石議員が「質問しますねって言いましたよ」と再び発言を続けてしまい、委員長が「ちょっと、ちょっと待ってください」と制止。場内には思わず笑いが漏れた。
大石議員は「総理に質問しました」と譲らず、安住委員長も「じゃあ、石破内閣総理大臣」と仕切り直しを試みたが、大石議員は依然として立ったまま追加で主張を展開。これに対し安住委員長が「着席してください」と静かに促す場面もあり、ようやく質疑の流れが通常に戻った。
石破総理、冷静に応答
ようやく答弁に立った石破茂総理は、「社会保険制度の維持にはさまざまな考え方がある」と前置きし、「ただ公費を入れれば解決、という単純な話ではない」と慎重な姿勢を示した。
また「次の世代に過度な負担を残さない形で、いかに制度を持続可能にするかが重要だ」と述べ、れいわ新選組の提案に対しては一定の理解を示しつつも、全面的な同意は避けた。
過去にもあった“すれ違い”
今回のやりとりは、実は初めてではない。2月28日の予算委員会でも、大石議員が質問時間をオーバーし、安住委員長が「もう46秒オーバーしている。時間を守ってください!」と厳しく注意する場面があった。
議事進行を重んじる安住委員長と、持論をしっかり訴えたい大石議員。議会運営における両者のスタンスの違いが、今回も浮き彫りになった。
議論の中身にこそ目を向けたい
社会保険料の在り方や公費投入の是非は、暮らしに直結する重大なテーマだ。しかしその議論が、手続き上の混乱に飲まれてしまえば、本来伝えるべき内容が霞んでしまう。
民主主義の根幹である国会には、建設的な議論とともに、ルールを守るという大前提がある。それを守れない議員は、国民の代表としての資格を問われても仕方がない。
今後も続く国会審議。注目すべきは、発言の声の大きさではなく、その中身と誠実さであるべきだ。