2026-06-12 コメント投稿する ▼
秋元克広・札幌市長が4選不出馬の意向 次期市長選は三つどもえか
北海道の中心都市・札幌市の秋元克広市長(70歳)が、2027年春に予定される次期市長選への立候補をしない意向を固めたことが2026年6月12日に明らかになりました。2015年の初当選以来3期にわたって市政を担ってきた秋元氏は「3期12年は首長として一つの区切り」と語り、経済振興など主要政策に一定の道筋をつけたとの判断が背景にあります。後継を巡っては元国会議員や地元IT企業の社長らが出馬の意向を固めており、自民党も独自候補の擁立を検討するなど、選挙戦の構図が早くも動き始めています。
3期11年余りの市政に幕 秋元市長が退任の意向を固める
札幌市の秋元克広市長(70歳)が、2027年5月に3期目の任期満了を迎えるにあたり、次期市長選に立候補しない意向を固めたことが2026年6月12日、関係者への取材で明らかになりました。2026年7月以降に後援会の会合を開いた後、正式に不出馬を表明する見通しです。
秋元市長は同日、報道を受けて記者団の取材に応じ、「現時点で最終的な決断には至っていない」と明言を避けました。しかし後援会や支援者に対しては、「託せる人物が出てきた時には、バトンタッチをしたい」と既に伝えていることを認めました。
関係者によると、秋元市長は遅くとも2025年の段階で不出馬の意向を固め、後継候補を水面下で探してきたといいます。支援者の一部からは4期目への続投を強く求める声もありましたが、最終的には3期12年での退任を選んだ形です。
「一般論として、3期12年は首長として一つの区切りと考えている」と秋元市長は述べました。「現在進めている取り組みを自ら続けていく方が良いのか、誰かにバトンタッチする方が良いのかを熟慮して最終的に判断したい」とも語り、退任に向けた意思を強くにじませました。
「秋元さんの12年間、本当にお疲れさまでした。後継者に誰が名乗りを上げるかが気になります」
「3期できっぱり退くのは英断だと思います。長く続きすぎると市政が固まりやすいですから」
市役所から市長へ 47年にわたる行政経験が生んだリーダー
秋元市長は夕張市出身で、北海道大学を卒業後の1979年に札幌市役所へ入庁しました。南区長や政策室長、副市長などの要職を歴任し、市政の中枢を知り尽くした行政のプロとして地元での信頼を積み上げてきました。
2015年の市長選では、当時の民主党(現・立憲民主党)などの推薦を受けて立候補し、自由民主党(自民党)推薦の対立候補を破って初当選を果たしました。その後、2019年には立憲民主党・国民民主党の推薦を得て再選し、自民党・公明党の地方組織からも支持を取り付けるなど「オール与党体制」に近い形で市政を運営しました。2023年には3選を果たし、11年余りにわたって北海道最大の都市を率いてきました。
3期の市政では経済振興を最大の柱に据え、観光産業やIT産業の育成に積極的に取り組んできました。力を入れてきた経済振興などの政策に一定の道筋がついたとの判断が、今回の不出馬意向の大きな背景にあります。
一方で、敬老パス(高齢者向け交通費補助)の上限額を7万円から4万円に引き下げる見直しは市民から強い反発を招きました。「私も避けたいですよ、でもそういうお願いをしていかなければ続いていかない」と語った秋元市長の言葉は、財政制約の厳しさを物語るものとして記憶されています。
敬老パスの値下げは本当につらかった。高齢者の外出機会が減るのは困ります
後継候補の擁立競争が本格化 三つどもえの争いへ
秋元市長の不出馬意向が伝わるや否や、次期市長選に向けた候補者擁立の動きが一気に加速しています。
中道改革連合の荒井優・前衆議院議員(51歳)は2026年6月12日、記者団に「今後の身の振り方やあり方を色々考えている。応援してくれる方々もいるので、色々な人たちに相談しながらだと思っている」と述べ、立候補への意欲を強くにじませました。荒井氏はリクルートやソフトバンクでの勤務を経て学校経営に転じ、2021年に国会議員に初当選した教育と政治の両分野に経歴を持つ人物です。
また、ITシステム開発会社「エコモット」社長で北海道IT推進協会会長の入沢拓也氏(46歳)が、無所属で市長選に立候補する意向を固めたことも明らかになりました。入沢氏はデジタル技術を活用した除雪作業の強化などを公約として掲げる方針で、近く記者会見を開き正式に表明する見込みです。無所属での出馬ながら自民党に支援を求める方向で調整が進んでいます。
自民党の市支部連合会幹部も独自候補の擁立を明言しており、荒井氏・入沢氏・自民候補による三つどもえの選挙戦となる可能性が高まっています。今後の自民党の候補者選定が、選挙戦全体の構図を大きく左右する最大の焦点です。
IT社長が市長になれば行政のデジタル化が進むかも。除雪の効率化にも期待します
問われる課題解決能力 次の市長に何が求められるか
人口減少が急速に進む中、次期市長には長期的な視点に立った都市経営と、市民の暮らしを守る具体的な課題解決能力が強く求められます。
札幌市は北海道内で最大の人口を擁しながらも、生産年齢人口の減少という大きな壁に直面しています。秋元市長が進めてきた経済振興や観光振興の路線をどう継承し発展させるかが、後継市長の最重要課題となります。
市民生活に直結する積み残し課題も山積しています。インフラの老朽化対策、慢性的な問題である除雪体制の強化、公共交通の維持・充実、そして長引く物価高への対応など、市民が切実に求める施策の実現が問われます。物価高への対策については、国と地方が連携した財政政策の迅速な実行が欠かせず、候補者それぞれの経済政策のビジョンが鋭く問われることになるでしょう。
スマートシティ化の推進やDX(デジタルトランスフォーメーション=デジタル技術を活用した業務改革)による行政サービスの効率化も争点になる見通しです。2027年春の市長選まで1年を切る中、市民にとって最善の選択肢を見極める政策論争がこれから本格化します。
次の市長には人口減少問題と市民の暮らしを守ることに本気で向き合ってほしいです
まとめ
- 札幌市の秋元克広市長(70歳)が次期市長選への不出馬意向を固めた(2026年6月12日判明)
- 「3期12年は首長として一つの区切り」と語り、2026年7月以降に後援会を経て正式表明予定
- 2027年5月に3期目の任期満了を迎える
- 中道改革連合の荒井優・前衆議院議員(51歳)が立候補への意欲を示している
- ITシステム開発会社「エコモット」社長の入沢拓也氏(46歳)が無所属での出馬意向を固めた
- 自民党も独自候補の擁立を検討しており、三つどもえの選挙戦になる可能性が高い
- 次期市長の最大課題は人口減少対策・物価高対応・除雪体制強化・スマートシティ推進