2025-06-10 コメント投稿する ▼
リニア中央新幹線、静岡の水問題で前進 鈴木知事「大きな山は越えた」も課題なお山積み
リニア静岡工区、水資源問題で対話終了 鈴木知事「大きな山を越えた」
リニア中央新幹線の静岡工区を巡る長年の懸案、水資源問題が一区切りを迎えた。静岡県の鈴木康友知事は6月10日の定例会見で、JR東海との間で続けてきた水問題に関する協議が終了したことに言及し、「一番大きな争点だった水の問題が対話を終えたことで、リニアの議論は大きな節目を迎えた」との認識を示した。
「最大のハードル」越え、前進へ
リニア工事では、トンネル掘削による大井川の水量減少が最大の懸念とされ、地元自治体や市民から強い反発を受けてきた。これに対し、JR東海は水の全量戻しを約束し、県との対話を進めてきた。鈴木知事は「水問題という大きな山は越えた。これからは工程短縮に向け、できるだけ努力したい」と語り、建設再開への道筋を探る姿勢を見せた。
残された課題:生態系と「要対策土」
ただし、すべてが解決したわけではない。南アルプスの生態系に対する代償措置、発生土処理を含めた環境対策、そして自然由来の重金属を含む「要対策土」の扱いといった新たな課題が残されている。
特に「要対策土」については、県の条例で盛り土による使用が原則禁止されている中、JR東海はあくまで盛り土処理を計画。これに対し鈴木知事は、「条例に基づき、専門部会でしっかり検討・対応していただきたい」と述べ、引き続き県の科学的見解に委ねる姿勢を強調した。
国と県、JRの調整加速なるか
リニア中央新幹線の開業は2041年を目指しているが、静岡工区の工事停滞は全体スケジュールに影響を及ぼしてきた。今回の発言で静岡県側が前向きな姿勢を打ち出したことにより、国土交通省やJR東海はさらなる調整を加速させる可能性がある。
SNSの声
「鈴木知事がようやく“前向き”になった。大きな一歩」
「水問題クリアは歓迎。でも重金属含んだ盛り土は不安」
「次の論点は南アルプスの自然破壊、そっちもちゃんとやって」
「静岡がんばれ。リニアは急ぎすぎてはいけない」
「対話は終わったが、納得したわけじゃない。引き続き監視が必要」