2026-06-25 コメント投稿する ▼
皇室典範改正案、全体会議で了承へ 皇族数確保へ「養子」「身分保持」軸に今国会成立目指す
皇族数の減少問題を解決するため、政府が示した皇室典範改正案の要綱が、2026年4月25日に衆参両院の正副議長らが集まった全体会議で了承されました。 改正案の柱は、女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持することと、旧11宮家の男系男子を養子に迎えることの二つです。 一つは、「女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持する」という案です。
皇族数確保に向けた動き
現在の皇室では、秋篠宮家の長男である悠仁さまお一人だけが、将来の天皇となる資格を持つ皇位継承者です。女性皇族が結婚によって皇族の身分を離れる事例が相次ぎ、皇族数の減少に対する危機感が国民の間で高まっています。この深刻な事態に対応するため、政府は皇室の安定的な維持と発展に必要な皇族数を確保する具体策を検討してきました。
2026年4月25日に開かれた衆参両院の正副議長らによる全体会議には、与野党全13党派が出席しました。木原稔官房長官が政府が作成した皇室典範改正案の要綱について説明を行い、この会議は改正案が「立法府の総意」に沿うものであるかを確認する場となりました。森衆院議長は、要綱を「了承」する立場を示しつつ、総意をより明確に反映させるため、正副議長の4者で付帯決議を作成することも決定したと明らかにしています。
改正案の二本柱
今回の改正案の骨子は、主に二つの柱から成り立っています。一つは、「女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持する」という案です。これは皇室典範第12条を改正する形で行われます。ただし、この案には経過措置が設けられており、改正法施行時点での女性皇族は、ご本人の意思があれば、これまで通り婚姻時に皇族の身分を離れることが可能です。なお、この案では、婚姻後の女性皇族の配偶者や、その方々との間に生まれるお子様の身分については言及されていません。
もう一つの柱は、「旧11宮家の男系男子を養子に迎える」という案です。これは、皇族の養子縁組を原則として禁じている皇室典範第9条に例外を設ける形で対応します。具体的には、皇室典範の末尾に第38条を新設し、養子となる対象者の範囲、養親となる皇族の範囲、そして将来の皇位継承資格やその子孫の身分といった事項を細かく規定することになります。この養子案は、皇統の男系を維持するという伝統的な考え方を重視する立場からは、皇統を守るための「血の伴走者」として、その重要性が指摘されています。
成立に向けた課題と各党の動向
全体会議終了後、森衆院議長は、今国会の会期末が2026年7月17日に迫っていることを踏まえ、出席した全党派に対し「今国会中に結論を出してほしい」と、早期成立への協力を強く要請しました。政府も、2026年4月30日にも改正案を閣議決定し、今国会での成立を目指す方針です。
一方で、改正案の要綱に対し、一部の党からは懸念の声も上がっています。日本維新の会と参政党は、旧宮家から養子を迎える対象について、「15歳以上」という年齢制限を設けるべきだとの意見を表明し、懸念や反対の意向を示しました。この点については、今後の国会審議で議論を呼ぶ可能性があります。
また、改正案の付則には、二つの案について、皇族数確保の状況などを考慮し、「30年ごとに見直しを行う」との検討事項も盛り込まれることになっています。これは、将来的な状況変化に対応するための柔軟性を持たせる狙いがあると言えるでしょう。
今後の展望
皇室典範の改正は、皇室のあり方に直接関わる重要な課題です。今回の全体会議で要綱が了承されたことは、その実現に向けた大きな一歩と言えます。しかし、法案を今国会で成立させるためには、各党の意見調整や、国民的な理解を得るための丁寧な説明が不可欠です。特に、旧宮家からの養子案については、その対象範囲や手続きなど、細部についてさらに議論を深める必要があります。
皇族数の減少は、象徴としての天皇・皇室の公務の遂行にも影響を与えかねません。国民の関心も高いこの問題に対し、国会がどのように議論を進め、国民の期待に応えていくのか、その動向が注目されます。政府が提出する改正案が、今国会で成立するかどうか、予断を許さない状況が続いています。
まとめ
- 皇室典範改正案が全体会議で了承された。
- 女性皇族の身分保持と旧宮家からの養子が柱。
- 各党の意見調整が成立の鍵となる。