2026-06-23 コメント投稿する ▼
高市首相、中傷動画問題で秘書陳述書提出を提案
高市早苗首相は2026年2月22日の衆院予算委員会で、自身が関与を否定している中傷動画作成疑惑に関する野党からの質問に対し、「答弁準備に追われ、首相としての業務時間も確保できない」と述べました。 しかし、野党側からは「答弁拒否だ」「説明責任を果たせ」といった強い批判が上がり、国会審議に影響を与える可能性が出てきました。
秘書陳述書提出の背景
問題となっているのは、高市首相の陣営が過去の自民党総裁選や衆院選で行ったとされる、対立候補を中傷する動画の作成疑惑や、首相の名前を冠した暗号資産「SANAE TOKEN」を巡る問題です。22日の衆院予算委員会で、中道改革連合の後藤祐一氏は、これらの疑惑に関与したとされる男性と首相の公設第1秘書が、通信アプリ「LINE」でやり取りをしていた事実があるのかどうかを質しました。
これに対し、首相は直接的な答弁を避け、「(答弁の)準備で業務時間も確保できなくなっている」と説明しました。その上で、「近日中に(地元の)奈良の秘書の陳述書を予算委理事会に提出させてほしい」と述べ、この陳述書をもって本件に関する答弁としたいとの意向を表明しました。首相は「週刊誌の記事を基に質問されても困る」とも付け加えています。
野党の反発と説明責任
首相の提案に対し、野党からは即座に反発の声が上がりました。質問した後藤氏は、予算委員長に対し「予算委員会の質問を圧殺するのか」と詰め寄りました。また、同日午後の参院予算委員会でも、立憲民主党の杉尾秀哉氏がこの問題を追及しました。「首相とその周辺に重大な疑問が投げかけられている」と指摘し、「これは単なるスキャンダルではなく、政治への信頼や民主主義の根幹に関わる問題だ」と批判しました。
野党側は、秘書の陳述書という形での説明では、首相自身の責任の所在が曖昧になることを懸念しています。秘書が首相の指示を受けていたのか、あるいは秘書の単独行動だったのかなど、国民が知りたい核心部分について、首相本人の直接の説明がなければ納得できないというのが、野党共通の認識です。
支持率への影響と今後の展開
質疑の中で、高市首相は時折、苛立ちを示す場面も見られました。首相は「私は他の候補者を中傷したり、批判したりせず、ひたすら自分の政策を訴えてきた。これは政治家としての矜持であり、誇りでもある」と述べ、自身の政治姿勢を強調しました。
しかし、こうした首相の「矜持」とは裏腹に、一連の問題が内閣支持率に影響を与え始めている可能性も指摘されています。共同通信社が2026年2月20、21両日に実施した世論調査によると、高市内閣の支持率は55.8%となり、前回調査から5.5ポイント減少しました。野党の執拗な追及が、国民の間に首相への不信感を醸成し、長期化すればさらなる支持率低下につながりかねません。党内からは「首相は相手の土俵に乗ってはだめだ」といった声も聞かれます。
国会審議への影響と今後の追及
「秘書の陳述書」という形での説明が、国民や国会が求める十分な説明責任を果たせるのかどうか、疑問視する声は少なくありません。首相本人が国会で直接、疑惑について説明し、国民の疑念を晴らすことが、政治の信頼回復のためには不可欠との見方が強まっています。
中道改革連合や立憲民主党などは、今後もこの問題を追及していく構えです。首相が強気の姿勢を崩さない一方で、野党の追及は続き、国会審議が紛糾する可能性も否定できません。首相が「業務時間も確保できない」とまで述べる状況が、今後どのように展開していくのか、予断を許さない状況と言えるでしょう。
まとめ
- 高市首相は、中傷動画疑惑に関する国会質問への答弁準備で業務に支障が出ているとして、秘書による陳述書の提出を提案しました。
- 野党はこれを「答弁拒否」「説明責任逃れ」と強く批判し、国会審議への影響が懸念されています。
- 首相は自身の政治姿勢を「矜持」と主張しましたが、内閣支持率には低下の兆しが見られます。