2026-07-06 コメント投稿する ▼
自民裏金事件、大野泰正元参院議員の罰金判決に検察・弁護双方が控訴
自民党旧安倍派の政治資金パーティー裏金事件で、政治資金規正法違反の罪に問われた元参院議員の大野泰正被告(67)について、弁護人は2026年7月6日、罰金60万円とした東京地裁判決を不服として控訴しました。検察側も同日、無罪とされた部分を不服として控訴しています。当時の国会議員への判決としては初めてのもので、有罪と無罪が分かれた判断が控訴審でも争点になる見通しです。
検察側も同日、無罪とされた部分を不服として控訴しました。
罰金60万円判決に検察・弁護双方が控訴
東京地裁は2026年6月23日、大野被告に罰金60万円の判決を言い渡しました。
検察側は罰金150万円を求刑していましたが、判決はそれよりも軽い金額となりました。
大野被告の元政策秘書だった岩田佳子被告(62)には罰金20万円が言い渡されています。
弁護人は判決について、事実の一部が正しく認められていないとして不服を申し立てました。
一方の検察側も、無罪となった部分の判断に納得できないとして控訴に踏み切りました。
一部無罪の判断が最大の争点に
今回の裁判で最も注目されたのは、起訴された2018年から2022年までの5年分のうち、どこまでが有罪とされるかという点です。
東京地裁は、旧安倍派から還流されたパーティー券収入のうち、2022年分の1120万円についてのみ、大野被告と岩田被告の間で虚偽記入の共謀があったと認定しました。
一方で、2018年から2021年までの4034万円については、大野被告が記載の義務を認識していたとは言えないとして無罪と判断しました。
検察側はこの無罪部分について、大野被告が長年にわたり派閥の資金運用に関与してきた経緯からすれば認識があったはずだと主張しており、控訴審でも同じ立場を取るとみられます。
弁護側は逆に、有罪とされた2022年分についても大野被告に不正の意図はなかったとして、無罪を求める姿勢を崩していません。
裏金事件全体の経過と大野被告の不記載額
この裏金事件は、自民党の複数の派閥が政治資金パーティー券の販売ノルマを超えた分を所属議員に還流し、その収入を政治資金収支報告書に記載しない運用を続けていたというものです。
問題が明らかになったことを受け、麻生派を除く5つの派閥は解散に至りました。
東京地検特捜部は、当時の国会議員4人を含む12人を政治資金規正法違反の罪で起訴、または略式起訴しています。
大野被告の不記載額は5154万円にのぼり、議員側では最も多い金額でした。
大野被告は2024年1月19日に在宅起訴されたことを受け、自民党に離党届を提出し、参議院内閣委員長も同日付で辞任しています。
その後、2025年6月21日には自身のブログを更新し、参議院議員選挙への立候補を見送る意向を明らかにしました。
一連の事件で当時国会議員だった被告への判決は今回が初めてで、政治とお金をめぐる問題への関心が改めて高まっています。
すでに8人については略式命令や有罪判決が確定しており、政治資金をめぐる責任の重さは議員によって受け止め方が分かれている状況です。
大野被告は判決後の記者会見で、有罪とされた部分について「真実を理解してもらえず大変残念だ」と述べ、無罪を訴え続ける姿勢を示していました。
政治資金の透明性と国民の声
今回の控訴を受け、インターネット上ではさまざまな意見が寄せられています。
「罰金だけで済むなら軽すぎると思う」
「議員が納得できないのは分かるけど国民はもっと納得できない」
「裏金の仕組み自体をなくしてほしい」
「控訴審でしっかり真相を明らかにしてほしい」
「政治資金の集め方をもっと透明にするべきだ」
こうした声の背景には、政治資金の集め方そのものへの不信感があるとみられます。
そもそも政治資金が企業や団体からの献金に大きく依存する仕組みが続く限り、国民のための政治ではなく企業のための政治になりかねないという懸念は根強く残っています。
大野泰正被告のケースは氷山の一角にすぎず、池田佳隆元衆院議員をめぐる裁判の初公判もまだ決まっていません。
控訴審の行方とあわせて、政治資金のあり方そのものを見直す議論が今後も続くと見られます。
まとめ
・大野泰正元参院議員(67)の弁護人が2026年7月6日、罰金60万円とした東京地裁判決を不服として控訴
・検察側も同日、無罪部分を不服として控訴
・東京地裁は2018~22年分の不記載5154万円のうち、2022年分1120万円のみを有罪、残りは無罪と判断
・当時の国会議員への判決は今回が初めて
・元秘書の岩田佳子被告(62)は罰金20万円
・大野被告は2024年1月に在宅起訴され自民党を離党、2025年6月には参院選不出馬を表明
・池田佳隆元衆院議員の裁判はまだ初公判が決まっていない