2026-06-25 コメント投稿する ▼
大阪都構想:副首都化へ権限分担議論、東京都参考に「新発想」模索
大阪市を特別区に再編する「大阪都構想」の制度設計を進める法定協議会が25日、第2回会合を開きました。 法定協議会は、大阪都構想の具体的な制度設計を行うための組織であり、日本維新の会と大阪府・大阪市が主導する形で設置されました。 今回の会合では、特に「副首都」としての役割を担う大阪府と、住民サービスを担う特別区の事務分担が主要な議題となりました。
副首都構想の具体化へ動き出す
法定協議会は、大阪都構想の具体的な制度設計を行うための組織であり、日本維新の会と大阪府・大阪市が主導する形で設置されました。今回の会合では、特に「副首都」としての役割を担う大阪府と、住民サービスを担う特別区の事務分担が主要な議題となりました。
政府が提出した副首都構想関連の法案では、副首都の目的を、大規模災害時における首都中枢機能の代替や、経済成長を牽引する都市圏域の形成と位置づけています。この国家的な役割を果たすためには、府と特別区がそれぞれの権限と責任を明確にし、効率的かつ効果的な行政運営体制を構築することが求められています。
東京都の制度を参考に権限分担を検討
大阪都構想を巡っては、これまで2015年と2020年の2度にわたり住民投票が行われましたが、いずれも僅差で否決されています。過去の住民投票で示された制度案(協定書)では、都道府県や政令市が担う広域的な事務を大阪府に一元化し、特別区には中核市と同等の権限を持たせる方針が示されていました。これにより、大阪市がこれまで提供してきた住民サービスを維持・向上させることを目指しています。例えば、保育所や老人ホームの設置認可といった住民に身近な行政サービスは、特別区が担当するとされていました。
今回の法定協議会では、この事務分担のあり方について、東京都とその下に位置づけられる23の特別区の事務分担を参考に検討を進めることで合意しました。東京都は、広域的な行政や都市計画、大規模インフラ管理などを担う一方で、保育所や老人ホームの設置認可、小中学校の教育など、住民に身近なサービスについても多くの権限を有しています。この東京都の仕組みを参考にし、大阪府と特別区の適切な役割分担を探ることになります。
「東京都を超える権限」も視野に
法定協議会では、都市計画、産業振興、消防・防災、福祉といった幅広い分野について、府と特別区が担うべき事務の想定される分担のあり方が整理されました。議論の中では、「後発の都市圏として首都圏に匹敵する経済圏を創出するためには、東京都が持つ権限よりもさらに踏み込んだ、あるいは異なる権限が必要になるのではないか」といった意見も出席者から出されました。
会合後、吉村知事は記者団に対し、「いざという時に首都機能をバックアップできるような、真に戦略的な自治体を目指すには、既存の枠にとらわれない新しい発想が必要になる」と強調しました。これは、単に東京都の制度を模倣するだけでなく、大阪の特性や将来像を踏まえた上で、より強力な広域自治体の権限を模索していく姿勢を示唆するものと言えるでしょう。
今後の議論の焦点と展望
今回の法定協議会には、吉村知事や大阪市の横山市長をはじめ、府議会・市議会の日本維新の会所属議員ら計13人が出席しました。次回は7月17日に開催が予定されており、日本維新の会は引き続き、公明党や自民党系の会派に対し、協議会への参加を呼びかける方針です。
今後の議論の最大の焦点は、過去の制度案で示された広域自治体の権限から、どこまで踏み込んで拡大できるのかという点になるでしょう。副首都として国家的な役割を担うためには、広域的な視点に立った戦略的な権限が不可欠ですが、一方で、住民に身近な行政サービスとの連携や、地方自治の本質である住民自治とのバランスをどう取るのか、慎重な議論が求められます。維新側は、副首都法案の付則削除などで「問題一つクリア」との認識を示していますが、他会派の反応は依然として冷ややかであり、法定協議会への不参加姿勢を崩していません。大阪都構想の実現に向けた道のりは、依然として険しいと言わざるを得ません。
まとめ
- 大阪都構想の法定協議会が第2回会合を開催。
- 副首都化に向け、大阪府と特別区の権限分担が議論される。
- 東京都の制度を参考にし、権限の拡大を模索。
- 吉村知事が「新しい発想」の必要性を強調。