久米島オーシャンジェット「つむぎ」就航翌日に接触事故 下地幹郎代表が謝罪と運航休止を発表

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久米島オーシャンジェット「つむぎ」就航翌日に接触事故 下地幹郎代表が謝罪と運航休止を発表

沖縄の新たな離島交通として注目を集めてきた超高速船ジェットフォイル「つむぎ」が、2026年5月2日午前11時3分ごろ、沖縄県久米島町の兼城港内で船底の一部を海底に接触させる事故を起こしました。就航からわずか翌日というタイミングでの事故に、運航会社・久米島オーシャンジェットの下地幹郎(しもじみきお)代表は同日午後4時、那覇市内で記者会見を開き謝罪しました。風に流されて予定航路から約30メートルずれた浅瀬に水中翼が接触したことが原因で、乗客27人と乗組員5人に怪我はなかったものの、高速航行が不能となった船体は当面の運航休止を余儀なくされています。就航2度の延期を経てようやくスタートを切った高速船の多難な船出に、沖縄の離島交通が抱える課題が改めて浮き彫りになっています。

就航翌日の接触事故 何が起きたのか


「つむぎ」は2026年5月1日に就航したばかりのジェットフォイル(水中翼を使って船体を海面から浮かせて高速で走る船)です。JR九州高速船が博多―韓国・釜山間で運航していた旧「ビートル」を約6億4,000万円で購入・改修した中古船で、機種はボーイング929型、最高速度は時速約80キロメートル、乗客定員は約230人にのぼります。那覇―久米島間を約80分、那覇―本部間を約60分で結ぶ計画で、就航前には船体改修に予想以上の時間がかかったことから、運航開始が2度延期された経緯もあります。

事故が起きたのは、2026年5月2日午前11時発の兼城港発那覇港行きの便でした。出港からわずか3分後の午前11時3分ごろ、高速航行に備えて水中翼「ストラット」を船底に下ろしながら港外へ移動していたところ、強風を受けて予定航路から約30メートル右側に流されました。

その結果、浅瀬にあったストラットが海底と接触し、前方の衝撃吸収装置(アブソーバー)が約15センチ伸びた状態となり、高速航行が不可能な状態に陥りました。

船は低速では自力で動かすことができ、午前11時9分に兼城港へ戻り着岸しています。同11分には海上保安庁に通報し、衝撃吸収装置の作動が確認された同20分、会社は全便の運航休止を決定しました。乗客27人と乗組員5人の計32人に怪我はなく、事故便の乗船料は全額払い戻され、乗客は航空便や久米商船のフェリーへの振り替え輸送を受けています。

「就航したばかりなのにこんな事故が起きるとは。すごい音がしたと聞いて心配になりました」
「GW中に楽しみにしていた久米島旅行なのに残念です。早く安全な運航を再開してほしい」
「水中翼を下ろしながら港内を走るのはリスクが高いのでは。安全基準の見直しが必要だと思います」
「乗客に怪我がなくてよかったですが、就航2日目というのはやはり信頼が揺らいでしまいます」
「振り替え輸送への素早い対応は評価できますが、まずは原因究明と再発防止の徹底が最優先だと思います」

下地幹郎代表が謝罪 「運航のあり方を考えていかなくてはならない」


2026年5月2日午後4時から那覇市内で開いた記者会見で、下地幹郎代表は事故の原因について詳しく説明しました。港外へ移動する際にストラットを下ろした状態で航行していたところ、風を受けて予定航路から約30メートルそれた浅瀬に接触したとのことです。「ご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます」と謝罪した上で、安全運航の見直しを改めて行うとしました。

さらに「事故の全容が出た時点で、運航のあり方などを考えていかなくてはならない」と述べ、今後の運航継続についても慎重に対応する姿勢を示しました。

その後の報道によると、同社は2026年5月6日まで全便の運航休止を決定しています。ただし衝撃吸収装置に不具合が残っているとされており、運航再開の正確な見通しは現時点では不透明な状況です。大型連休の最中に運航が止まったことで、予約済みの乗客への対応も引き続き急務となっています。

就航2度の延期を経た多難な船出 観光振興への影響は


「つむぎ」の就航は、久米島の観光振興にとって大きな期待を集めていました。久米島オーシャンジェットは、観光客数を現在の約9万人から20万人へ倍増させることを目標に掲げており、移動時間の大幅な短縮が島の経済活性化につながると期待されていました。しかし船体改修に想定以上の時間がかかり就航を2度延期した経緯があり、2026年5月1日の就航は文字通り満を持してのスタートでもありました。

こうした経緯の中で起きた就航翌日の事故は、島民と観光客の双方に大きな不安を与えています。さらに深刻なのは、この高速船の就航を受けて国土交通省が久米島―那覇間の航空路線への赤字補助を打ち切る判断を下している点です。航空会社側は当時、即座の減便や運賃引き上げを予定していないとしていましたが、高速船が安定運航を確保できなければ島民の主要な交通手段が失われるリスクが現実のものとなります。久米島は那覇から約100キロ離れた離島であり、交通手段の確保は住民生活に直結する重大な問題です。

安全確認と再発防止が急務 港内操船の課題が浮き彫りに


今回の事故で浮き彫りになった問題の一つは、港内でのストラット操作における安全管理の体制です。ストラットは高速航行時に水面下に下ろして使用するもので、港内のような水深が浅い海域でこれを操作するには、正確な航路管理と風況を含む気象情報の把握が不可欠です。就航前には事業許可の申請時期が遅いと指摘される場面もあり、準備態勢に懸念の声が上がっていた経緯もあります。

就航2度の延期を経てようやくスタートした高速船がその翌日に事故を起こしたという事実は、安全確認のプロセスが本当に十分だったのかという問いを社会に突きつけています。公共交通インフラとしての責任の重さを踏まえ、透明性のある原因究明と具体的な再発防止策の早急な公表が求められます。

まとめ


・2026年5月2日午前11時3分ごろ、ジェットフォイル「つむぎ」が久米島町・兼城港内で海底に接触する事故が発生。
・就航はその前日(2026年5月1日)であり、わずか2日目での事故となった。
・原因は強風によって予定航路から約30メートル流され、下ろしていた水中翼「ストラット」が浅瀬に接触したこと。
・衝撃吸収装置(アブソーバー)が約15センチ伸び、高速航行が不能に。
・乗客27人・乗組員5人(計32人)は全員無事。事故便の乗船料は全額払い戻し。
・下地幹郎代表が2026年5月2日午後4時に那覇市内で記者会見を開き謝罪。
・同社は2026年5月6日まで全便運航休止を発表(再開時期は不透明)。
・高速船就航に伴い、国土交通省が久米島―那覇間の航空路線赤字補助を打ち切り済みで、島民の足への影響が懸念される。
・「つむぎ」はJR九州旧「ビートル」を改修した中古船で、就航まで2度の延期があった経緯がある。

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2026-05-03 16:16:13(内間)

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