2026-07-04 コメント投稿する ▼
世耕弘成氏と「和解確認書」 自民和歌山県連が党本部の復党判断を待たず先行
自由民主党(自民党)和歌山県連は2026年7月3日、旧安倍派(清和政策研究会)の裏金事件に関与し2024年4月に離党した世耕弘成・衆院議員(和歌山2区)と、2026年7月2日付で「和解確認書」を交わしたと発表しました。確認書には「今後の党本部の決定にかかわらず、世耕氏と県連は行動を一にし積極的に協力する」という異例の文言が盛り込まれており、党本部による復党の可否判断に先行した形です。県連が6月に実施した無記名アンケートでは「賛成」「容認」が多数を占め、結果は2026年7月2日に党本部へ報告されました。一方、党の参院幹部からは「時期尚早」との声が出ており、自民党が「政治とカネ」の問題と向き合う姿勢が改めて問われています。
これにより、県連として世耕氏との「和解」を正式に確認した形となりますが、党本部による復党の可否判断はまだ行われておらず、焦点はその判断に移っています。
2回目の「手打ち」 今回の確認書の何が異例か
今回の確認書には注目すべき一文が含まれています。「今後の党本部の決定にかかわらず、世耕氏と県連は行動を一にし積極的に協力する」というものです。
これは、党本部が復党を認めない判断を下したとしても、地方の県連として世耕氏との協力関係を続けることを明言した内容です。中央と地方の考え方の乖離(かいり)をあらわにした、異例の文言といえます。
確認書にはほかに、世耕氏が県連と友好関係にある首長の選挙や行政運営に全面的に協力すること、選挙における県連公認・推薦候補を全面的に支援することが明記されています。また、昨年の参院選で世耕氏の支援を受けて自民公認候補を破った望月良男参院議員への県連の除名処分についても「承知する」と盛り込まれています。
なお、世耕氏と県連の間には2026年1月にも選挙協力に関する確認書が交わされており、今回はそれに続く2度目の「手打ち」となります。
党本部の決定にかかわらず協力するって確認書に書くのは異例。地方と中央の乖離がよく出てる
2024年離党から復党願へ 世耕弘成氏の足跡
世耕氏は元参院幹事長で、経済産業大臣も歴任した旧安倍派の有力議員です。
2024年4月、自民党派閥の政治資金パーティー収入をめぐる裏金事件により離党勧告処分を受け、離党しました。同年10月の衆院選(和歌山2区)では、自民党が擁立した二階俊博・元自民党幹事長氏の三男・二階伸康氏と保守分裂選挙となりましたが、比例復活も許さず大差で勝利しました。
2026年1月に県連と最初の確認書を締結し、2026年2月の第51回衆議院選挙でも2選を果たしました。2026年5月には党本部で鈴木俊一幹事長氏と面会し、復党願を正式に提出しています。
和歌山では2度も選挙に勝ってる。地元が認めてるんだから復党させてあげればいい
「賛成・容認が多数」 地元は前向きも党本部は慎重
世耕氏の復党願を受け、自民党和歌山県連の石田真敏会長氏は2026年6月に拡大役員会の出席者約100人を対象に無記名でアンケートを実施しました。
「賛成」「容認」「時期尚早」「反対」「党本部に一任」の5項目で問い、結果は「賛成」「容認」が多数でした。石田氏は2026年7月2日に党本部の鈴木幹事長氏と面会してこの結果を報告し、鈴木幹事長は「党としてこれから手順を踏んでしっかりやっていく」と述べました。
一方で、党の参院幹部からは「時期尚早」との声が上がっており、執行部は今後参院幹部からも意見を聴取する方針で、最終的な判断は党本部に委ねられています。
保守分裂を避けたい地方の事情はわかるけど、それで政治資金問題が許されるというわけじゃない
裏金問題のみそぎは済んだのか 政治とカネへの姿勢が問われる
世耕氏の復党をめぐっては、自民党有志議員が「みそぎは済んだ」として復党を求める要請文を提出する動きがある一方、「時期尚早」の声も根強くあります。
みそぎが済んだと言えるかどうか、国民目線ではまだ説明が足りない
企業・団体献金の透明化や廃止を含む抜本的な政治資金改革こそが「政治とカネ」問題の本丸です。裏金事件の当事者が十分な説明責任を果たさないまま党に戻ることは、有権者の信頼をさらに損なうおそれがあります。
裏金事件の当事者を簡単に復党させたら有権者を馬鹿にしてる。政治とカネの問題を軽く見すぎだ
今回の「和解確認書」は地方の論理を前面に押し出したものですが、党本部がどう判断するかは、自民党が「政治とカネ」の問題と真剣に向き合う姿勢を示せるかどうかの試金石となります。
まとめ
- 自民党和歌山県連は2026年7月3日、世耕弘成氏と2026年7月2日付の「和解確認書」を交わしたと発表
- 確認書の最大の特徴:「今後の党本部の決定にかかわらず」世耕氏と行動を一にするという異例の文言を盛り込んだ
- 2026年1月に続く2度目の確認書。望月良男参院議員への県連の除名処分を世耕氏が「承知する」との内容も
- 県連が6月に実施した無記名アンケート(拡大役員会約100人対象)では「賛成」「容認」が多数を占め、2026年7月2日に党本部へ報告
- 党本部の鈴木俊一幹事長は「手順を踏んでしっかりやっていく」と述べるにとどめ、参院幹部には「時期尚早」の声もある
- 世耕氏は2024年4月の離党後、2024年・2026年の衆院選で連続当選。2026年5月に復党願を提出済み
- 政治とカネの問題に対し、党本部が本当の意味で説明責任を求める姿勢を示せるかが最大の焦点