旧日本軍731部隊と自衛隊の連続性浮き彫りに 山添議員が政府追及

2025-04-24 コメント投稿する

旧日本軍731部隊と自衛隊の連続性浮き彫りに 山添議員が政府追及

旧日本軍と自衛隊の連続性を問う声高まる


24日、参議院外交防衛委員会で日本共産党の山添拓議員が、旧日本軍の関東軍防疫給水部(通称・731部隊)と自衛隊の間に連続性があると指摘し、政府の姿勢を追及した。山添氏は新たな内部資料を示しながら、旧軍の戦争犯罪隠蔽と現在の防衛省・自衛隊との関係を問い質した。

731部隊とは何か 人体実験と戦争犯罪の実態


731部隊とは、旧日本軍関東軍直轄の防疫給水部隊であり、1936年に設立された。正式名称は「関東軍防疫給水部本部」であるが、一般には「731部隊」と呼ばれている。石井四郎陸軍中将が率い、中国東北部(旧満州国)ハルビン近郊の平房(ピンファン)地区に本拠地を置き、細菌兵器の開発や生体実験を行ったとされる。

生体実験では、中国人、ソ連人、朝鮮人、さらには捕虜となった連合国軍兵士も対象に、炭疽菌、ペスト菌、コレラ菌などを使った感染実験や、凍傷実験、毒ガス実験などが行われた。これらは国際法違反であり、明白な戦争犯罪に該当する。しかし、日本政府はこれまで公式には多くの資料が「存在しない」として事実の認定を避けてきた。

防衛省内部資料から見えた隠蔽の構造


山添氏は、731部隊所属の池田苗夫氏が1964年に寄贈した毒ガス実験記録が、防衛省防衛研究所に保管され、2004年まで40年間公開されなかった事実を指摘した。背景には、1983年に防衛研究所が作成した「公文書の公開審査実施計画」の存在がある。

この計画書では、「第731防疫給水部関係人事資料」や「細菌兵器に関する実験・使用に関する記録」が特別に「摘出」対象とされ、情報公開に際して事前審査し、秘匿を続ける方針が明記されていた。さらに、防衛省の大和太郎防衛政策局長も、当時の防衛研究所戦史部の職員121人全員が旧軍出身者であったことを認めた。

旧軍と自衛隊の精神的な連続性を示す事例


山添氏は、こうした情報秘匿の実態を踏まえ、「旧日本軍との断絶は存在せず、連続性が色濃い」と強調。さらに、自衛隊幹部が靖国神社を集団参拝する事例を挙げ、「侵略戦争を美化する行動は旧軍の精神を今に引き継ぐものだ」と批判した。

そのうえで、現在進められている防衛費の大幅増額も、こうした歴史認識を背景にした軍拡路線であり、「軍備の拡張は断じて許されない」と述べ、政府に対して改めて歴史と向き合う姿勢を求めた。


- 731部隊は旧日本軍の細菌兵器開発・人体実験部隊。
- 生体実験・毒ガス実験など国際法違反の戦争犯罪を実施。
- 防衛省は関連資料を長年秘匿してきた内部資料が判明。
- 防衛研究所戦史部職員は全員旧軍出身者だった。
- 自衛隊幹部の靖国神社参拝など旧軍との精神的連続性が指摘されている。

コメント投稿する

2025-04-27 11:45:06(キッシー)

コメント投稿

コメントを投稿することができます。管理者の確認後公開されます。誹謗中傷・公序良俗に反する投稿は削除されます。

※サイト運営スタッフにより内容が確認後公開されます。24時間以内に確認されます。

関連する活動報告

人気のある活動報告

関連書籍

731部隊全史

731部隊全史

軍医・石井四郎:731部隊「謎の男」の知られざる真実

軍医・石井四郎:731部隊「謎の男」の知られざる真実

731―石井四郎と細菌戦部隊の闇を暴く

731―石井四郎と細菌戦部隊の闇を暴く

赤旗スクープは、こうして生まれた! ──「桜を見る会」疑惑

赤旗スクープは、こうして生まれた! ──「桜を見る会」疑惑

山添拓

新着記事

検索

政治家の名前検索、公約の検索が行えます。

ランキング

政治家や公約の各種ランキングを見ることができます。

ランダム評価

公約・政策がランダム表示され評価することができます。

選挙情報

今からの選挙・過去の選挙結果などが確認できます。

アンケート

当サイトで行っているアンケート・投票にご協力ください。

「先生の通信簿」は、議員や首長など政治家の公約・政策を「みんなで」まとめるサイトです。また、公約・政策に対しては、進捗度・達成度などを含めたご意見・評価を投稿することができます。

政治家や議員の方は、公約・政策を登録し有権者にアピールすることができます。また、日頃の活動報告も登録することができます。

選挙の際に各政治家の公約達成度や実行力など参考になれば幸いです。

※この情報は当サイトのユーザーによって書き込まれた内容になります。正確で詳しい情報は各政治家・政党のサイトなどでご確認ください。

X (Twitter)

標準偏差:20.76