2026-04-20 コメント投稿する ▼
日英外相、ホルムズ海峡の安全航行へ連携強化 国際秩序の安定に向けた協力深化を確認
今回の外相会談を通じて、この分野での両国の連携がさらに具体化・深化していくことが期待されます。 ホルムズ海峡という戦略的要衝における安全航行の確保、経済安全保障の強化、そして国民保護体制の整備といった具体的な協力は、地域および国際社会の安定に貢献することが期待されます。 * 日英両外相は、ホルムズ海峡の安全航行、国際秩序の安定、経済安全保障、国民保護など多岐にわたる分野での協力強化を確認しました。
国際秩序の揺らぎと日英の連携
2026年4月20日、東京都内で開催された日英外相戦略対話において、日本と英国は、国際社会が直面する多様な課題への対応で連携を一層強化していくことを確認しました。会談では、茂木敏充外務大臣と英国のクーパー外務大臣が、中東地域のシーレーン(海上交通路)の要衝であるホルムズ海峡の安全航行確保をはじめ、幅広い分野での協力について意見を交換しました。茂木大臣は共同記者発表の場で、「イラン情勢も含め、あらゆる分野で両国の連携をさらに強化していくことを確認した」と述べ、今回の対話の重要性を強調しました。
今回の会談の背景には、国際秩序全体が揺らいでいるという認識があります。世界各地で地域紛争や地政学的な緊張が高まり、自由貿易や国際法の原則が試される場面が増えています。このような状況下で、日本と英国は、「自由、民主主義、法の支配」といった基本的価値を共有する重要なパートナーとして、連携を深めることの意義がこれまで以上に増しているとの認識で一致しました。両国は、共通の価値観に基づき、国際社会の安定と繁栄に貢献していく姿勢を改めて示しました。
ホルムズ海峡の安全確保に向けた具体的協力
会談で特に重点が置かれた議題の一つが、ホルムズ海峡における安全な航行の確保です。この海峡は、世界の海運量の約3割、中東からの原油輸送量の約6割が通過するとされる、極めて重要な海上交通路です。その安全が脅かされれば、世界経済に甚大な影響を及ぼすことは避けられません。クーパー大臣は、「我々は(ホルムズ海峡の)航行の自由、国際法、海洋法、様々な問題で軌を一にしている」と述べ、この問題に対する両国の基本的な立場が一致していることを強調しました。
このホルムズ海峡の安全確保に向けた取り組みにおいて、英国は主導的な役割を担っています。同国は、関係国に対し、同海峡の安全な航行確保に「貢献する用意がある」とする共同声明の採択を働きかけてきました。日本も、このイニシアチブの初期段階から参加しており、具体的な協力体制の構築に向けて歩調を合わせています。今回の外相会談を通じて、この分野での両国の連携がさらに具体化・深化していくことが期待されます。
経済安全保障と国民保護での協力強化
今回の外相会談は、両国の首脳レベルでの関係強化の流れを受けたものです。2026年1月末には、英国のスターマー首相が日本を訪問し、高市早苗首相との会談を行っています。この首脳会談で確認された事項を踏まえ、両外相は、外務・防衛閣僚会合(いわゆる「2プラス2」)を年内に開催することで改めて一致しました。これは、両国の安全保障協力が質・量ともに深化していることを示す象徴的な動きと言えます。
さらに、両国は経済安全保障面での連携も強化していくことで合意しました。具体的には、先端技術やエネルギー供給に不可欠な重要鉱物のサプライチェーン(供給網)の強靱化に向けた協力を進める方針です。これにより、特定の国への過度な依存リスクを低減し、安定的な供給体制を確保することを目指します。また、不安定な地域情勢などを踏まえ、第三国に滞在する両国民の保護を目的とした相互協力に関する文書に署名しました。これは、危機発生時の邦人・英人保護における連携を具体化するものであり、国民の安全確保に向けた重要な一歩となります。
今後の展望
今回の日英外相会談は、日米同盟を基軸としつつも、英国をはじめとする価値を共有する国々との連携を深化させることで、自由で開かれた国際秩序の維持・強化を目指す日本の外交戦略を具体化するものです。ホルムズ海峡という戦略的要衝における安全航行の確保、経済安全保障の強化、そして国民保護体制の整備といった具体的な協力は、地域および国際社会の安定に貢献することが期待されます。今後、年内に開催が予定される「2プラス2」などを通じて、両国の協力がさらに進展していくことが注目されます。
まとめ
- 日英両外相は、ホルムズ海峡の安全航行、国際秩序の安定、経済安全保障、国民保護など多岐にわたる分野での協力強化を確認しました。
- 国際情勢が不安定化する中、自由、民主主義、法の支配といった基本的価値を共有する日英両国による連携深化は、地域および国際社会の安定に寄与することが期待されます。
- 外務・防衛閣僚会合(2プラス2)の年内開催や、重要鉱物サプライチェーン強化など、具体的な協力の進展が注目されます。