領海・EEZ保全へ「有人国境離島法」改正案を了承、新たな地域追加と都県努力義務を新設

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領海・EEZ保全へ「有人国境離島法」改正案を了承、新たな地域追加と都県努力義務を新設

今回の改正案では、法律の基本となる「特定有人国境離島地域」に、新たに4つの地域、計6つの島が追加されることになりました。 しかし、改正案では、国だけでなく、関係する都道府県にも、地域社会の維持に向けた努力を求めることになります。 特定有人国境離島地域への支援策として、「滞在型観光の促進」が新たに盛り込まれました。

日本の広大な領海と排他的経済水域(EEZ)を守り、国境の島々に暮らす人々の生活を守るための重要な法律、「有人国境離島法」の改正案が、自由民主党内で了承されました。この改正は、近年ますます厳しさを増す安全保障環境や、離島が抱える人口減少・高齢化といった深刻な課題に対応し、国の主権の根幹をなす海洋権益の保全を確実なものにしようというものです。

改正の背景:離島が抱える複合的な課題


現行の「有人国境離島法」は、2017年4月に施行され、国境付近にある有人離島の振興と、地域社会の維持に関する特別措置を定めてきました。しかし、法律施行から年月が経ち、多くの離島では、以前にも増して人口減少や高齢化が深刻化しています。若い世代の流出が止まらず、地域コミュニティの維持すら危ぶまれる状況も少なくありません。

さらに、国際情勢に目を向ければ、ロシアによるウクライナ侵攻など、国際秩序が揺らぐ事態が頻発しており、日本を取り巻く安全保障環境は「戦後最も厳しい」と表現されるほど、緊迫度を増しています。このような状況下で、国境離島の重要性は、単なる地域振興の対象というだけでなく、国の主権と安全を守るための戦略的な拠点としても、ますます高まっているのです。

現行法の有効期限は2027年4月に迫っています。このままでは、法律が目的としてきた、離島地域の振興や、それに伴う領海・EEZの保全といった役割を、今後安定的に果たしていくことが困難になりかねません。こうした背景を踏まえ、自民党は、法律の目的を達成し、国の海洋権益を未来にわたって守り抜くために、法改正へと動きました。

改正案の柱:新たな地域追加と国の責務強化


今回の改正案では、法律の基本となる「特定有人国境離島地域」に、新たに4つの地域、計6つの島が追加されることになりました。具体的には、北海道の天売島(てうりとう)と焼尻島(やぎりとう)(羽幌町)、山形県の飛島(とびしま)(酒田市)、新潟県の粟島(あわしま)(粟島浦村)、そして東京都の新島(にいじま)と式根島(しきねじま)(新島村)です。

これらの島々は、継続的に人が住み続けられる環境を整備することが、国の安全保障や領土保全の観点から特に重要であると判断されました。新たな地域指定により、これらの島々に対して、より重点的かつ効果的な支援策が講じられることになります。

また、改正案の大きな特徴の一つとして、都道府県の努力義務規定が新設される点が挙げられます。これまで、有人国境離島地域の保全や特定地域における社会維持のための施策実施は、主に国の責務とされてきました。しかし、改正案では、国だけでなく、関係する都道府県にも、地域社会の維持に向けた努力を求めることになります。これは、国と地方自治体がより緊密に連携し、実効性のある離島振興策を進めていくための重要な一歩と言えるでしょう。

地域活性化へ新たな施策も


今回の法改正では、離島地域の活性化に向けた具体的な施策も拡充されます。特定有人国境離島地域への支援策として、「滞在型観光の促進」が新たに盛り込まれました。

これは、単なる日帰り旅行ではなく、旅行者が島に一定期間滞在し、その魅力を深く体験できるような観光コンテンツの開発・支援を進めるものです。例えば、豊かな自然環境を活かしたエコツアーや、地域の文化・歴史に触れる体験プログラムなどが考えられます。

このような滞在型観光の推進は、離島への新たな人の流れを生み出し、地域経済の活性化に直接的な効果をもたらすことが期待されます。経済的な基盤が強化されれば、島での雇用機会が増え、若い世代の定住や移住の促進にもつながるでしょう。これは、人口減少に悩む離島にとって、持続可能な地域社会を築くための鍵となる取り組みです。

今後の展望:領土保全と地域社会維持の両立


今回、党内で了承された有人国境離島法の改正案は、議員立法として、今後、国会に提出され、審議が進められる見通しです。この改正により、日本の広大な海洋権益を守るための法的な枠組みが強化されるとともに、国境を守る島々に暮らす人々の生活と地域社会の維持・発展が、より確かなものになると期待されます。

国の主権の源泉である領土、領海、EEZの保全という大きな目的と、そこに暮らす人々の生活基盤を守り、地域社会を未来へ繋いでいくという、もう一つの重要な責務。この二つを両立させ、一体となって進めていくことの重要性を示したのが、今回の法改正と言えるでしょう。日本にとって、これらの島々は、かけがえのない国土であり、未来への希望でもあるのです。

まとめ


  • 改正の背景には、離島の人口減少・高齢化と、厳しさを増す安全保障環境がある。
  • 改正案では、北海道、山形、新潟、東京の計4地域6島を「特定有人国境離島地域」に追加する。
  • 国の責務に加え、都道府県にも離島地域社会維持への努力義務を課す規定を新設する。
  • 施策として「滞在型観光の促進」を追加し、地域経済の活性化と定住促進を目指す。
  • この改正は、領海・EEZの保全と、国境離島の地域社会維持を両立させるための重要な一歩となる。

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2026-06-16 15:13:44(先生の通信簿)

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