鈴木憲和農水大臣「減反強化」の食糧法改正案が閣議決定、高米価維持の本音と食料安全保障リスクの実態

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鈴木憲和農水大臣「減反強化」の食糧法改正案が閣議決定、高米価維持の本音と食料安全保障リスクの実態

鈴木氏の言う「需要を増やす」とは、従来の主食用需要に輸出用・米粉用などを足して総需要が増えるとするものですが、主食用コメについては今回も30万トン以上の減産方針が表明されており、主食用コメの価格は下がらない構造がそのまま維持される形となっています。 また農水省は2026年産主食用米の生産量の目安を711万トンと発表し、25年産比で約37万トンの減産方針を打ち出しました。

コメ価格の高止まりが続く中、食糧法の改正法案が2026年4月3日に閣議決定され国会に提出されました。

農政アナリストからは「看板を掛け替えただけの減反強化だ」と批判が噴出しており、鈴木憲和農林水産大臣(自由民主党(自民党))の説明と実態の乖離が問われています。

「需要に応じた生産」の看板に隠れた「減反強化」の実態


今回の食糧法改正案の核心は、「生産調整」という文言を法律から削除し、代わりに「需要に応じた生産」という文言を導入する点にあります。

鈴木農水相は「輸出や米粉など多様な需要を増やすので、従来の減反政策とは全く異なる」と一貫して説明しています。

しかし農政アナリストで元農林水産省官僚の山下一仁氏は、この主張を強く批判しています。

山下氏の指摘によれば、減反とは潜在的な生産力(例えば1000万トン)に対して実際の生産量を(例えば700万トンに)抑制することを意味します。

主食用のコメが一部増えても潜在生産力を下回る水準に抑えているなら、それは減反に他なりません。

鈴木氏の言う「需要を増やす」とは、従来の主食用需要に輸出用・米粉用などを足して総需要が増えるとするものですが、主食用コメについては今回も30万トン以上の減産方針が表明されており、主食用コメの価格は下がらない構造がそのまま維持される形となっています。

農水省が繰り返してきた方便の歴史


問題の本質は今回に限りません。

2024年に全国のスーパーからコメが消えた「令和の米騒動」の際、農水省は「コメは十分にある」として備蓄米の放出を拒否しました。

供給が増えて米価が下がることを恐れたためとされ、実際には民間在庫の状況からコメ不足は明らかでした。

2025年産が豊作だったにもかかわらず、JA農協が在庫を積み増してコメ価格をさらに高騰させた際も、農水省は有効な手立てを打ちませんでした。

また農水省は2026年産主食用米の生産量の目安を711万トンと発表し、25年産比で約37万トンの減産方針を打ち出しました。

物価高で苦しむ消費者が増産による価格下落を期待していた中での方針転換に、SNS上ではブーイングが相次ぎました。

「需要に応じた生産って何度聞いても意味がわからない。要するにコメの値段を下げたくないってことでしょ」
「令和の米騒動のときの説明がウソだったのに、また同じことをしようとしている。農水省は国民をなめてる」
「5キロ4000円超えのコメを買えない家庭が増えてる。減反政策は即刻廃止してほしい」
「輸出を増やすなら価格を下げるのが当たり前。補助金で輸出しようとするのはWTO違反になりかねない」
「農協と農林族議員の利益のために国民が高いコメを買わされ続けてる。これが自民党農政の現実だ」

貿易摩擦と食料安全保障を同時に脅かす危険な農政


山下氏はさらに深刻な問題を指摘しています。

鈴木氏が考える「輸出拡大」策は、生産量を増やして価格を下げる本来の競争力強化ではなく、減反補助金を上乗せして輸出しようというものです。

これはWTO(世界貿易機関)が禁止している輸出補助金に相当する可能性があり、米国のトランプ大統領が提訴すれば、日本の自動車への報復関税が合法的に認められるリスクがあります。

農水省が目標に掲げる2030年の輸出量35万トン(2023年実績の約8倍)を現在の価格水準で達成しようとすれば、約1600億円もの追加財政負担が必要になると試算されており、現行の減反補助金3500億円と合わせると、財政への負担は大幅に膨らみます。

仮に台湾有事など非常事態が起きた際、このような減産路線が続けば国内の食料供給が半年以内に危機的水準に陥る可能性があるとの警告も出ており、食料安全保障の根幹が問われています。

物価高対策として財政出動や減税を一刻も早く実行すべき局面において、農水省がコメ価格の高止まりを意図的に維持しようとする政策を法制化しようとしていることは、国民の利益に反するものです。

高市早苗首相(自民党総裁)が物価高対策を最優先課題に掲げている中、食糧法改正案の問題点が国会で徹底的に審議されるかどうかが問われています。

まとめ
  • 2026年4月3日、食糧法改正案が閣議決定・国会提出
  • 「生産調整」を削除し「需要に応じた生産」と言い換えた内容
  • 農政アナリスト山下一仁氏は「看板替えの減反強化」と批判
  • 2026年産主食用米は25年産比約37万トンの減産方針が表明済み
  • 農水省は令和の米騒動でも「コメは十分ある」と備蓄米放出を拒否した経緯がある
  • 補助金による輸出拡大策はWTO禁止の輸出補助金に当たるリスクがある
  • 有事の際に食料供給が半年以内に危機的水準に陥る可能性も指摘されている
  • 高市首相が物価高対策最優先を掲げる中、国会での徹底審議が必要

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2026-04-16 17:05:44(植村)

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