中道・階幹事長、AI悪用の中傷動画に警鐘 国民投票法改正へ「認知疲労」狙う情報操作の手法とは

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中道・階幹事長、AI悪用の中傷動画に警鐘 国民投票法改正へ「認知疲労」狙う情報操作の手法とは

階氏は、国民投票運動における政党のCMやインターネット広告、そしてそれらにかかる資金規制の必要性を主張する中で、この中傷動画の問題が、国民投票という民主的なプロセスにいかに影響を与えうるかという点に焦点を当てたのです。 階氏は、こうした事態を防ぐために、国民投票運動における政党CMやネット広告、そしてそれらに投じられる資金に対する規制の必要性を改めて主張しました。

衆議院憲法審査会において、中道改革連合の階猛幹事長は、近年の選挙活動で用いられているとされる「中傷動画」の問題に強い懸念を表明しました。週刊文春が報じた、高市早苗首相の陣営とされる関係者による他候補への誹謗中傷動画の作成・投稿疑惑に言及する形で、階氏は、AI技術などを悪用した新たな情報操作の手法が民主主義の根幹を揺るがしかねないと警鐘を鳴らしたのです。

背景:週刊文春報道と階氏の国会質問


発端となったのは、週刊文春による報道です。同誌は、高市早苗首相が過去の自民党総裁選や衆議院選挙において、対立候補を中傷する目的で動画を作成・投稿していた疑惑があることを報じました。この報道を受け、階幹事長は2026年6月11日に行われた衆議院憲法審査会において、この問題を政治的な論点として取り上げました。

この日の憲法審では、憲法改正手続きを定める国民投票法の改正案に関する質疑が行われていました。階氏は、国民投票運動における政党のCMやインターネット広告、そしてそれらにかかる資金規制の必要性を主張する中で、この中傷動画の問題が、国民投票という民主的なプロセスにいかに影響を与えうるかという点に焦点を当てたのです。

疑惑の手法

AIによる「認知疲労」を狙う情報操作
階幹事長は、今回の問題について、「首相が関与しているかどうかはおくとしても」と前置きしつつも、AI(人工知能)技術を駆使した低品質かつ大量の情報発信が、各種選挙に影響を与えようとする動きが強まっていると問題意識を語りました。さらに、疑惑の動画の内容を具体的に確認するため、週刊文春の電子版有料会員になったことを明らかにし、自ら疑惑の動画を視聴したことを明かしました。

総裁選における小泉進次郎防衛大臣や林芳正総務大臣に関する動画、そして衆議院選挙における中道改革連合に関する動画について、階氏はこれらを「誹謗中傷の動画」と表現しました。そして、それらの動画の内容について、「はっきり言って、一つ一つ冷静に見れば大した内容ではない」としながらも、「専門家によると、質が低くても大量に情報が出回れば世の中にある種の空気が生まれ、こうした情報を浴び続ける受け手は、判断能力が低下して批判的な目で見られなくなる『認知疲労』という状態に陥るため、こうした手法も有効だということだ」と、その巧妙な手口を解説しました。

これは、個々の情報が稚拙であっても、SNSなどを通じて無批判に大量に浴びせられることで、受け手の情報に対する感受性を鈍らせ、結果的に特定の意見や印象を植え付けようとする、極めて悪質とも言える情報操作の手法であると指摘しているのです。「認知疲労」という言葉は、まさに現代の情報化社会における新たな脅威を示唆しています。

民主主義への危機

資金力とSNSで世論は操作される?
階幹事長は、この問題の根底にある危機感について、さらに踏み込んで述べました。「資金力とAIの活用能力とSNSがあれば、たった一人の力で世論や国民投票の結果に影響を与えられる時代になった」と、その脅威を訴えたのです。

これは、従来の選挙運動や世論形成とは全く異なる次元での操作が可能になったことを意味します。巨額の資金がなくとも、あるいは著名な政治家でなくとも、AIで生成された偽情報や悪意のある編集が施された動画などをSNSで拡散させることで、特定の候補者や政策に対するネガティブなイメージを植え付け、世論を誘導することが可能になるというのです。国民投票という、国民一人ひとりの意思が直接反映されるべき重要なプロセスにおいて、このような情報操作が行われれば、その結果の正当性すら問われかねません。

階氏は、こうした事態を防ぐために、国民投票運動における政党CMやネット広告、そしてそれらに投じられる資金に対する規制の必要性を改めて主張しました。

与党の対応

法整備急ぐべきとの認識
階氏の指摘に対し、国民投票法改正案の提出者でもある自民党の新藤義孝衆議院議員は、「重要な指摘だ」とこれを引き取りました。新藤氏は、総裁選において階氏が対立候補陣営の幹部であったことにも触れつつ、階氏の危機感に理解を示しました。

新藤氏は、テレビCMの規制などに関して、公職選挙法の議論なども踏まえながら、「速やかに必要な法制上の措置、その他の措置を講じることが望ましい」と述べ、新たな情報操作の手法に対応するための法整備や対策を急ぐべきであるとの認識を示しました。

このやり取りからは、与野党間で、AIなどを悪用した新たな情報操作の手法に対する警戒感と、それに対する法整備の必要性について、一定の共通認識があることがうかがえます。今後、国民投票法の改正議論が深まる中で、こうした問題への具体的な対策がどこまで盛り込まれるのか、注目されます。

まとめ


  • 中道改革連合の階猛幹事長が、衆議院憲法審査会でAIを用いた中傷動画による情報操作に警鐘を鳴らした。
  • 階氏は、週刊文春報道に触れ、自身も有料会員となって動画内容を確認したことを明かした。
  • 「質が低くても大量発信で『認知疲労』を誘発させる」手法の有効性を指摘し、民主主義への脅威を訴えた。
  • 資金力とAI、SNSがあれば個人でも世論操作が可能になる時代への危機感を示し、国民投票運動における規制の必要性を主張した。
  • 自民党の新藤義孝議員は階氏の指摘を「重要な指摘」と認め、法整備を急ぐ必要性を示した。

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2026-06-11 18:02:17(櫻井将和)

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