2025-06-15 コメント投稿する ▼
立憲・重徳氏が不信任案提出に慎重姿勢「野田代表が解散権を持つに等しい」
立憲・重徳氏「野田代表が解散権を握る構図」 不信任案提出に慎重姿勢
立憲民主党の重徳和彦政調会長が15日、フジテレビの報道番組に出演し、石破内閣への不信任決議案について「提出のタイミングが極めて重要だ」と強調した。とくに注目を集めたのは、「与党内には“不信任案を出しただけで解散に踏み切る”という意見もある。そうなれば、事実上、野田佳彦代表が“解散権”を握っているようなものだ」と語った場面だ。
重徳氏は、野党第一党の立憲民主党が提出する内閣不信任案が、解散総選挙を招く“きっかけ”になりうる点に注目し、「これは代表の専権事項だ」と位置づけた。つまり、立憲民主党が政局の主導権を握る可能性があるという見立てだ。
しかしその一方で、提出時期を誤れば逆に与党に有利に働き、選挙に敗れれば政権交代のチャンスを失うことにもなる。だからこそ、「我々にとって一番いい時に不信任案を出すという考え方もある」と慎重姿勢を崩さなかった。
不信任理由は「山ほどある」も、タイミングを最優先
番組内で重徳氏は、「不信任の理由なんて、いくらでもある」と語った。石破政権の政策迷走や、与党のガバナンス不全、税と社会保障の制度設計の矛盾など、多くの問題を挙げることができるとした。
しかし、不信任案の提出がそのまま解散総選挙に直結する可能性がある現在の政局においては、「単に正論を突きつければいいという話ではない」とも語る。あくまで勝てる状況での戦略的判断が求められるとし、「自民党が解散を打つタイミングを見計らっているように、我々もまた最善の時を選ばなければならない」と述べた。
この発言からは、かつてのような「パフォーマンスとしての不信任案」ではなく、現実的な政権奪取を視野に入れた計算高い姿勢がうかがえる。
野田代表に全幅の信頼 「専権事項」との発言に込めた意味
重徳氏は不信任案提出の可否について「いよいよ代表の専権事項だ」と明言した。これは、党内での議論や意見調整を経た上で、最終的には野田代表の判断に委ねられるべきとの考え方だ。
立憲民主党内では、積極的に不信任案を提出して政権交代の機運を高めるべきだという声と、今は政権基盤の整備を優先すべきという慎重論が並存している。そうした中、重徳氏が代表に「解散権に等しい責任を委ねる」と表明したことは、野田氏への信頼と、政党運営の一元化を図る意図の表れとも取れる。
代表の判断次第では、政局が一気に動き出す可能性がある。その鍵を握るのは、まさに立憲民主党自身だという自覚が、重徳氏の発言には色濃くにじんでいた。
ネットでは「現実的」と評価も、「逃げ腰では?」と疑念の声も
重徳氏の慎重なスタンスについて、ネット上では賛否が分かれている。
「解散権を握ってるのが野田代表って言い方、ちょっとカッコよかったな」
「理屈は分かるけど、慎重すぎる。もっと攻めてほしい」
「重徳さん、よく考えてるのは伝わる。でも国民は早く決着つけてほしいのよ」
「不信任の理由はいくらでもあるって言うなら、早く出せば?って思う」
「政権を奪取できるか冷静に分析してる感じは好印象」
戦略的で冷静な姿勢を評価する声がある一方、「結局は腰が引けているだけでは?」といった批判も存在する。不信任案の提出が政権交代に直結する可能性があるだけに、重徳氏の慎重論が奏功するのか、あるいはチャンスを逸する結果になるのか。党内外の視線が集まっている。