2025-04-28 コメント投稿する ▼
新垣よしとよ氏、防大生の政治活動問題に警鐘 照屋タイガ陣営に厳しい指摘
沖縄県議・新垣よしとよ氏、防大生の政治活動問題に言及
沖縄県議会議員(自民党)の新垣よしとよ氏は28日、自身のX(旧Twitter)で、防衛大学校の学生が社民党推薦候補である照屋タイガ氏を応援するメッセージを発信した件について、強い懸念を表明した。
新垣氏は「明らかに自衛隊を違憲状態とする社民党からの候補者を応援するメッセージを出してしまった防大の学生は、今後、大学内で周囲からどのように見られるのだろうか」と疑問を呈した上で、「政治的活動をしないことを取り決められている自衛隊法に抵触している」と指摘。今回の行為が本人だけでなく周囲にも悪影響を及ぼすとの危機感を示した。
防衛大学校生による政治活動、問題の経緯
問題となったのは、沖縄県うるま市長選挙において、社民党などが支援する元沖縄県議・照屋タイガ氏の陣営が、防衛大学校生からの応援メッセージを紹介したことだ。このメッセージには、照屋氏の政策を支持する趣旨の内容が含まれており、SNSを通じて拡散された。
防衛大学校生は、防衛省の管轄下にある教育機関の学生であり、将来は自衛官となる予定である。そのため、自衛隊法第61条により「隊員は政治的活動を行ってはならない」と厳格に規定されており、在学中も政治的中立性が求められている。今回の行動は、この規定に抵触する可能性が指摘されている。
新垣氏「狭き門をくぐった若者に汚点を残した」
新垣氏は「要請されて応えてしまったのは、陣営の誰かと人的な関係性があったのかもしれない」と推察しつつ、「その行動が自分だけでなく、周りにも影響を及ぼすとの考えに至らなかったのは致命的だ」と批判した。また、「反基地無罪の考えで安易にやってしまったのかもしれないが、その依頼をした照屋タイガ陣営は、狭き門をくぐり防大に入学した若き学生の人生に汚点をつけてしまったことをどう考えるのか」と厳しく問うた。
沖縄選挙のあり方に警鐘
さらに新垣氏は「これは沖縄県の選挙のあり方を真剣に考える非常に大きな事案ではないか」と問題の根深さに言及。特定候補を支持するために未成年や防衛大学校生を巻き込む手法は、公正な選挙運動の観点からも疑問が呈されるべきだと示唆した。
防衛省も調査の可能性
この問題に関して、防衛省関係者の間でも調査の必要性が浮上している。仮に事実と認定されれば、学生に対して厳重な注意や処分が科される可能性もある。防衛大学校における教育方針や学生の政治的中立性確保のあり方が、改めて問われる事態となっている。
沖縄の選挙と防衛大学校生という、非常に繊細な領域が交差した今回の問題は、単なる一学生の過失として片付けるにはあまりに重い意味を持つ。政治と教育、公務員倫理の在り方について、県民のみならず全国的な議論が求められている。