2025-04-21 コメント: 2件 ▼
新垣県議「抗議より行動を」 宮古島トライアスロンでの自衛隊制服ボランティアに賛否
「抗議より行動を」制服姿の自衛隊に反発の声も 新垣県議がXで苦言
沖縄県議会議員の新垣よしとよ氏(自民党)は、宮古島で開催されたトライアスロン大会に自衛隊が制服姿でボランティア参加したことに対し、一部市民団体から抗議の声が上がっている現状について、「抗議する前にボランティアをしたらどうか」と、SNSで苦言を呈した。
新垣氏は、自身のX(旧Twitter)でこう投稿した。
「“市民団体”は迷彩服に抗議してないで、ボランティアしようよ。自衛隊の支援が不要なくらいの活動をやったらよいのに。」
この投稿は、一部の市民団体が、隊員たちが制服(迷彩服)で参加していることを「威圧的だ」として反発している動きに対するものだ。自衛隊は例年、島内の大規模イベントで警備や運営支援を担っており、今回のトライアスロンでも地域貢献の一環として参加していた。
新垣氏は、こうした支援を受け入れながら「自衛隊の制服はダメだ」とする主張に、違和感を隠さなかった。さらに、地元紙『琉球新報』の報道にも触れ、次のように述べている。
「新報も『市民から抗議、理解の声も』と両論並べてますね(とは言え7:3くらいが反対だけど)。こんな時は自衛隊のボランティアが必要だから?」
つまり、「理解の声」もあることを伝えつつも、実際には反対意見が優勢だという報道姿勢に対して疑問を呈している形だ。また、同じ紙面に空自(航空自衛隊)への反対記事が掲載されていたことにも言及し、
「そんなに嫌なら自衛隊のボランティア断って社員でがんばったら良いのに、と感じました!」
と、皮肉も交えながら反発する姿勢をにじませた。
制服着用は「識別と統制」のため
大会主催者側や自衛隊は、制服着用の理由について「識別しやすく、現場での統制が取りやすい」と説明しており、「威圧感を与える意図は一切ない」と強調している。
しかし、沖縄では米軍基地問題や安全保障政策に対する根強い警戒感があり、「軍服のようで不安を覚える」といった住民感情も少なくない。こうした背景のもと、制服での参加は毎年のように賛否が分かれる。
地方議員の発信が世論を揺らす時代
新垣氏は以前からXで積極的に地域課題や政治的意見を発信しており、今回の投稿にも多くの反応が寄せられている。賛同の声もあれば、「市民感情を軽視している」とする批判も上がっており、SNSを通じた議論は今も続いている。
政治家による率直な発信が可視化されることで、地域の課題や価値観の対立が浮き彫りになる一方、冷静な対話と理解が求められる局面も増えてきた。自衛隊の地域貢献が感謝される場面と、慎重な視点が必要とされる現実のあいだで、私たち一人ひとりがどこに立つのかもまた、問われている。