2025-03-30 コメント: 1件 ▼
「伝統か改革か」 徐浩予氏の天皇制廃止論、SNSで賛否分かれる

徐氏は「天皇制、皇族とは君主制の残留であり、その存廃は将来、情勢が熟したときに国民の総意によって決めるべき」と主張。さらに、「天皇制と皇族は人間の平等に反する制度であり、国民の税金を無駄に消費する存在」とも述べ、制度の本質的な再検討を呼びかけた。
投稿の中では、皇族が姓(苗字)を持てないことや、参政権がないことにも触れ、「これは人権侵害だ」と断じている。加えて、一部の勢力が天皇制を利用して再び軍国主義や君主制の復活を狙っているのではないかという懸念も表明。「人間の平等を守り、君主制の復活を防ぐためにも、日本国憲法の第一章を改正して、天皇・皇族制度そのものを廃止すべき」と締めくくった。
この投稿は瞬く間に拡散され、X上では賛否両論が渦巻いている。「よくぞ言ってくれた」「勇気ある発言だ」と支持する声がある一方、「伝統を軽視している」「象徴天皇制を理解していない」とする批判も多い。
天皇制に関する議論は戦後一貫して続いているが、世代や立場によって考え方は大きく異なる。過去には共産党が「君主制廃止」を掲げていたが、2004年の綱領改定でこの文言は削除され、現在は「象徴天皇制を容認する」立場に変わっている。
憲法学者の井上達夫氏もかつて、「天皇制の廃止と、天皇家の文化的再評価」という立場から制度改革を訴えてきた。戦後直後には、三笠宮崇仁親王が「退位の自由がないのは憲法違反ではないか」と発言した例もあり、皇室内部からも制度の在り方についての問題提起はあった。
最近では若い世代を中心に、皇室に対して距離を感じている人も少なくない。たとえばABEMAの番組では、「皇室は象徴として重要だと思うが、自分とは遠い存在」と語る若者の声が紹介されている。
徐氏の投稿は、そうした時代の変化を象徴しているのかもしれない。伝統か、それとも改革か。天皇制をめぐる議論は、今後も静かに、しかし確実に続いていくことになりそうだ。