2025-04-30 コメント投稿する ▼
泊原発3号機が安全審査に12年越しで合格 北海道電が令和9年の再稼働を目指す理由とは
泊原発3号機、安全審査に事実上合格
2025年4月30日、原子力規制委員会は北海道電力泊原発3号機(北海道泊村)について、新規制基準に適合しているとする審査書案を了承した。これにより、泊原発3号機は事実上、安全審査に合格したことになる。今後、一般からの意見公募を経て、今夏にも正式決定される見通しである。
泊原発3号機の安全審査は、2013年7月に申請されてから約12年にわたり続けられてきた。審査会合は174回に及び、敷地内の断層が活断層であるか否か、最大津波の高さ、火山噴火の影響評価など、多岐にわたる議論が行われた。
再稼働に向けた今後の計画
北海道電力は、防潮堤などの安全対策工事を2027年3月までに完了させる計画である。その後、地元自治体の同意を得た上で、泊原発3号機の再稼働を目指す。再稼働に向けては、具体的な工事計画や運用ルールを定めた保安規定の審査が必要となる。これらが認可されれば、再稼働に必要な手続きはすべて終了することになる。
泊原発は、東京電力福島第1原発事故後の2012年5月から約13年間、運転を停止している。北海道電力の斎藤晋社長は、3号機の再稼働スケジュールに支障がないと判断した時点で、1、2号機の審査を再開し、2030年代前半にフル稼働を目指す考えを示している。
国内の原発再稼働の状況
泊原発3号機が安全審査に合格するのは、中国電力島根原発2号機(松江市)以来、約4年ぶりとなる。これまでに国内では10原発17基が安全審査に合格し、8原発14基が再稼働している。泊原発3号機の再稼働が実現すれば、北海道電力にとって初の再稼働となる。
- 泊原発3号機が原子力規制委員会の安全審査に事実上合格。
- 審査は約12年にわたり、174回の審査会合が行われた。
- 北海道電力は2027年3月までに安全対策工事を完了し、地元同意を得て再稼働を目指す。
- 泊原発は2012年5月から約13年間運転を停止している。
- 国内ではこれまでに10原発17基が安全審査に合格し、8原発14基が再稼働している。