2025-05-21 コメント投稿する ▼
橋下徹氏が提案『万博時間延長に大阪府市の貯金を投入』に市民は困惑と反発
橋下徹氏、「万博延長には“貯金”投入を」大胆提案に波紋
2025年に開催される大阪・関西万博について、元大阪市長の橋下徹氏が21日、テレビ番組で大胆な提案を披露した。万博の閉場時間を午後11時まで延ばす案が浮上していることを受け、「人件費がかかるなら大阪府・市の積立金を使えばいい」と語った。これに対し、スタジオ内外からは驚きと懸念の声が広がっている。
運営費は想定超え、万博の財政に暗雲
万博運営にかかる費用は、当初予定されていた809億円から約1.4倍の1160億円に膨らんでいる。背景には人件費や物価の上昇があるが、入場者数の見通しが厳しく、収入面では目標未達のリスクがあると指摘されている。主な収益源とされる入場料で運営費を賄う計画だが、もし赤字になった場合、国・府・市・経済界のいずれが穴埋めするのかは明確にされていない。
橋下氏の“カジノ財源論”に疑問も
橋下氏は「2030年からカジノができれば、年に1000億円の収益が入ってくる」と述べ、大阪府と市の“貯金”投入は将来回収できるという見方を示した。しかし、実際にIR(統合型リゾート)が生み出すと見込まれる税収は年間300億円程度ともされており、橋下氏の試算には過剰な楽観が含まれていると専門家は分析する。
市民感情とのギャップ、ネットでも賛否
市民が積み上げた財政の“備え”を娯楽イベントに使うべきか。橋下氏の発言は、SNS上でも様々な反応を呼んでいる。
「なんで“万博の延長”に府民の貯金が使われるの?納得できない」
「万博もIRも橋下さんの夢だけど、それに市民を巻き込まないでほしい」
「人件費の追加負担で、ボランティア任せにされる現場の負担が増えそう」
「そもそも来場者数が伸び悩んでるのに、閉場時間延ばしてどうするの?」
「万博は楽しみだけど、赤字になったら誰が責任とるのか不透明すぎる」
政治と財政の“夢と現実”
橋下氏の発言は、「夢のある万博」に対する応援とも取れるが、実際の財政運営には冷静な判断が求められる。特に、府市の積立金は医療や福祉、防災といった“命に関わる”分野の財源として確保されている性格が強く、万博の延長に回すことに違和感を覚える住民も多い。
万博とIR、どちらも大阪の未来を担うプロジェクトであるが、税金や積立金の使い道は市民の信頼があってこそ成立する。橋下氏の発言は、今後の大阪行政の進め方に一石を投じるものとなりそうだ。