2025-07-03 コメント投稿する ▼
中国が石破政権の存続を歓迎 日中関係改善の裏にある戦略的思惑とは
中国、石破政権の“安定”に期待 日中関係改善で「存続望む」本音
習近平政権、処理水・ビザ・輸入再開で歩み寄り
トランプ政権の圧力回避?中国が日本に接近する裏事情
問われる日本の主権外交 中国の期待が意味するものとは
中国、石破政権の継続を歓迎 関係改善を高評価
中国政府が、石破茂首相率いる現政権の継続に強い期待を寄せていることが明らかになった。習近平政権は、昨年10月に発足した石破政権以降、日中関係が「着実に好転している」と評価しており、政権の“安定”が両国関係にプラスになるとの見方を強めている。
ある中国政府筋は、「日本政府が安定すれば、中日関係の安定にもつながる」と述べ、政権の継続を望む姿勢をあらわにした。
昨年11月、ペルーで行われた石破首相と習近平国家主席の初の首脳会談を皮切りに、今年3月には王毅外相が訪日。その後も閣僚級の往来が増えており、両国間の緊張は一定の緩和傾向にある。
「中国に歓迎される首相って、ちょっと怖いな…」
「処理水解禁とビザ再開、あれだけ騒いでたのに掌返し?」
「対米けん制の道具にされてる気がしてならない」
「外交安定は大事だけど、国益は大丈夫?」
「媚中と呼ばれないために、石破さんは毅然とした姿勢も必要だ」
ビザ再開・処理水解禁・水産物輸入…次々と譲歩の理由
中国側が評価する“成果”としては、主に三つが挙げられる。第一に、日本人に対する短期滞在ビザ免除措置の再開。第二に、福島第一原発の処理水放出に反発していた中国が、日本産水産物の輸入再開に踏み切ったこと。そして第三に、日中間の高官往来の活発化だ。
これらは一見すると日中関係の改善を象徴する動きにも見えるが、その裏には中国の内政・外交的な思惑がある。とりわけ注目されるのは、米中関係の悪化に伴い、日本との関係を“緩衝材”として利用したいという戦略的な意図だ。
現在、トランプ政権下の米国は関税引き上げや輸出制限などで中国に圧力をかけており、中国は欧米との対立を回避するため、アジアの隣国・日本との関係改善に活路を見出している。
中国の“友好的な姿勢”は戦略の一環か
石破政権への期待が中国側から公言されることは、ある意味では外交の成果だが、同時に注意も必要だ。中国は過去にも、相手国に“協調ムード”を醸成しつつ、時間をかけて自国に有利な状況を作り出す「戦略的忍耐」を展開してきた。
「処理水」や「水産物輸入」といった問題では、国際機関の科学的見解を無視した反応が取られてきた経緯もあり、手のひら返しのような姿勢に「本気で信頼できるのか」という懸念の声も根強い。
特に安全保障・人権問題において、日中間には今なお埋めがたい溝がある。尖閣諸島をめぐる領海侵入や台湾有事、南シナ海での軍事拠点化など、中国の行動には依然として警戒が必要だ。
外交安定の裏で問われる“主権と距離感”
日中関係の改善は歓迎すべき面もあるが、その背景を冷静に見る必要がある。日本の外交が「主権を保ちつつ距離感を維持する」ものでなければ、一方的に利用されかねない。
中国が石破政権の“存続”を望んでいるという事実は、単なる評価を超え、政治的圧力や意図の発露でもある。首相が国内外からの支持を得るには、媚中・迎合と見られないバランス感覚が求められる。
日本の外交は、民主主義・人権・法の支配といった価値を軸に据え、信頼できるパートナーシップを築くべきだ。中国からの“期待”に応えることが、即ち国益にかなうとは限らない。