2025-03-12
年収160万円の壁引き上げ案、参院で審議開始 税制改革の複雑化と公平性確保
所得税が発生する「年収103万円の壁」を160万円に引き上げる所得税法改正案の審議が、12日の参院本会議で始まった。この法案は、与党の協議を経て修正案が反映されており、税制の公平性や税収への影響を重視した結果、かなり複雑な内容になっている。
【石破首相のコメント】
石破茂首相は、法案の趣旨について「高所得者に優遇措置を与えない仕組みを作り、公平性の確保を目指す」と述べた。この発言から、政府が慎重に調整を進めていることがうかがえる。
【年収の壁、160万円に引き上げ】
年収の壁を巡る議論は、2月に政府が年収123万円に引き上げる案を国会に提出した際から続いている。その後、自民、公明、国民民主の3党で協議が行われたが、合意には至らず、最終的には与党側が年収160万円に引き上げる修正案を提出。衆院を通過し、現在は参院での審議が続いている。
【法案の主な内容】
改正案には、次のような変更が含まれている。
- 基礎控除の増額:年収850万円を上限に減税措置を拡充。
- 年収200万円以下の人は基礎控除が恒久的に37万円増額される。
- 年収475万円以下の人は、2年間限定で30万円の増額。
- 年収665万円以下は10万円増額。
- 年収850万円以下は5万円増額。
- なお、年収850万円を超える人には減税措置は適用されない。
これらの措置により、年収が475万円から850万円の間にいる人々にとっては、減税額が段階的に変動することになり、税制が一層複雑になる可能性がある。
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2025-03-12 17:54:34(キッシー)
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