2025-06-30 コメント投稿する ▼
小泉進次郎農相が“森山幹事長批判”を否定──農政改革の鍵は与党内の力学にあり?
「財布を握るのは森山氏」発言に小泉氏が苦笑い
「戦うべきは身内の森山さんでは?」
こんな鋭い指摘がテレビ番組で飛び出した。6月30日放送の「旬感LIVE とれたてっ!」にリモート出演した小泉進次郎農相が、農政改革を巡る自民党内の微妙な力関係に切り込まれ、思わず苦笑いした場面が話題を呼んでいる。
農水省の職員から「補償のための財源を財務省に門前払いされた」との声があったと報道センターの加藤さゆり氏が紹介し、「農政の財布は森山裕幹事長が握っている」と指摘。小泉氏が進める農政改革に対し、党内の“壁”の存在を示唆した。
しかし小泉氏は、「それは相当な見立て違いだと思う」と笑いながら否定し、「そんな心配はまったくない」と一蹴。対立構造があるかのような見方に歯切れよく反論したが、その言葉の裏には、現実の政治的調整の難しさもにじんでいた。
「進次郎さん、うまくかわしたけど内心は…?」
「予算の話になると、結局は党の力関係か」
「農政改革に本気なら“誰が邪魔してるか”明言してほしい」
「進次郎VS森山、見てて面白い構図だな」
「苦笑いって便利な言葉だよね、政治家にとって」
“農業の緊急事態”に本腰は入るのか?
小泉氏は番組内で「いまは農業の緊急事態だ」との認識を強調し、食料安全保障の観点からも農政の抜本的見直しが必要だと訴えた。
「大臣には予算要求権も法律提出権もある」とした上で、「最終的には与党との調整、財務省との折衝が必要」と現実的な制約も認めた。つまり、大臣個人が理想を掲げても、党内や財務省との“予算ゲーム”を勝ち抜かなければ政策は前進しないということだ。
特に農業政策においては、保守政党として長年農村票を支えてきた自民党内部に利害関係が渦巻く。森山幹事長は、農林族として知られる大ベテランであり、農政の予算配分にも大きな影響力を持つ。
小泉氏が口をつぐむ「内部の力学」にこそ、農政改革の本丸が隠れている。
小泉進次郎の「改革の矛先」はどこに向かう?
進次郎氏の政治スタイルは、かつての「セクシー発言」に象徴されるように、キャッチーな言葉と大胆なビジョンで知られる。一方、実務的な調整力や予算獲得の「泥臭い仕事」が評価されにくいという声もある。
今回の番組出演では、「要求すればすべて取れるほど甘くはない」と現実を受け入れつつ、「要求するのは当然」と前向きな姿勢もにじませた。政治家としての“攻め”と“守り”のバランスを取る姿勢が見えた瞬間でもある。
だが、“農業の緊急事態”とまで言い切るのであれば、もっと明確に「何を変えたいのか」「どの既得権に切り込むのか」を打ち出す必要がある。そうでなければ、言葉だけが踊り、結果は変わらないという印象を有権者に与えかねない。
「結局“誰と戦ってるのか”を語らないと響かない」
「農政改革って言っても何を変えるの?」
「進次郎はビジョンはあるけど、現実がついてきてない」
「本気なら党内の古い体質にメス入れろ」
「農業こそ守るべき国益。早く動いてほしい」
政権内部の温度差が改革を止める
自民党内では、近年減反政策の見直しやスマート農業の推進など、農政改革が断片的に行われてきた。しかし、その方向性は一枚岩ではない。
地方の農協、農業団体、旧来の支援基盤を重視する派閥と、都市型の若手議員による構造改革路線が水面下でせめぎ合っている。
今回の“森山VS小泉”構図が象徴するように、改革の障壁は“野党”ではなく“身内”にある。しかもその身内は、政治的に非常に影響力が大きく、下手に敵に回すと予算が取れない構造にある。
小泉氏の「苦笑い」は、こうした現実に対する“精一杯の抗議”だったのかもしれない。